西部二人組

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西部二人組
Alias Smith & Jones
ジャンル 西部劇/コメディ
放送時間 60分
放送期間 アメリカ合衆国の旗1971年1月 - 1973年1月
日本の旗1972年4月 - 1973年8月(38回)
放送国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
制作局 ABC
製作総指揮 ロイ・ハギンズ
出演者 ピート・デュエル
ベン・マーフィー
ロジャー・ディビス ほか
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西部二人組(せいぶににんぐみ - Alias Smith and Jones)は1971年1月から1973年1月までABCにより、3シーズン放送された西部劇ドラマ(コメディ)。日本では1972年4月から1973年8月にNHKで第2シーズンまでが放送された。その後、東京12チャンネル(現テレビ東京)系でも放送された。

概要[編集]

主演は、TV「可愛い妻ジュリー」などに出演したピート・デュエルとベン・マーフィー。1971年12月にピート・デュエルが自殺したため、代役としてロジャー・ディビスが彼の役を引き継いだ。制作は、ユニバーサルTVとパブリック・アーツ。代表製作者に「逃亡者」などのロイ・ハギンズ。当時のアメリカTV界の「暴力追放」的な雰囲気を反映し、「暴力否定」を前面に打ち出した。[1]1969年の『明日に向って撃て!』の影響は否定できないが、制作者グレン・A・ラーソンの新しいタイプの西部劇を作ろうという構想による作品である。

あらすじ[編集]

19世紀末頃のアメリカ西部、開拓時代も終わりを迎えつつある時代。銀行強盗、列車強盗で指名手配されているハンニバル・ヘイズとキッド・カーリーは、善と悪とが同居し、天真爛漫で親しみと人間くささを持った二人組だった。このままの生活を続けても限界の来ることを察知した二人は、折から出会った老婦人より、知事の恩赦の情報を得て、古くからの馴染みのロムトレバース保安官の口利きで、条件付き恩赦ということになる。その条件とは、一年間犯罪を犯さなければ、恩赦本決まりというもの。それまでは依然としてお尋ね者。理論家で、ポーカーと金庫破りの腕を持つヘイズと、ハンサムで気の優しいそれでいて凄腕のガンマンであるキッドカーリー。この二人、スミスとジョーンズという仮名を使い、彼らを取り巻く善良な人々、そして悪人の間を綱渡りのようなスリルと、そしてユーモアですり抜けて行くという物語である。

日本版オープニング・ナレーション[編集]

「1800年代も未近く、アメリカは西部で大変に悪名を馳せたハンニバル・ヘイズとキッド・カーリーと申します無法者がおりました。このふたり、世間もろもろのムードから新しい時代の到来をいちはやく察しました。いつまでも無法暮しでもあるまい。この辺で足を洗って堅気にと、折から知事の出しました恩赦のお触れにソレッと応じましたところ、余りに大物ですのでオイソレとは許せない。一年間真面目人間で通せば恩赦本決まりにしようといわれます。さあ、本人はその気になりますが、あくまで知事との裏取引でございますから、事情を知らない保安官などは相変わらず「おたずね者御用だ!」と追っかけて参ります。それを逃げながら素っ堅気で一年という……誠に間尺に合わない立場となりました。ヘイズとカーリーまたの名、スミスとジョーンズ果していかがな道中と相成りましょうや、まずはごゆるりと御覧のほどを……」

キャスト[編集]

  • ハンニバル・ヘイズ:ピート・デュエル(新克利)【第1話~第33話】、ロジャー・ディビス(高山栄)【第34話~第50話】
    • 偽名としてジョシュア・スミスを名乗る。名付け親はロム・トレバース保安官。ミス・ポーターへの紹介が初出。ただし、第一話「恩赦嘆願の始末」ではスミスのみ。ジョシュアの由来は不明、第2話「ポーカー大勝負」で、マクレディが銀行の頭取ピーターソンに紹介したのが初出(ただし日本語版)。
    • 手配書・・・賞金10,000ドル、ミッドウェスト鉄道による。29歳、身長:5フィート11インチ(約178cm)、体重:160ポンド(約72kg)、髪の色:濃い茶色 目の色:茶色、特徴なし中肉中背、地域最悪の無法者グループのリーダー、上記賞金は身柄確保又は死亡の確証により支払われる。
  • ジェッド・キッド・カーリー:ベン・マーフィー(江守徹
    • 偽名としてサディアス・ジョーンズを名乗る。命名は、ジョシュア・スミスに同じ。
    • 手配書・・・賞金10,000ドル、ミッドウェスト鉄道による。27歳、身長:5フィート11インチ(約178cm)、体重:165ポンド(約74kg)、髪の色:暗い金髪 目の色:青、特徴なし中肉中背、地域最悪の無法者グループのリーダー、上記賞金は身柄確保又は死亡の確証により支払われる。
  • オープニングナレーション:ロジャー・ディビス【第1話~第15話、第17話~第33話】、ラルフ・ストーリー【第34話~第50話】(日本語版 名古屋章

エピソード[編集]

Season 1[編集]

製作順 サブタイトル オリジナル・サブタイトル 日本初回放映日 米初回放映日
第1話 「恩赦嘆願始末」 "Alias Smith & Jones"(90 min) 1972年4月8日 1971年1月5日
第2話 「ポーカー大勝負」 "The McCreedy Bust" 1972年4月22日 1971年1月21日
第3話 「長居無用の町」 "Exit From Wickenburg" 1972年6月24日 1971年1月28日
第4話 「謀略混戦列車」 "Wrong Train to Brimstone" 1972年5月6日 1971年2月4日
第5話 「貨物列車の女」 "The Girl in the Box Car #3" 1972年5月20日 1971年2月11日
第6話 「レースは終った」 "The Great Shell Game" 1972年7月22日 1971年2月18日
第7話 「悪の古巣へ舞戻り」 "Return to Devil's Hole" 1972年8月26日 1971年2月25日
第8話 「ダイヤモンド作戦」 "A Fistful of Diamonds" 1972年8月12日 1971年3月4日
第9話 「銃撃戦7対7」 "Stagecoach Seven" 1972年8月19日 1971年3月11日
第10話 「殺人旅行ガイド」 "The Man Who Murdered Himself" 1972年9月16日 1971年3月18日
第11話 「最後に笑うやつ」 "The Root of It All" 1972年9月30日 1971年3月25日
第12話 「5人目の犠牲者」 "The Fifth Victim" 1972年10月7日 1971年4月1日
第13話 「サンファンからの旅」 "Journey From San Juan" 1972年10月21日 1971年4月8日
第14話 「くえないやつが多すぎる」 "Never Trust An Honest Man" 1972年9月9日 1971年4月15日
第15話 「執念の追跡」 "The Legacy of Charlie O'Rourke" 1972年10月28日 1971年4月22日

Season 2[編集]

製作順 サブタイトル オリジナル・サブタイトル 日本初回放映日 米初回放映日
第16話 「縛り首のキッド」 "The Day They Hanged Kid Curry"(90 min) 1972年11月4日 1971年9月16日
第17話 「万やむを得ず銀行破り」 "How to Rob a Bank in One Hard Lesson" 1972年11月11日 1971年9月23日
第18話 「苦心の脱獄」 "Jailbreak at Junction City" 1972年11月18日 1971年9月30日
第19話 「笑って死ね」 "Smiler With a Gun" 1972年12月2日 1971年10月7日
第20話 「追手はどこまでも」 "The Posse That Wouldn't Quit" 1972年12月16日 1971年10月14日
第21話 「殺人事件の裏」 "Something to Get Hung About" 1973年2月10日 1971年10月21日
第22話 「アパッチスプリングの町」 "Six Strangers at Apache Springs" 1973年1月27日 1971年10月28日
第23話 「モンタナの赤犬」 "Night of the Red Dog" 1973年1月20日 1971年11月4日
第24話 「はなばなしき変身」 "The Reformation of Harry Briscoe" 1973年2月3日 1971年11月11日
第25話 「いとしのクレメンタイン」 "Dreadful Sorry Clementine" 1973年1月13日 1971年11月18日
第26話 「星条旗よ永遠なれ」 "Shootout at Diablo Station" 1973年1月6日 1971年12月2日
第27話 「賞金稼ぎにゃ情けは無用」 "The Bounty Hunter" 1973年2月24日 1971年12月9日
第28話 「悪の墓標」 "Everything Else You Can Steal" 1973年8月4日 1971年12月16日
第29話 「サンタマルタの奇跡」 "Miracle at Santa Marta" 1973年3月10日 1971年12月30日
第30話 「疑惑の21日間」 "Twenty One Days to Tenstrike" 1973年3月3日 1972年1月6日
第31話 「勝負あった!」 "The McCreedy Bust-Going, Going, Gone" 1973年3月24日 1972年1月15日
第32話 「あぶない橋を二度渡る」 "The Man Who Broke the Bank at Red Gap" 1973年8月5日 1972年1月20日
第33話 「勝利の花火」 "The Men That Corrupted Hadleyburg" 1973年3月31日 1972年1月27日
第34話 「20万ドルの火遊び」 "The Biggest Game in the West" 1973年8月27日 1972年2月3日
第35話 「OK牧場への片道切符」 "Which Way to the O.K. Corral?" 1973年8月28日 1972年2月10日
第36話 「報復はあらゆる手で」 "Don't Get Mad, Get Even" 1973年8月29日 1972年2月17日
第37話 「ワルに乾杯!」 "What's in it for Mia?" 1973年8月30日 1972年2月24日
第38話 「欲にころぶ町」 "Bad Night in Big Butte" 1973年8月31日 1972年3月2日

Season 3[編集]

第3シーズンは日本未放送。

製作順 オリジナル・サブタイトル 米初回放映日
第39話 "The Long Chase"(90 min) 1972年9月16日
第40話 "High Lonesome Country" 1972年9月23日
第41話 "The McCreedy Feud" 1972年9月30日
第42話 "The Clementine Ingredient" 1972年10月7日
第43話 "Bushwhack" 1972年10月21日
第44話 "What Happened At The XST?" 1972年10月28日
第45話 "The Ten Days That Shook Kid Curry" 1972年11月4日
第46話 "The Day The Amnesty Came Through" 1972年11月25日
第47話 "The Strange Fate of Conrad Meyer Zulick" 1972年12月2日
第48話 "McGuffin" 1973年12月9日
第49話 "Witness to a Lynching" 1973年12月16日
第50話 "Only Three to a Bed" 1973年1月13日

スタッフ[編集]

  • 製作総指揮:ロイ・ハギンズ
  • 製作:グレン・A・ラーソン
  • 監督:ジェフリー・ハイデン、アレクサンダー・シンガー 他
  • 撮影:ジーン・ポリトー 他
  • 音楽:ビリー・ゴールデンバーグ、ジョン・アンドリュー・タータグリア 他
  • 日本語版製作:東北新社
  • 日本語訳:佐藤一公

DVD・ビデオ[編集]

その他[編集]

  • プロデューサーのグレン・A・ラーソンがあるパーティーでピート・デュエルと偶然会い雑談しているうちに話が西部劇の話題になった。ラーソンは日頃からあたためているアイデアとイメージをピートに伝えると彼の方でも大いに関心を示してきて二人の話にはますます熱が入ってき始めた。そのうちピートがぽつりとこういった。「新しい西部劇ってのは理論や頭脳で事件を解決する、というパターンじゃないかな。だってこれまでのウエスタンの結末と言えば必ず決闘シーンが出てきてパーン、パーンと撃ち合っていた。こんなものはもう見飽きたっていう感じがする。かといってまるっきりピストルやライフルを使わないんじゃ物足りないかも知れないけどアイデアとしては新鮮だろうね」[要出典]
  • 第2シーズン撮影中の1971年12月31日のピート・デュエルの自殺により、第34話以降のハンニバル・ヘイズ役をロジャー・ディビスが演じた。ロジャー・ディビスは、オープニングのナレーションと第19話「笑って死ね」Smiler With a Gunのお笑いダニー役で出演していた。[2]
  • スミスは、アメリカでのありふれた姓の代表格、第一位。姓の順位リスト自体をスミスリストという。ちなみに、2位以下は、ジョンソン、ウイリアムス、ブラウン、ジョーンズ」[要出典]
  • ベン・マーフィーは、空手を学んでいたことがある。その道場の日本人に、ベン・マーフィーのベンをとって”勉”(ツトム)と呼ばれていた」[要出典]

脚注[編集]

  1. ^ 「外国TVシリーズ  20年」157ページ TVシリーズ120本の代表作ダイジェスト 阿部邦雄・編集 近代映画社・刊行
  2. ^ 「テレビジョンエイジ」昭和54年10月号 42ページ 「年代別・テレビ名作シリーズ事典」 四季出版新社発刊

関連項目[編集]

外部リンク[編集]