神高丸 (2代)

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神高丸 (2代)
基本情報
船種 フェリー
船籍 日本の旗 日本
所有者 日本海運
運用者 日本海運
建造所 福岡造船
IMO番号 8907280
経歴
起工 1989年
進水 1989年
竣工 1989年
就航 1989年11月18日
運航終了 1998年9月30日
現況 ギリシャの旗 ギリシャで就航中
要目
総トン数 3,661トン
全長 114.7 m
20.2 m
機関方式 ディーゼル
主機関 9PC2-6L 2基
推進器 2軸
出力 8,384 KW(11,400 PS)
最大速力 20.5ノット
航海速力 19,5ノット
旅客定員 495名
車両搭載数 トラック62台、乗用車67台
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神高丸(しんこうまる)は、日本海運が運航していたフェリー。本項目では、1989年に就航した2代目を取り扱う。

概要[編集]

神高丸 (初代)の代船として福岡造船で建造され、1989年11月18日に就航した。

1995年に発生した阪神淡路大震災では、同航路で運航されていた六甲丸生駒丸こんぴら2りつりん2神戸丸の各船と合わせて1月24日から2月2日まで入浴施設の提供を行った。

1998年9月30日の航路廃止により係船された。

2000年台湾に売却され、CHOONHYANGとなった。

その後、2003年ギリシャen:Strintzis Ferriesに売却されてEPTANISSOSとなり、2003年3月から8月まで改装を受けた後、就航した。 2012年10月、Strintzis Ferriesの倒産により係船された。

2015年4月、en:Fast Ferries (Greece)に売却されて、FAST FERRIES ANDROSとなり、全般的な改装を受け、2015年8月からラフィナとミコノスを結ぶ航路に就航している。

航路[編集]

日本海運(ニュージャンボフェリー)

四国フェリー神戸丸(3代)とともに運航された。

Strintzis Ferries

Fast Ferries

設計[編集]

海外売船後、船尾へ船室が増設され、ランプウェイも改造された。 2015年の改装時にフィンスタビライザーが装備された。

事故・インシデント[編集]

機関損傷[編集]

1993年9月22日、8時8分ころ、高松港から神戸港へ向かっていた本船は、高松港出港直後に、機関室を見回り中の操機長が左舷減速機ケーシングの変色変形および軸受部の塗料焼損を発見したため、左舷主機を停止、右舷主機のみで航行を継続して神戸港に入港した。左舷減速機は出力軸の軸受が焼損しており、製造メーカーの工場に搬入の上、修理を行って復旧した。軸受焼損の原因は、9月13日から21日にかけて定期検査で常石造船に入渠して左舷減速機の出力軸などを修理した際、軸芯の調整が行われず減速機出力軸の軸受が発熱したためであった。修理は出力軸を中間軸と接続したまま吊り上げて研磨修正するもので、軸芯調整が行われないまま主機が運転されたため、振れ回った軸により軸受メタルが発熱、焼き付いてずれたメタルにより潤滑油が遮断されたことでさらに過熱され、メタルは溶損、ケーシングが変形した[1]

脚注[編集]

  1. ^ 広島地方海難審判庁 (20 December 1994). 平成6年広審第60号 旅客船神高丸機関損傷事件 (PDF) (Report). 海難審判・船舶事故調査協会. 2016年5月12日閲覧

外部リンク[編集]