教区
教区(きょうく)とは、キリスト教において、一定地域にある教会をまとめた教会行政上の単位である。司教や主教、監督などが教区長(教派によって呼び方が異なる)としてこれを治める。
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カトリック教会の教区 [編集]
カトリック教会においては、主に司教が管轄するため「司教区」(英:diocese 羅:Dioecesis)とも呼ぶ。 各主任司祭が管轄する教会をまとめた単位で、教区長である司教(英:Bishop 羅:Episcopus)がこれを管理する。主任司祭が管轄する下位単位には小教区・聖堂共同体などがある。
教区には歴史や規模によって大司教(英:Archbishop 羅:Archiepiscopus)の治める大司教区(英:archdiocese 羅:Archidioecesis)があり、いくつかの教区をまとめる教会管区を形成する。しかし教区としての機能、及び教区長の権限は司教も大司教も同一である(制度上はローマ教皇は、同時にローマ司教であり、ローマ首都管区の大司教であり、ローマ大司教区の教区長である)。
全世界には約2,500の教区があり、それぞれが教皇庁と直結している。また、各教区には必要に応じて、教区長を助ける補佐司教や更には教区長の後継者となる協働司教が任命されることがある。
日本のカトリック教会の教区 [編集]
日本は16の教区(司教区)に分かれており、このうち東京、大阪、長崎の3ヶ所は大司教区となっており、同時に教会管区となっている。またカトリック教会では、宗教法人法上の法人格を持つのは各司教区となっており、個々の教会は法人格を持たない。
各教区長を務める大司教や司教ならびに教区長を補佐する補佐司教や協働司教、およびその任から引退した司教は、カトリック新教会法に基づいて組織された日本カトリック司教協議会(別称:カトリック中央協議会)に所属し(但し、引退した司教は辞退できる)、日本国内での横の連携を図っている。
各教区の司教座聖堂(大聖堂・カテドラル)と教区長、及び補佐司教は次のとおりである。(2011年9月現在)
- 教区名 - 司教座聖堂・教区長名
東京教会管区 [編集]
- カトリック東京大司教区 - 関口教会(東京カテドラル聖マリア大聖堂)・ペトロ岡田武夫大司教、ヤコブ幸田和生司教(補佐司教)、パウロ森一弘司教(名誉司教)
- カトリック札幌司教区 - 北一条教会・(教区司教空位、菊地功司教が教区管理者)、ペトロ地主敏夫司教(名誉司教)
- カトリック仙台司教区 - 元寺小路教会・マルチノ平賀徹夫司教
- カトリック新潟司教区 - 新潟教会・タルチシオ菊地功司教
- カトリックさいたま司教区[1]- 浦和教会・マルセリーノ谷大二司教
- カトリック横浜司教区 - 山手教会・ラファエル梅村昌弘司教
大阪教会管区 [編集]
- カトリック大阪大司教区 - 玉造教会(大阪カテドラル聖マリア大聖堂)(また旧カテドラルとして夙川教会聖テレジア大聖堂)・レオ池長潤大司教、ミカエル松浦悟郎司教(補佐司教)、パウロ安田久雄大司教(名誉大司教)
- カトリック名古屋司教区 - 布池教会(名古屋カテドラル聖ペトロ・聖パウロ大聖堂)・アウグスチヌス野村純一司教
- カトリック京都司教区 - 河原町教会・パウロ大塚喜直司教、ライムンド田中健一司教(名誉司教)
- カトリック広島司教区 - 幟町教会(世界平和記念聖堂)・トマスアクィナス前田万葉司教、ヨセフ三末篤實司教(名誉司教)
- カトリック高松司教区 - 桜町教会・使徒ヨハネ諏訪榮治郎司教、フランシスコザビエル溝部脩司教(名誉司教)
長崎教会管区 [編集]
- カトリック長崎大司教区 - 浦上教会(浦上天主堂)・ヨセフ髙見三明大司教
- カトリック福岡司教区 - 大名町教会・ドミニコ宮原良治司教
- カトリック大分司教区 - 大分教会・パウロ浜口末男司教、ペトロ平山高明司教(名誉司教)
- カトリック鹿児島司教区 - ザビエル教会・パウロ郡山健次郎司教、パウロ糸永真一司教(名誉司教)
- カトリック那覇司教区 - 開南教会・ベラルド押川壽夫司教、ペトロ・バプティスタ石神忠真郎司教(名誉司教)
日本のカトリック教区の歴史 [編集]
- 1846年5月1日 - 日本代牧区の設立。
- 1876年5月22日(6月3日説もあり) - 日本代牧区を南緯代牧区、北緯代牧区の二つに分割。
- 1888年 - 日本南緯代牧区より分かれ、近畿、中国、四国の3地方を含む中部代牧区が設立。
- 1891年4月17日 - 北緯代牧区が東京教区と函館教区の二教区に分割される。
- 1891年 - 6月15日教階制実施、4教区(東京・函館・大阪・長崎)の成立。東京教区は大司教区に昇格。[2][3]
日本聖公会の教区 [編集]
アングリカン・コミュニオンに属する日本聖公会管区には11教区が設けられており、管区事務所は東京都新宿区にある牛込聖公会聖バルナバ教会の敷地内におかれている。また、日本管区の統括者としてイングランド聖公会(w:Church of England)の大主教、あるいは米国聖公会(w:Episcopal Church)の総裁主教のような位階は置かれておらず、教区主教の互選で一人を選び、日本管区の首座主教としている。各教区の主教座聖堂と主教は次の通りである。(2013年4月現在)
- 教区名 - 主教座聖堂・主教名
日本ハリストス正教会の教区 [編集]
日本ハリストス正教会の用語では主教区ともいう。大主教が管掌する教区は大主教区、府主教が管掌する教区は府主教区と呼ぶ。
1970年、日本ハリストス正教会は、モスクワ総主教庁(ロシア正教会)から自治正教会(アフトノミア)の認可を受けた。このとき、教会法(自治正教会に昇格する要件として教区を三つ以上置くことが必要)に基づいて東京大主教教区の他、新たに仙台と京都に主教区が置かれ、それぞれ東日本主教教区、西日本主教教区となった。そして、全日本の府主教(日本ハリストス正教会の首座)が東京の大主教をも兼ねるようになった。各教区の主教座聖堂と主教は次の通りである。(2006年4月現在)
- 教区名 - 主教座聖堂・主教名
- 東京大主教教区 - 東京復活大聖堂教会(通称:ニコライ堂)・ダニイル主代郁夫府主教(大主教)
- 東日本主教教区 - 仙台ハリストス正教会(生神女福音聖堂)・セラフィム辻永昇主教
- 西日本主教教区 - 京都ハリストス正教会(生神女福音聖堂)・空位(ダニイル府主教が兼務)
府主教庁は東京都千代田区の東京復活大聖堂教会境内に置かれている。
脚注 [編集]
- ^ カトリック教会では古代より司教座聖堂のある都市名を教区名とする習慣があり、以前の浦和司教区は浦和市の近隣都市との合併による政令指定都市昇格、さいたま市への名称変更にともなって、2003年3月31日付でさいたま司教区に名称が変更された。
- ^ カトリック東京大司教区 東京教区の歴史
- ^ 牧野玲子「日本ローマ・カトリック教会における邦訳祈禱文:「主の祈り」に関する考察」