千谷道雄

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千谷 道雄(ちや みちお、1920年11月11日 - 2006年)は、日本の歌舞伎評論家。

来歴[編集]

愛知県名古屋市生まれ。1942年東京帝国大学国文科を繰り上げ卒業で兵役。同期に阿川弘之がいる。戦後ソ連に抑留され、1947年帰国し、東京で中学の国語教師、1949年守随憲治の世話で松竹に入り、中村吉右衛門劇団で制作担当となった。1961年、8代目松本幸四郎とともに東宝へ移籍。大部屋俳優の暮らしぶりの悲惨さなど、歌舞伎世界の裏面を描いた『秀十郎夜話』で、1959年読売文学賞を受賞した。

三島由紀夫6代目中村歌右衛門を描いた『女方』の視点人物・増山について、千谷は「自分をモデルにしている」と述べている[1]

著書[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 千谷道雄「中村歌右衛門」(旧事典 1976, p. 287)

参考文献[編集]

  • 『文藝年鑑2007』
  • 『幸四郎三国志』
  • 中川右介『十一代目團十郎と六代目歌右衛門 悲劇の「神」と孤高の「女帝」』幻冬舎新書、2009 
  • 長谷川泉; 武田勝彦 編『三島由紀夫事典』明治書院、1976年1月。NCID BN01686605