ジャコモ・ファッコ

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ジャコモ・ファッコ(Giacomo Facco, 1676年2月4日 - 1753年2月16日)は、イタリア作曲家ヴァイオリニスト

生涯[編集]

パドヴァヴェネツィア近郊の集落マルサンゴに生まれる。1705年よりスペインシチリア副王であったロス=バルバセス侯カルロ・アントニオ・スピノラのパレルモでの宮廷の合唱指揮者・ヴァイオリン奏者となった。1708年にスピノラの宮廷がメッシーナに移るとそれに従った。当時はスペイン継承戦争の最中で、メッシーナでファッコはフェリペ5世の勝利を称える作品を作っている。1720年ポルトガルの宮廷のオファーを断って、スペインの宮廷音楽家となった。最初はルイス王子(後のルイス1世)にクラヴィコード教師として仕え、次にフェルナンド王子(後のフェルナンド6世)に仕え、1731年以降はカルロス王子(後のカルロス3世)の教師を務めた。マドリードで死去。

作品[編集]

代表作に1716年アムステルダムで出版されたヴァイオリン協奏曲集『和声復興への考察』op.1がある。その他にもオペラカンタータがある。当時は高名な作曲家であったが、その後忘れ去られてしまった。再発見されたのは1962年、イタリア出身のメキシコの作曲家ウベルト・ザルノリの手によってである。

参考文献[編集]

  • Cetrangolo, Anhbal E.. "Giacomo Facco", Grove Music Online, ed. L. Macy
  • Zanolli, Uberto. Giacomo Facco Maestro de reyes: introducción a la vida y la obra del gran músico veneto de 1700 (Mexico City, 1965)

外部リンク[編集]