宮トンネル

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宮トンネル
概要
路線 高山本線
位置 岐阜県
座標 北緯36度4分30秒 東経137度15分25秒 / 北緯36.07500度 東経137.25694度 / 36.07500; 137.25694座標: 北緯36度4分30秒 東経137度15分25秒 / 北緯36.07500度 東経137.25694度 / 36.07500; 137.25694
現況 供用中
起点 岐阜県高山市久々野町
終点 岐阜県高山市一之宮町
運用
建設開始 1930年(昭和5年)11月6日
完成 1934年(昭和9年)1月
開通 1934年(昭和9年)10月25日
所有 東海旅客鉄道(JR東海)
通行対象 鉄道車両
技術情報
全長 2,080 m
軌道数 1(単線
軌間 1,067 mm
電化の有無
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宮トンネル(みやトンネル)とは、東海旅客鉄道高山本線岐阜県高山市一之宮町久々野町にまたがって存在している鉄道トンネルである。久々野駅 - 飛騨一ノ宮駅間に位置する。

概要[編集]

高山本線で最も長いトンネルで、全長は2,080メートルある。特急「ひだ」がこのトンネルを通過する際には大抵その旨を車内放送にて案内される。1930年(昭和5年)11月6日に起工式が行われて着工され、1933年(昭和8年)1月30日に貫通し、貫通を祝って現場にて相撲大会が行われた。高山本線が全通する1934年(昭和9年)1月に完成。太平洋側と日本海側の分水嶺を貫く難工事であるため出水事故等が続出した。工事現場には工事事務所、職員用宿舎、合宿所、物資部、診療所等が並んだ。

当トンネルにて、高山本線は日本海側と太平洋側の分水嶺である宮峠を越える。下り列車を例にとると、トンネルに入る久々野までは益田川(飛騨川)が太平洋側へ流れているが、トンネルを抜けた一之宮からは宮川が日本海側へ向かって流れていくのを車窓から確認できる。さらに冬の下り列車からは、当トンネルを抜けたとたんに一之宮町集落盆地の銀世界が広がる様に見える。

当トンネル入り口付近の海抜は714メートルあり、高山本線上最高海抜地となっている。

当トンネル北側で線路を大きくカーブを描いており、その周辺はファンの間では宮村の大カーブと呼ばれ、高山本線内有数の鉄道写真の名所である。

高山本線に並行する国道41号については、以前はヘアピンカーブの連続する長い坂道で宮峠を越えていた。しかし2015年から当トンネルに並行して国道41号のトンネル(宮峠トンネル)の建設が進められ、高山本線のトンネル開通約86年後の2020年12月12日に開通した[1][2][3]。詳細は宮峠バイパスを参照。

出典[編集]

  1. ^ 国道41号石浦バイパスのこれまでの歩み”. 国土交通省 中部地方整備局 高山国道事務所. 2018年7月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年7月14日閲覧。
  2. ^ 国道41号石浦バイパス「宮峠トンネル工事安全祈願祭」のお知らせ” (PDF). 国土交通省 中部地方整備局 高山国道事務所 (2016年6月2日). 2018年7月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年7月14日閲覧。
  3. ^ 国道41号石浦バイパス(宮峠トンネル)が令和2年12月12日(土)に開通します” (PDF). 国土交通省 中部地方整備局 高山国道事務所 (2020年11月6日). 2020年11月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年12月30日閲覧。