ナンキンハゼ

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ナンキンハゼ
Triadica sebifera
Triadica sebifera奈良県
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 Eudicots
階級なし : コア真正双子葉類 Core eudicots
階級なし : バラ類 Rosids
階級なし : 真正バラ類I Eurosids I
: キントラノオ目 Malpighiales
: トウダイグサ科 Euphorbiaceae
亜科 : トウダイグサ亜科 Euphorbioideae
: Hippomaneae
亜連 : Hippomaninae
: ナンキンハゼ属 Triadica
: ナンキンハゼ T. sebifera
学名
Triadica sebifera
(L.) Small[1]
シノニム

Sapium sebiferum
(L.) Roxb.
Seborium sebiferum
(L.) Hurus.

和名
ナンキンハゼ(南京櫨・南京黄櫨)、トウハゼ、カンテラギ
英名
Chinese tallow tree

ナンキンハゼ(南京櫨・南京黄櫨、学名: Triadica sebifera )は、トウダイグサ科落葉高木である。別名、トウハゼカンテラギ。以前はシラキ属英語版に分類され、Sapium sebiferumの学名で呼ばれていた。

和名は、ハゼノキの代わりにをとる材料として使われるようになった、中国原産のの意味である。

種小名のsebiferaは「脂肪のある」の意[2]

特徴

樹高6 m。

三角状広卵形で先端は尾状で、紅葉する。

雌雄同株であり、5~6月開花する。雄花総状花序で、その葉腋雌花をつける。

果実は秋、少し三角のかかった球形の蒴果(さくか)を黒熟させ、3個の種子を出す。種皮黒色であるが、その表面は脂肪に富んだ白色状物質で覆われる。蒴果が裂開しても、種子は果皮から自然に離脱することはなく、紅葉期から落葉後まで長く樹上に留まり、白いを散らしたようで非常に目立つ。ムクドリなどの鳥類がこの種子を摂食し、蝋状物質を消化吸収して種子を排泄することで、種子分散が起こる。

分布・生育地

原産は中国台湾

利用

よく紅葉することから、庭木街路樹公園樹の用途で使われている。

根皮、果実は乾燥して、利尿剤瀉下剤にする。これを烏臼(うきゅう)という。 種子の油脂の烏臼油は、石鹸蝋燭の原料や、用(腫物皮膚病)とされる。

脚注

  1. ^ 米倉浩司; 梶田忠 (2003-). “「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)”. 2011年12月2日閲覧。
  2. ^ 高橋俊一. “ナンキンハゼ 南京櫨”. 小石川植物園の樹木 -植物名の由来- . 2012年5月14日閲覧。

参考文献

  • 茂木透写真『樹に咲く花 離弁花2』高橋秀男・勝山輝男監修、山と溪谷社〈山溪ハンディ図鑑〉、2000年、196-197頁。ISBN 4-635-07004-2 

関連項目

外部リンク