セバスチアン・ジャプリゾ
セバスチアン・ジャプリゾ(Sébastien Japrisot, 1931年7月4日 - 2003年3月4日)はフランスの小説家、推理作家、脚本家、映画監督、翻訳家。
人物
本名はジャン=バティスト・ロッシ(Jean-Baptiste Rossi)。1950年、ソルボンヌ大学在学中に純文学的な小説"Les Mal partis"(『不幸な出發』『愛は終り一つの憶い出に一つの祈りそして一粒の涙』)を本名で発表しデビュー。しかし経済的理由から推理小説家に転向し、1962年に"Compartiment tueurs"(『寝台車の殺人者』)をセバスチアン・ジャプリゾ(「Sébastien Japrisot」は本名「Jean-Baptiste Rossi」のアナグラム)名義で発表した。同年に発表した"Piège pour Cendrillon"(『シンデレラの罠』)でフランス推理小説大賞を受賞。1978年、"L'Eté meurtrier"(『殺意の夏』)でドゥ・マゴ賞受賞。1991年には、"Un long dimanche de fiançailles"(『長い日曜日』)でアンテラリエ賞を受賞。
作品リスト
- 1950年 "Les Mal partis"
- 邦題『不幸な出發』(青柳瑞穂訳)
- 邦題『愛は終り一つの憶い出に一つの祈りそして一粒の涙』(山崎剛太郎訳)訳者あとがきによると旧訳の底本とは異同がある。
- 映画『続・個人教授』原作。本名で監督・脚本を担当。
- 1962年 "Compartiment tueurs"
- 1962年 "Piège pour Cendrillon"
- 1966年 "La Dame dans l'auto avec des lunettes et un fusil"
- 邦題『新車の中の女』(望月芳郎訳/新訳に創元推理文庫の平岡敦訳)
- 1968年 "Adieu l'ami"
- 1972年 "La Course du Lièvre à Travers les Champs"
- 邦題『ウサギは野を駆ける』(榊原晃三訳)
- 映画『狼は天使の匂い』のノベライゼーション。デイビッド・グーディスの原作は映画と同題で邦訳あり。
- 1977年 "L'Été meurtrier"
- 邦題『長い日曜日』(田部武光訳)
- 映画『ロング・エンゲージメント』原作。