國寶 (映画)

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國寶
Lucille Love, Girl of Mystery
監督 フランシス・フォード
脚本 グレイス・キュナード
フランシス・フォード
出演者 グレイス・キュナード
フランシス・フォード
製作会社 ユニヴァーサル・フィルム・マニュファクチャリング・カンパニー
配給 アメリカ合衆国の旗 ユニヴァーサル・フィルム・マニュファクチャリング・カンパニー
日本の旗 播磨ユニヴァーサル商会
公開 アメリカ合衆国の旗 1914年4月14日
日本の旗 1916年7月
上映時間 約300分(2巻もの全15話 各話約20分)
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
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國寶』(こくほう、英語: Lucille Love, Girl of Mystery, 「ルシール・ラヴ、神秘の少女」の意)は、1914年(大正3年)製作・公開、ユニヴァーサル・フィルム・マニュファクチャリング・カンパニー(現在のユニバーサル・ピクチャーズ)製作・配給によるアメリカ合衆国サイレント映画シリアル・フィルムである[1]。同社初のシリアルとして知られる[1]。日本では、本作の後に製作された『マスター・キイ』、『名金』の大ヒットの後で公開された[2][3]。日本での別題『ルシル・ラブ[3]、また戦後の文献では、旧漢字・略字とりまぜての『國宝』とも表記される[3]

略歴・概要[編集]

本作は、当初、2巻ものの短篇西部劇として製作されたが、急遽全15巻のシリアル・フィルムに変更となったことで、ユニヴァーサル・フィルム・マニュファクチャリング・カンパニー初のシリアルとなった[1][4]。その背景には、本作が封切られた同年4月14日の直前である同年3月31日に、パテ・フレール(パテ)が、パール・ホワイトを主演としたシリアル『ポーリン』(別題『ポーリンの危難』 The Perils of Pauline)をリリースし、大好評を得た[5]ことが挙げられる[4]

本作は、主演を務めたグレイス・キュナードフランシス・フォードの男女2人の俳優がオリジナルシナリオを執筆し、フォードが監督したもので[1]、本作がシリアル・フィルムとしてヒットすることで、この2人のコンビがスターになり[4]、キュナードは「ザ・シリアル・クイーン」の異名をもつきっかけとなる[6]。本作には、フォードの実弟ジョン・フォードが、当時の芸名ジャック・フォードの名で出演しており、小道具兼スタント、製作助手として撮影クルーに参加している[1]。出演俳優の多数は、フォード=キュナードの次作シリアル『名金』にも引き続き出演している[1][7]

日本では、まず1915年(大正4年)9月30日に浅草公園六区電気館において、ユニヴァーサル・シリアルの第2作であるロバート・Z・レナード監督の『マスター・キイ』[2][8]、2週間後の同年10月10日、同じく浅草公園六区の帝国館で、ユニヴァーサル・シリアルの第5作であるフランシス・フォード監督の『名金』が連続して封切られて、いずれも成功を収め[2]、翌1916年(大正5年)7月に本作は公開されている[3]。配給は、1915年7月に東京市京橋区南伝馬町3丁目14番地(現在の東京都中央区京橋3丁目)に設立された播磨ユニヴァーサル商会[9]が行なった。

現在、本作の原版は散逸し現存しないとみなされている[10]が、第2-3話、第6話、第8話、第10話、第12-14話という合計8話分の上映用プリントだけは現存し、アメリカ議会図書館が所蔵している[1]

スタッフ・作品データ[編集]

キャスト[編集]

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関連事項[編集]

[編集]

  1. ^ a b c d e f g Lucille Love: The Girl of Mystery, Internet Movie Database (英語), 2010年7月12日閲覧。
  2. ^ a b c d 日本映画発達史 I 活動写真時代』 、田中純一郎中公文庫、1975年12月10日 ISBN 4122002850, p.254-255.
  3. ^ a b c d e 『20世紀アメリカ映画事典』、編・畑暉男カタログハウス、2002年4月、ISBN 4905943507, p.47.
  4. ^ a b c Lucille Love: The Girl of Mystery, Allmovie, (英語), 2010年7月12日閲覧。
  5. ^ The Perils of Pauline - インターネット・ムービー・データベース(英語), 2010年7月12日閲覧。
  6. ^ Grace Cunard - インターネット・ムービー・データベース(英語), 2010年7月12日閲覧。
  7. ^ The Broken Coin - インターネット・ムービー・データベース(英語), 2010年7月12日閲覧。
  8. ^ 『20世紀アメリカ映画事典』、p.35.
  9. ^ 『日本映画発達史 I 活動写真時代』、p.257.
  10. ^ Lucille Love, Girl of Mystery, silentera.com (英語), 2010年7月12日閲覧。
  11. ^ Edgar Keller - インターネット・ムービー・データベース(英語), 2010年7月12日閲覧。
  12. ^ Alfred Hickman - インターネット・ムービー・データベース(英語), 2010年7月12日閲覧。
  13. ^ Burton Law - インターネット・ムービー・データベース(英語), 2010年7月12日閲覧。
  14. ^ Jean Hathaway - インターネット・ムービー・データベース(英語), 2010年7月12日閲覧。
  15. ^ William White - インターネット・ムービー・データベース(英語), 2010年7月12日閲覧。
  16. ^ Lionel Bradshaw - インターネット・ムービー・データベース(英語), 2010年7月12日閲覧。
  17. ^ Lew Short - インターネット・ムービー・データベース(英語), 2010年7月12日閲覧。

外部リンク[編集]