収容分類級

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収容分類級(しゅうようぶんるいきゅう)とは、日本の刑務所において、受刑者を収容する施設、または施設内の区画を区別する基準となる分類級をいう。受刑者を適切に分類することで、再犯の防止や矯正教育の効果の向上などが期待できることから定められている。

現行の処遇指標[編集]

現行の処遇指標(旧収容分類級)は2006年5月24日施行の「刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律」によって規定されており、受刑者は受刑にあたって次のように分類される。

性、国籍、刑名、年齢及び刑期などによる処遇指標[編集]

  • W 女子(Women)
  • F 日本人と異なる処遇を必要とする外国人(Foreigner)
  • I 禁錮に処せられた者 (Imprisonment)
  • J 少年(Juvenile)
  • L 執行刑期10年(2010年4月より8年から引き上げ)以上の者(Long)
  • Y 26歳未満の若年成人(Youth)
  • M 精神障害者(Mental)
  • P 身体上の疾患または障害のある者(医療刑務所または医療重点施設への収容を必要とする者)(Patient)
  • T 専門的治療処遇を必要とする者(のうち、一般行刑施設に収容される者)(Technical)
  • S 特別な養護的処遇を必要とする者(のうち、一般行刑施設に収容される者)(Special)

犯罪傾向の進度による処遇指標[編集]

  • A 犯罪傾向の進んでいない者(初犯者。なお、暴力団員及び暴力団関係者は年齢・犯罪歴に関わらず、再犯と同等の「B」に分類される)
  • B 犯罪傾向の進んでいる者(再犯・累犯・反社会的勢力)