大場惑

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大場 惑(おおば わく、1955年5月13日 - )は、日本の作家、SF作家。息子の是枝俊悟大和総研研究員。

経歴[編集]

鹿児島県鹿児島市に生まれる。熊本マリスト学園高等学校東京理科大学理工学部を卒業。

大学を卒業した1982年にナムコへ入社。開発部へ配属となり、プログラマーとしてアーケードゲームの開発に従事。同社には4年ほど勤める。ナムコ在籍中の1984年、中編『コンタクト・ゲーム』(同作はSFファンジン大賞・創作部門も受賞)によって徳間書店の『SFアドベンチャー』からデビューした。以後、1980年代は主に同誌へ、1990年代前半は主に『SFマガジン』へ短編小説を寄稿。また、ナムコ在籍中には同社が発行していた『NG』でショートSFを数編執筆しているほか、後年ナムコがスーパーファミコンで発売した『ミリティア』のノベライズを手がけている。

なお、「大場惑」は、働き過ぎを意味する「オーバーワーク」をもじったペンネーム(『ログイン』での著者プロフィールより)。

日本SF作家クラブ会員だったが[1]、2023年現在は、会員名簿に名前がない。

作品[編集]

ノベライズものを別にすれば、大場惑の作品に長編は少ない。短編が主体である。その中でも代表作と言うべきは「遊戯と人間」をテーマにし、基本的には『~~・ゲーム』と題された作品群であろう。これらのうちSFアドベンチャーに掲載された物(『コンタクト・ゲーム』及びその続編)は徳間書店から、SFマガジンに掲載された物の約半分が早川書房から、それぞれ短編集として刊行されている。『メイズィング・ゲーム』は『SFマガジン・セレクション1989』(ハヤカワ文庫JA、1990年)にも収録された。

主要著作リスト[編集]

短編集[編集]

長編[編集]

  • アクーラ・ミッション エニックス出版局 1990年
  • ジャンクマン5
    1. 月都(ルナ・シティ)に乾杯! 朝日ソノラマ 1988年
    2. 沈黙の巨獣 朝日ソノラマ 1989年
    3. 侵略の城塞 朝日ソノラマ 1989年
    4. 朱き星燃ゆ 朝日ソノラマ 1991年

ノベライズもの[編集]

アンソロジー[編集]

映像化作品[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 日本SF作家クラブ編『SF入門』(早川書房、2001年)巻末名簿

外部リンク[編集]