重力異常

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重力異常(じゅうりょくいじょう、gravity anomaly)とは、重力の実測値(あるいは観測値)と、理論モデルから予測される値との差のことである。測地学地球物理学の分野と、天文学宇宙物理学の分野の双方で、上記の意味で同じ用語が使われているが、対象が異なるため概念もかなり異なる。

測地学と地球物理学[編集]

測地学と地球物理学においては、重力異常とは、重力の実測値とその緯度の標準重力の差のことである。

標準重力は地球楕円体上での理論的な重力の値であり、重力異常を測定する際は、測定点に対して地形高度による影響を補正しなければならない。補正の仕方により、様々な重力異常が存在する。

  • フリーエア異常 : 測定点の高度の影響を補正した値から、標準重力を差し引いた値。
  • ブーゲー異常 : 海抜0mから測定点までに平均的な岩石が存在すると仮定して、その岩石による引力の影響を取り除いた値。

重力異常から、地下構造の起伏を知ることができ、地下に高密度の岩石があると、重力値は標準重力値よりも大きくなり、低密度の岩石がある場合は小さくなる。これらから重力値を測定して、地下構造を推定することができる。

天文学と宇宙物理学[編集]

天文学、特に宇宙物理学においては、重力異常は、ある宇宙の領域の、重力の観測値と理論値(質量の空間密度の予測値から計算される)との差を指す。重力異常の存在は、その宇宙の領域の、実際の質量の空間密度分布が、予測値と異なっていることを意味する。

このような重力異常はいくつか発見されており、例えば、われわれ自身の銀河系の、観測された回転運動の特性は、目に見える(光学的に観測できる)物質が作る重力だけでは説明がつかず、その10倍程度の目に見えない物質(ダークマター)の存在が必要であることが指摘されている。また、銀河間空間の重力の値は、銀河の特異速度(peculiar velocity)の観測値から計算されるが、これから、うみへび座ケンタウルス座の方向、銀河系から1.5億光年から2.5億光年の距離に、グレート・アトラクターと呼ばれる重力異常が見つかっている。

利用・応用[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]