ミンドロスイギュウ

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ミンドロスイギュウ
ミンドロスイギュウ
ミンドロスイギュウ Bubalus mindorensis
保全状況評価
CRITICALLY ENDANGERED
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
亜綱 : 獣亜綱 Theria
: ウシ目 Artiodactyla
亜目 : ウシ亜目 Ruminantia
: ウシ科 Bovidae
亜科 : ウシ亜科 Bovinae
: アジアスイギュウ属 Bubalus
: ミンドロスイギュウ
B. mindorensis
学名
Bubalus mindorensis
(Heude, 1888)
和名
ミンドロスイギュウ
英名
Mindoro buffalo
Tamaraw

ミンドロスイギュウBubalus mindorensis)は、ウシ科アジアスイギュウ属Anoa属とする説もあり)に分類される偶蹄類。別名タマラオ

分布[編集]

種小名mindorensisは「ミンドロ産の」の意。

フィリピンミンドロ島固有種

形態[編集]

体長150-180cm。尾長40cm。肩高100-110cm。体重300kg。頸部や胴体は太い。全身は灰色や褐色の体毛で覆われる。顔や喉、蹄の上部が白い。

頭部には太い上に短く、上方へ向かい先端がやや内側へ向かう角が生える。角の表面には細かい皺や窪みが入る。耳介の内側の縁は白い。

分類[編集]

本種をアジアスイギュウの亜種とする説もある。

生態[編集]

河川沿いの森林竹林湿地等に生息する。単独もしくは小規模な群れを形成して生活する。夜行性で、昼間は茂みの中等で休む。水浴びや泥浴びを好む。

食性は植物食。

繁殖形態は胎生。妊娠期間は276-315日。6-11月に1回に1頭の幼獣を産む。幼獣は生後1年半から4年半で独立する。寿命は約20年とされる。

人間との関係[編集]

開発による生息地の破壊や、角目的の乱獲等により生息数は激減している。1900年には生息数が約10,000頭とされていたが、1969年には約100頭まで減少した。その後生息数は回復し1989年に数百頭まで回復したとされるが、飼育下での繁殖例が少なく1996年の段階では個体数は再び減少している。

関連項目[編集]

参考文献[編集]

  • 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『レッド・データ・アニマルズ5 東南アジアの島々』、講談社2000年、138頁。

外部リンク[編集]