巡査の休日

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巡査の休日
著者 佐々木譲
発行日 2009年10月15日(単行本)
2011年05月14日(文庫本)
発行元 角川春樹事務所
ジャンル 警察小説
日本の旗 日本
言語 日本語
形態 四六判上製本
ページ数 312
前作 警官の紋章
次作 密売人
コード ISBN 978-4-75841145-5(単行本)
ISBN 978-4-75843554-3(文庫本)
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巡査の休日』(じゅんさのきゅうじつ)は、佐々木譲による日本推理小説警察小説)。「道警シリーズ」の第4作で、前作から約1年後の物語である。2011年にテレビドラマ化された。

あらすじ[編集]

洞爺湖サミットを2カ月後に控え、全国の都道府県警からの応援の制服警官が札幌市内に溢れる2009年4月半ば、逮捕時に受けた怪我の治療で入院中だった強姦殺人犯、鎌田光也が病院から逃走する。

その日の深夜までには身柄が確保できるだろうという予測は外れ、鎌田が札幌の街から姿をくらましたまま1年が経過した。札幌最大のイベント、よさこいソーランの本番が迫る中、鎌田にストーカーされていた村瀬香里の元に脅迫めいたメールが届く。彼女を守るため、道警の小島百合が演舞に加わり警護に当たることになる。

登場人物[編集]

北海道警察[編集]

小島 百合(こじま ゆり)
大通署生活安全課、巡査。村瀬香里の警護のためにチーム“艶麗輪舞”に加わる。
今作では佐伯に代わるメイン主人公として描写されている。
津久井 卓(つくい すぐる)
帯広署刑事・生活安全課所属。以前は警察学校の教官だったが、道警の不正をうたった報復人事から晴れて解放された。
鎌田が帯広で起こしたOL殺人事件を捜査しており、道警本部の合同捜査本部にいる。
渡辺とコンビを組んで現金輸送車襲撃事件の調査をしており、小島百合と入れ替わる形で視点主となる。
佐伯 宏一(さえき こういち)
大通署刑事課特別対応班、警部補。婦警殺しでの越規行為に関してはほとぼりが冷めつつあり、警部昇進試験を受けることを打診される。
今作では鎌田関連の事件には絡まないため出番が少ない。
新宮 昌樹(しんぐう まさき)
佐伯がチーフの特別対応班の唯一の部下。
今作では佐伯と行動することは少なく、メインストーリーである鎌田関連にも関わらない。
渡辺 秀明(わたなべ ひであき)
津久井の相棒として、鎌田の交遊関係の再調査をする。
伊藤 成治(いとう せいじ)
佐伯の直属上司。佐伯より2歳年上。地域課が長く、専務職員だった経験はほとんどないため、細かな報告を求めたり、指示を出すこともなく、「やりやすい上司」として部下から評判。
坂井 俊直(さかい としなお)
函館中央署巡査部長。山中で見つかった白骨遺体の事件を捜査している。

その他[編集]

鎌田 光也(かまた みつや)
強姦殺人犯。31歳。元自衛官。入院していた病院から逃亡し、1年後に神奈川県で現金輸送車強盗未遂事件を起こす。
村瀬 香里(むらせ かおり)
鎌田にストーカーされていた女性。風俗店を辞め、美容学校に通っている。学校の友人に誘われ、よさこいソーランのチーム“艶麗輪舞”に入る。
岩崎 裕美子(いわさき ゆみこ)
チーム“艶麗輪舞”の代表。40代。
山際 翔太(やまぎわ しょうた)
“艶麗輪舞”の裏方スタッフ。マイクロバスの運転手。
佐藤 和枝(さとう かずえ)
“艶麗輪舞”のマネージャー兼業務全般のアシスタント。
宮前 由香(みやまえ ゆか)
“艶麗輪舞”の裏方スタッフ。
工藤 沙織(くどう さおり) / 山岡 祐介(やまおか ゆうすけ)
前夫との間にできた長女・愁(うれい)に対する児童虐待を疑われている女と、その内縁の夫。

テレビドラマ[編集]

2011年10月24日TBS系列「月曜ゴールデン」にて「北海道警察 巡査の休日」のタイトルでテレビドラマ化された。

出典[編集]