佐藤恭子 (キュレーター)

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佐藤 恭子(さとうきょうこ、1971年-)は、ニューヨーク在住のキュレーター、アートコンサルタント。ニューヨークのホワイトボックス・ハーレム(非営利のアート機関)でアジア部門プログラム・ティレクターを務める[1]

概要[編集]

兵庫県生まれで小学生の頃は中米コスタリカで過ごす。1995年、早稲田大学第一文学部美術史学専修卒業。卒論のテーマはジャクソン・ポロックNHK関連会社の国際メディア・コーポレーション(MICO)内に事務局が設置された1996年開催の「縄文まほろば博」で、展示ディレクターを経験する。1999年から2002年にはNHKエンタープライズ21でプロデューサーを務め、イベントや番組を制作し、代表的な仕事にヘア・ファッションショー「表参道コレクション」の初代プロデューサーがある。2002年に渡米、2005年から2017年頃まで朝日新聞社文化事業部のアソシエイト・プロテューサーとして全米主要美術館と博物館との交渉とリサーチを担当。2016年からアジア最大のオンライン・ギャラリーのタグボート(東京)に「ニューヨーク・スタンダード」プロジェクトを持つ。2018年にホワイトボックス・ハーレムのアジア部門プログラム・ディレクターに指名される。

展覧会企画[編集]

  • 1996年 「縄文まほろば博」展示ディレクター(主催:NHK、朝日新聞社、青森県など)
  • 2006年 「大英博物館ミイラと古代エジプト展」ヒューストン自然科学博物館でリサーチ(主催:朝日新聞社など)
  • 2011年 「東日本大震災報道写真展」キュレーター、ニューヨーク開催(主催:ニューヨーク・日本クラブと朝日新聞社、後援:在ニューヨーク日本国総領事館)、スペイン4都市の開催(主催:FNACと朝日新聞社)
  • 2014年 「ジャポニズム・イン・コンテンポラリーアート展」キュレーター(主催:ニューヨーク・日本クラブ)
  • 2014年 「スピノサウルス展」ワシントンDCのナショナルジオグラフィック博物館でリサーチ
  • 2014年 「メトロポリタン美術館古代エジプト展 女王と女神」企画立案、借用交渉、コーディネート、図録翻訳(主催:東京都美術館神戸市立博物館メトロポリタン美術館、朝日新聞社など、特別助成:アメリカ合衆国大使館、後援:外務省と文化庁)約200点を日本初公開、約30万人を動員。
  • 2015年 日韓国交正常化50周年記念展「Re: Kontemporary 発酵した魂」キュレーター。(ニューヨーク・ウォーターフォールギャラリー、後援:国連人口基金
  • 2016年 「日本の復興力展」(ニューヨーク・日本クラブ)キュレーター。(主催:ニューヨーク・日本クラブ、後援:復興庁・国連日本政府代表部・在ニューヨーク日本国総領事館・国際交流基金日本文化センター)
  • 2016年 「私のケアが必要ね」展(ウォーターフォールギャラリー)コントリビューター。東日本大震災後の福島を撮影し続けている写真家、岩波友紀の本展への展示作品をニューヨークの国際写真センター(ICP)のコレクションに入れる。
  • 2016年 ブルックリンの屋外大映像展示プロジェクト「ライト・イヤー14 ジャパン・パレード」キュレーター。(主催:ニューヨーク・3_サーチ、後援:在ニューヨーク日本国総領事館)小瀬村真美、鳥光桃代、Who-Fuなど日本人アーティスト8組を特集し、最多動員数を獲得。
  • 2016年 小松美羽のニューヨーク初展示(ウォーターフォール・ギャラリー「持続する命」展)とライブペインティング(日本クラブ)のキュレーター。ライブペインティング作品「生命の起源」を4ワールドトレードセンターのコレクションに入れる。
  • 2018年 ホワイトボックス・ローワーイーストサイド(ニューヨークの非営利アート機関)の創立者ファン・プンテスが企画した20周年記念展シリーズ「EXODUS」シリーズ1本目の日本展「大きな世界を求めて:日本人アーティストとニューヨーク 1950年代から現在」キュレーター。(特別協賛:石橋財団、協賛:国際交流基金ニューヨーク日本文化センターなど)国吉康雄草間彌生オノヨーコ久保田成子[2]千住博杉浦邦恵杉本博司村上隆篠原有司男松山智一小松美羽を含む55人の足跡を紹介する。
  • 2018年 コシノヒロコのニューヨーク初個展「コシノヒロコ:バウハウスの香り」展キュレーター(ホワイトボックス・ローワーイーストサイド)メトロポリタン美術館コスチューム・インスティチュートのマネキンを借用して展示し、コシノのファッション工科大学でのレクチャーを企画。
  • 2019年 「中島興」展示とスクリーニング、オーガナイザー。(ホワイトボックス・ハーレム、XFRコレクティブとコラボラティブ・カタロギング・ジャパン/CCJの共催)
  • 2019年 トークイベント「表現の不自由、2019あいちトリエンナーレのレポート」を富井玲子と共同企画。(ホワイトボックス・ハーレムとポンジャ現懇の共催)
  • 2019年 ニューヨークのパフォーマンスアートの祭典パフォーマ19「ルカ・ヴェジェッティ:フォース・キャラクター」キュレーター。(ホワイトボックス・ハーレム、協賛:野村アメリカ基金、伊藤園北米など)
  • 2020年 「アウトローの画家」オーガナイザー。(ホワイトボックス・ハーレム、キュレーターはウィルズ・ベーカー)長谷川利行麻生三郎宮崎進松本竣介を紹介。(協賛:ジョナサン・D・ルイス・ファンデーション、ビショップ・ファミリー・ファンデーション)

批評・審査活動[編集]

  • 2017年 第32回チェルシー国際ファインアート・コンペティション(アゴラギャラリー)審査員
  • 2017年 ロードアイランド・スクール・オブ・デザイン 修了プログラムの批評
  • 2017年、2018年 ローニン・グローバス・アーティスト・イン・レジデンス・プログラム大使
  • 2019年からローニン・グローバス・アーティスト・イン・レジデンス・プログラム 審査員
  • 2019年 ニューヨーク・アートレジデンシー・アンド・スタジオ(NARS)の批評
  • 2019年 レジデンシー・アンリミテッド(RU、ニューヨーク)の批評

寄稿[編集]

  • 日英バイリンガル雑誌 ONBEAT(東京、78カ国で販売)
  • 週刊NY生活(ニューヨーク)

脚注[編集]

  1. ^ 週間NY生活2021年1月11日閲覧
  2. ^ 久保田成子HP