恐怖の墓所

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Tomb of Horrors
コード S1
邦題 恐怖の墓所
必要なルール アドバンスト・ダンジョンズ&ドラゴンズ第1版
レベル 10-14
セッティング グレイホーク
製作者 ゲイリー・ガイギャックス
初版出版年 1978
ページ数 32
関連するモジュール
S1 S2 S3 S4
en:Return to the Tomb of Horrors

恐怖の墓所(Tomb of Horrors)ゲイリー・ガイギャックスダンジョンズ&ドラゴンズ(D&D)ロールプレイングゲーム向けに書いたアドベンチャー・モジュールである。その起源は1975年のOrigins 1コンベンション向けに書かれて使用された。ガイギャックスは自分のキャンペーンの熟練したプレイヤーキャラクターの手腕と、強力なプレイヤーキャラクターを持っていることを自慢するプレイヤーに対してどんな最善の挑戦ができるか、の両方を目的としてモジュールをデザインした。モジュールは"S1"コードが付けられ、これはSシリーズの第1作であり、あるいはモジュールの「スペシャル」'[1]シリーズである。アドベンチャーはいくつかのバージョンが出版されていて、初版は1978年、もっとも新しいD&D第4版向けが2010年に出版された。また2002年に出版された小説の基礎としても役立った。

モジュールのプロットはデミリッチアサーラックの墓を中心に展開される。プレイヤーキャラクターは多様な怪物との戦闘やトラップを通り抜けねばならず、究極的なゴールはアサーラックの破壊である。「恐怖の墓所」は常にダンジョンズ&ドラゴンズの強烈なモジュールのひとつと見なされ、同様に難解なモジュールのひとつとしても知られている。モジュールは後のダンジョンズ&ドラゴンズ製品に影響を与え、そしてSシリーズの他のモジュール(連携していない)、S2 White Plume MountainS3 Expedition to the Barrier PeaksそしてS4 Lost Caverns of Tsojcanthをフォローした。

プロット要約[編集]

「恐怖の墓所」はD&Dのキャンペーン・セッティングであるワールド・オブ・グレイホークの中のセットである。[2]「恐怖の墓所」の中で、冒険者たちは死せる魔術師の墓に侵入しようとしたとき、数々のトリックと罠に遭遇する。[3]シナリオの開始時に、プレイヤーたちは悪の魔術師 アサーラックアンデッドの姿となって彼の古代の墓地に居残っていることを聞かされる。最初はパワフルなリッチで、彼は頭蓋骨から離れ、任意の物理的なボディのための必要を超越し、(プレイヤーに知られずに)アンデッドのより強力な形態であるデミリッチと化した。プレイヤーキャラクターは墓所の中の致死性の罠を生存しなければならず、そしてデミリッチの精巧に隠されて聖域へ道を戦い、一度にすべての彼を破壊しなければならない。

モジュールは33の遭遇に分割され、墓所への2つの偽物の入口から始まり、「デモリッチ・アサーラックの聖堂地下室」でエンディングとなる。遭遇例としては「200本のスパイクで満たされた巨大な落とし穴」(セクション20)、または22番目の遭遇「金銀の霧の洞窟」:「霧は銀色で、黄金色の希薄な吹流しがしみ込んでいる。視界は6フィートしかない。検出された場合は薄暗い善良のオーラがある。これらの霧に足を踏み入れたものは毒に対するセーヴィング・スローをしなければならないか、あるいは温かい太陽の下の大地で清浄な空気を浴びることができるまでの間馬鹿者になる。」[4]モジュールの終わりはアサーラックの破壊であり、いかなる後書きもない。

出版履歴[編集]

「恐怖の墓所」は1975年のOrigins 1コンベンションでのD&Dトーナメントプレイのためにゲイリー・ガイギャックスによって書かれた。[3][5][6]ガイギャックスはオリジナルAD&Dのプレイテスターの一人であるAlan Lucienのアイデアからアドベンチャーを構築した、「そして私は私が行ったように邪悪な笑いを認める。」[7]ガイギャックスは「恐怖の墓所」モジュールを関連する2つの目的のためにデザインした。第1に、「私のキャンペーンの中にいくつかの非常に専門家のプレイヤーがいた、彼らのスキルと、そのキャラクターが永続的に無敵であることへの別のチャレンジとして意図された。具体的には、ロブ・クンツのキャラクターen:RobilarとErnie Gygaxのキャラクターen:Tenserを挫くことを心に思っていた。」第2に、「強大なプレイヤーキャラクターを持っていることを自慢するファンのための準備を、彼らのためのどんな最高の挑戦でもAD&Dは用意することができる」と彼は語った。[8]

1978年、TSR, Inc.は単色カバーでモジュールを出版し、AD&D第1版ルールで使用するためにためにアップデートして再発売された。[5][9]モジュールは20ページの本と、12ページの本、そして外装が含まれる;印刷初版は2色刷りのカバーだった。[3]モジュールは、冒険が進むにつれてプレイヤーに表示するイラストの本を備えている。[3][10]「恐怖の墓所」は1981年に32ページの同一の内容のブックレットにフルカラーのカバーを付けて再発売された。[3]モジュールは高いレベルのシナリオの第一弾として記載されていて、[11]そしてen:Realms of Horrorの一部として含まれていた要約された編集が1987年に作り出した。

1998年、モジュールはAD&D第2版向けのen:Return to the Tomb of Horrors&mdashオリジナルの冒険を大幅に拡大した続編&mdashの一部として再印刷された。[10][12]ウィザーズ・オブ・ザ・コーストは2005年のハロウィン向けに、オリジナルのモジュールをアップデートしたバージョンをフリーダオンロードコンテンツとしてリリースした。多くのオリジナルコンテンツを保持する;ウップデートされたコンテンツはD&Dサプリメントen:Libris Mortisからのものである。このアップデート版はD&D3.5版ルールでの使用に向けてデザインされた。[13]「恐怖の墓所」はまた、Keith Francis Strohmの同名の小説に適応され、Greyhawk Classics seriesに向けてウィザーズ・オブ・ザ・コーストから2002年に出版された。[14]

2010年7月、ウィザーズ・オブ・ザ・コーストは「恐怖の墓所」の名前に関係した2つのアドベンチャーをリリースした。ひとつはハードカバーのスーパーアドベンチャーで、著者はen:Ari Marmellen:Scott Fitzgerald Grayで、Return to the Tomb of Horrorsの出発点を基準点に、元の墓の伝説に基づいて構築され拡大されている。[15]アドベンチャーのカバーアートはen:Ralph Horsleyで、本文アートはen:Kerem BeyitZoltan Boros&en:Gabor Szikszaien:Nicole Cardiffen:Vincent DutraitSteve Ellisen:Jason A. Engleen:Warren Mahyen:Vincent Proce、そしてen:Franz Vohwinkelによるものである。2つめの「恐怖の墓所」はオリジナルのモジュールをD&D第4版ルール向けに変換しアップデートしたもので、著者はScott Fitzgerald Grayで、ダンジョンマスター報償プログラムの一部としてRPGAのメンバーにリリースされた。[16]

評判[編集]

このD&Dアドベンチャーは、ゲーム・トーナメントで冒険者パーティーのウィットと不屈の精神をテストする目的で、1978年に製作された。「テスト」は「我々は狂犬病をテストする」という文章と同じ意味で使用されている。そう、ただ「手順を生き残れない」と主題を言う。

en:Lore Sjöberg of Wired on Tomb of Horrors.[17]

「恐怖の墓所」は2004年のDungeon誌で全世代の「ダンジョンズ&ドラゴンズ」グレイテスト・アドベンチャーの3番目に格付けされた。[18]Dungeon Master for Dummiesは「恐怖の墓所」を10のベスト・クラシック・アドベンチャーのリストに挙げ、冒険の罠の多くは気の毒な選択肢を作るために、容易にキャラクターを殺すだろうと仮説を立てた。[10]Lawrence Schickは1991年に彼の本Heroic Worldsで、アドベンチャーを「とても難解なシナリオだ」と呼んだ。[3]

Don Turnbullホワイトドワーフ誌13号で「恐怖の墓所」をレビューし、モジュールを10のうち10の評価を与えた。Turnbullはアドベンチャーの難易度についてコメントし、そのダンジョンを「繊細で広範囲に散りばめられた、陰湿かつ慎重に敷設された罠、そしてそれをどうにか回避できれば、彼らは幸運な冒険者になる」と指摘した。[5]彼はイラストブックレットが冒険に多大な雰囲気を追加することを感じ、作成済みのキャラクター名簿が有用であることも感じた。Turnbullは「DMが前もって学ぶことは、適切にそれを実行する必須の前提条件だが、これはGまたはDモジュールよりもはるかに悪賢く、非常に難しいと難しいだろう」とモジュールを註釈し、そして彼は、このモジュールは「優れたフォーマット、例として、包括的なシナリオを導入する方法。TSRの高品質はどのような方法でも妥協されたおらず、このS1モジュールでも大幅に改善されている」と、これらのモジュールに共通して持っていることを言った。[5]

en:SF SiteのWayne MacLaurinは「クラシック」のように、ゲーマーのために「なくてはならない」とモジュールを記述し、彼は高校時代にゲームをプレイしたときに、彼のグループのキャラクターのほとんどはすぐに死んだと言った。MacLaurinは「恐怖の墓所」が古典ではなく、それは最初のモジュールだったので、モンスターと大量に殺害したことに関与しなかった;それは「パズルと地図のコレクションだ」とその難しさの理由を説明した。トラップではなく、モンスターに焦点を当てたことは、当時のゲーマーには驚きだった。[19]死の罠を乗り越えるために一部のプレイヤーが使用したテクニックのひとつは、彼らの前に自分たちの所有するを歩かせることで、Wireden:Lore Sjöbergは「少し小さな英雄」として記述し、「指輪物語」のガンダルフバルログの餌として機能する牛50頭をモリアの坑道へ送ることができなかったことを指摘した。[17]

「恐怖の墓所」はまた、後の「ダンジョンズ&ドラゴンズ」製品に影響を与えた。en:Jason Bulmahnは2007年のD&Dサプリメントen:Dungeonscapeにて、一部の罠のためのインスピレーションとして、モジュールと同様にインディ・ジョーンズを使用した。[20]en:Black Isle Studios開発のコンピューターRPGen:Icewind Daleはモジュールに影響された;Black Isle Studios部門ディレクターのen:Feargus Urquhartは「私たちは皆に恐怖の墓所のような、隅々に罠があり、そして壁の外にアンデッドがうろついているようなダンジョンに、彼らが最初に足を踏み入れた時、何をしたかったのかを思い出させた。」[21]

「恐怖の墓所」はErnest Clineの小説en:Ready Player One内でも何回か触れられており、モジュールのファンだった男によって作成された仮想現実の世界で設定されている。[22]

脚注[編集]

  1. ^ Dungeons & Dragons FAQ”. ウィザーズ・オブ・ザ・コースト (2003年). 2009年2月9日閲覧。
  2. ^ Stark, Ed (2004). “Greyhawk”. en:30 Years of Adventure: A Celebration of Dungeons & Dragons. ウィザーズ・オブ・ザ・コースト. p. 57. ISBN 0-7869-3498-0. 
  3. ^ a b c d e f Schick, Lawrence (1991). Heroic Worlds: A History and Guide to Role-Playing Games. Prometheus Books. p. 113. ISBN 0-87975-653-5. 
  4. ^ Gygax, Gary (1978). Tomb of Horrors. TSR. pp. 7. ISBN 0-935696-12-1. 
  5. ^ a b c d Turnbull, Don (June/July 1979). “Open Box: Dungeon Module Review” (review). ホワイトドワーフ (ゲームズワークショップ) (13): 16–17. 
  6. ^ Denmead, Ken (2007年12月14日). “Top 10 D&D Modules I Found in Storage This Weekend”. Wired. 2009年8月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年1月26日閲覧。
  7. ^ Varney, Allen (June 1998). “Profiles: Gary Gygax”. Dragon (en:Renton, Washington: ウィザーズ・オブ・ザ・コースト) (#248): 120. 
  8. ^ ブルース・コーデル., Return to the Tomb of Horrors (1998), p. 3, ウィザーズ・オブ・ザ・コースト
  9. ^ Gygax, Gary (1978). Tomb of Horrors. TSR. pp. cover. ISBN 0-935696-12-1. 
  10. ^ a b c Slavicsek, Bill; Rich Baker, Jeff Grubb (2006). Dungeon Master For Dummies. For Dummies. pp. 320. ISBN 978-0-471-78330-5. http://books.google.com/?id=pSG3zxln4FUC&pg=PA320&dq=%22White+Plume+Mountain%22 2009年2月12日閲覧。. 
  11. ^ Livingstone, Ian (1982). Dicing with Dragons, An Introduction to Role-Playing Games (Revised ed.). en:Routledge. ISBN 0-7100-9466-3.  (preview)
  12. ^ Tomb of Horrors (Revised) (PDF)”. ウィザーズ・オブ・ザ・コースト. 2009年1月26日閲覧。
  13. ^ Cordell, Bruce R. (October 31, 2008). Adventures: Tomb of Horrors (revised). ウィザーズ・オブ・ザ・コースト. Retrieved on January 21, 2008.
  14. ^ Strohm, Keith Francis (2002). The Tomb of Horrors. ウィザーズ・オブ・ザ・コースト.  UK ISBN 0-7869-2702-X. US ISBN 0-7869-2727-5.
  15. ^ http://www.wizards.com/DnD/Article.aspx?x=dnd/4spot/20100722
  16. ^ DM Rewards Program”. ウィザーズ・オブ・ザ・コースト. 2011年3月24日閲覧。
  17. ^ a b Sjöberg, Lore (2008年3月12日). “What Real-Life Dungeon Exploration Might Look Like, Graduate Students in Tow”. Wired. 2009年1月20日閲覧。
  18. ^ Mona, Erik; Jacobs, James (November 2004). “The 30 Greatest D&D Adventures of All Time”. Dungeon (en:Paizo Publishing) 116. 
  19. ^ MacLaurin, Wayne (1999年). “Return to the Tomb of Horrors”. en:SF Site. 2009年1月26日閲覧。
  20. ^ Carroll, Bart (2007年3月5日). “Product Spotlight: Dungeonscape”. ウィザーズ・オブ・ザ・コースト. 2009年1月26日閲覧。
  21. ^ Black Isle Studios Presents Icewind Dale”. Spong (2000年5月11日). 2009年1月26日閲覧。
  22. ^ http://www.readyplayerone.com/post/9122593374/dungeon-module-s1-the-tomb-of-horrors

書誌情報[編集]

  • 恐怖の墓所 (ダンジョンズ&ドラゴンズ 第4版 10~22レベル・キャラクター用アドベンチャー) 2012/9 ホビージャパン ISBN 978-4798604619

外部リンク[編集]