内沼晋太郎

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内沼 晋太郎(うちぬま しんたろう、1980年6月20日 - )は、日本のブック・コーディネイター、クリエイティブ・ディレクター[1][2]

略歴[編集]

海城中学校・高等学校を経て一橋大学商学部商学科卒。元々はミュージシャンを目指していたが、大学在学中に出版業界について知り、本と人の出合いについて関わっていくこととなる[3]

東京国際ブックフェアを主催する企業に就職後、2、3ヶ月で退職。往来堂書店でアルバイトとして働きながら、2003年にネット古書店ブックピックオーケストラを設立。2006年末まで代表をつとめたのち、numabooksを設立[1][4]北尾トロの「新世紀書店」というイベントに参加し、そこで出会ったコンセプトショップ「TOKYO HIPSTERS CLUB」の担当者から書籍のセレクトを頼まれたのをきっかけにブック・コーディネーターを名乗るようになる[4][5]

アパレル業界のブック・コーディネートを中心にイベント運営や企画など幅広い分野で活動[6][7]。2012年には博報堂ケトルと協業で下北沢にビールの飲める書店、B&Bを開業した[8]。「本屋B&B」が、2015年グッドデザイン賞受賞[9]

出版にまつわる情報を発信するサイト「DOTPLACE」の編集長として[10]、また読書用品のブランド「BIBLIOPHLIC」のプロデューサーとしても活動している[11][8]

下北沢の下北線路街「BONUS TRACK」に日記の専門店「日記屋 月日」を2020年にオープン[12]。また、グリーンズ の小野裕之とともに「BONUS TRACK」の運営を中心に人・店・街にかかわる、株式会社散歩社の取締役もつとめる[13][14]

主な著書[編集]

  • 『本の未来をつくる仕事/仕事の未来をつくる本』(朝日新聞出版、2009年)
  • 『本の逆襲』(朝日出版社、2013年)
  • 『本の未来を探す旅 台北』(朝日出版社、2018年)
  • 『これからの本屋読本』(NHK出版、2018年)

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b NUMABOOKS”. numabooks. 2015年9月10日閲覧。
  2. ^ 志村香織 (2015年7月27日). “<17>本の面白さを伝える企画屋 内沼晋太郎”. 朝日新聞デジタル. 2015年9月10日閲覧。
  3. ^ 田島太陽. “お前の目玉は節穴か 第9回 ブックコーディネーター内沼晋太郎インタビュー 前編”. 幻冬舎. 2015年9月10日閲覧。
  4. ^ a b 内沼晋太郎/uchinuma shintaro インタビュー”. ACROSS(アクロス). パルコ (2007年6月22日). 2015年9月10日閲覧。
  5. ^ ブック・コーディネイター 内沼晋太郎さん(1)本の未来をつくる仕事/仕事の未来をつくる本”. 総合図書大目録 (2009年6月24日). 2015年9月10日閲覧。
  6. ^ 平成22年度 東京都図書館研究交流会(第1回)講演会” (PDF). 東京都立図書館. 2015年9月10日閲覧。
  7. ^ 内沼晋太郎”. ACROSS(アクロス). パルコ. 2015年9月10日閲覧。
  8. ^ a b 島田綾子 責任編集 編『ライブラリー・リソース・ガイド』 第5号/2013年秋号、アカデミック・リソース・ガイド、2013年、10頁。 
  9. ^ “書店の新しいビジネスモデル [本屋B&B]”. グッドデザイン賞 (日本デザイン振興会). (2015年). https://www.g-mark.org/award/describe/43190 2021年5月1日閲覧。 
  10. ^ DOTPLACEについて”. DOTPLACE. 2015年9月10日閲覧。
  11. ^ Bibliophilic | ビブリオフィリック”. ディスクユニオン. 2015年9月10日閲覧。
  12. ^ 内沼晋太郎さんが日記の専門店をオープンしたわけ 日記から生まれてくる新たな書き手|好書好日”. 好書好日. 2020年11月8日閲覧。
  13. ^ 内沼晋太郎さんが日記の専門店をオープンしたわけ 日記から生まれてくる新たな書き手|好書好日”. 好書好日. 2020年11月8日閲覧。
  14. ^ FASHIONSNAP.COM (2019年9月24日). “下北沢の開発エリアの新名称が「下北線路街」に決定、numabooks内沼晋太郎らが参画”. FASHIONSNAP.COM [ファッションスナップ・ドットコム]. 2020年11月8日閲覧。

外部リンク[編集]