滝ノ下駅

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滝ノ下駅
たきのした
Takinoshita
奥東仮乗降場 (5.0 km)
所在地 北海道紋別郡滝上町滝下
北緯44度12分40.8秒 東経143度10分41.3秒 / 北緯44.211333度 東経143.178139度 / 44.211333; 143.178139
所属事業者 日本国有鉄道(国鉄)
所属路線 渚滑線
キロ程 24.8 km(渚滑起点)
電報略号 タシ
駅構造 地上駅
ホーム 1面1線(廃止時)
開業年月日 1923年大正12年)11月5日[1]
廃止年月日 1985年昭和60年)4月1日[1]
備考 渚滑線廃線に伴い廃駅
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1978年の滝ノ下駅と周囲約500m範囲。左が北見滝ノ上方面。早い時期に委託駅となってからも、駅舎横の貨物ホーム及び引込み線を持っていた。駅裏には小さなストックヤードもあるが、無人化直前で、貨物の姿は全く無い。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成

滝ノ下駅(たきのしたえき)は、北海道紋別郡滝上町滝下にかつて置かれていた、日本国有鉄道(国鉄)渚滑線廃駅)である。事務管理コードは▲122304[2]

歴史[編集]

駅名の由来[編集]

所在地名より。渚滑川にある滝の下に位置することに由来する[3][7]

駅構造[編集]

廃止時点で、単式ホーム1面1線を有する地上駅であった。ホームは、線路の南側(北見滝ノ上方面に向かって左手側)に存在した[8]。そのほかに旧貨物線線である、北見滝ノ上方から駅舎側に分岐し駅舎西側のホーム切欠き部分への保線用の側線を1線有した[8]。かつては相対式ホーム2面2線を有する、列車交換可能な交換駅であった。交換設備運用廃止後は線路は撤去されたが、ホーム前後の線路は転轍機の名残で湾曲していた。

無人駅(簡易委託駅)となっており、有人駅時代の駅舎は改築され、下渚滑駅や中渚滑駅と全く同じ形状の駅舎となっていた。駅舎は構内の東側に位置し、ホームに接していた。

利用状況[編集]

乗車人員の推移は以下のとおり。年間の値のみ判明している年については、当該年度の日数で除した値を括弧書きで1日平均欄に示す。乗降人員のみが判明している場合は、1/2した値を括弧書きで記した。

年度 乗車人員 出典 備考
年間 1日平均
1926年(大正15年) (26,161.5) (71.7) [4] 年間乗降客:52,323人
1936年(昭和11年) (11,624.0) (31.8) 年間乗降客:23,248人
1950年(昭和25年) (27,050.0) (74.1) 年間乗降客:54,100人

駅周辺[編集]

駅跡[編集]

1997年(平成9年)11月時点では駅舎とホームの一部が残存し、駅舎は宿泊所にも利用されていた模様であった[9]。また駅前にあったモミの木や農業倉庫も残存していた[9]。2011年(平成23年)時点でも同様で駅舎は倉庫として利用されている模様であった[10]。ホームの一部及び線路跡も残存している[10]。駅舎は個人所有となっており、立ち入ることはできない。2018年(平成30年)時点では少なくとも駅舎は解体されている。

隣の駅[編集]

日本国有鉄道
渚滑線
上渚滑駅 - <奥東仮乗降場> - 滝ノ下駅 - <雄鎮内仮乗降場> - 濁川駅

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』(初版)JTB、1998年10月1日、914頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  2. ^ 日本国有鉄道営業局総務課 編『停車場一覧 昭和41年3月現在』日本国有鉄道、1966年、243頁。doi:10.11501/1873236https://doi.org/10.11501/18732362023年3月21日閲覧 
  3. ^ a b 『北海道 駅名の起源』(第1版)日本国有鉄道北海道総局、札幌市、1973年3月25日、202頁。ASIN B000J9RBUY 
  4. ^ a b 滝上町史編さん委員会 編『新撰滝上町史』滝上町、1976年8月、637-639頁。doi:10.11501/9570054https://dl.ndl.go.jp/pid/9570054/1/324 
  5. ^ 「日本国有鉄道公示第157号」『官報』、1978年11月28日。
  6. ^ 「通報 ●名寄本線中名寄駅ほか11駅の駅員無配置について(旅客局)」『鉄道公報日本国有鉄道総裁室文書課、1978年11月28日、4面。
  7. ^ 札幌鉄道局編 編『駅名の起源』北彊民族研究会、1939年、94頁。NDLJP:1029473 
  8. ^ a b 『国鉄全線各駅停車1 北海道690駅』小学館、1983年7月、215頁。 
  9. ^ a b 『鉄道廃線跡を歩くV』JTBパブリッシング、1998年6月、23-24頁。 
  10. ^ a b 本久公洋『北海道の鉄道廃線跡』北海道新聞社、2011年9月、170頁。 

関連項目[編集]