三好規之

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
みよし のりゆき
三好 規之
居住 日本の旗 日本
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
研究分野 農芸化学
化学
研究機関 東京大学
静岡県立大学
出身校 鳥取大学医学部卒業
静岡県立大学大学院生活健康科学研究科博士前期課程修了
名古屋大学大学院生命農学研究科博士課程修了
指導教員 伊勢村護
主な業績 食品成分による生活習慣病の予防と促進の分子機構の研究
生活習慣病を制御する内因性分子の探索と機能解析
ジオスゲニンの生合成遺伝子配列を決定
主な受賞歴 国際フリーラジカル学会
若手研究奨励賞
(2013年)
農芸化学奨励賞
(2015年)
プロジェクト:人物伝
テンプレートを表示

三好 規之(みよし のりゆき)は、日本農芸化学者化学者食品機能学細胞生物学分子生物学質量分析)。学位博士(農学)名古屋大学・2004年)。静岡県立大学食品栄養科学部准教授大学院食品栄養環境科学研究院准教授。

東京大学医科学研究所リサーチフェロー、静岡県立大学食品栄養科学部助教などを歴任した。

概要[編集]

食品機能学細胞生物学分子生物学質量分析を専攻する農芸化学者生化学者である[1]ジオスゲニンの生合成遺伝子を世界で初めて取得し[2]、遺伝子配列を決定したことでも知られる[3][4]東京大学で研究に従事し[5]静岡県立大学で教鞭を執った[5]

来歴[編集]

生い立ち[編集]

鳥取大学に進学し[6]医学部の生命科学科にて学んだ[6]。1999年3月、鳥取大学を卒業した[6]。大学卒業後は、静岡県立大学の大学院に進学し[6]生活健康科学研究科にて学んだ[6]。2001年3月、静岡県立大学の大学院における博士前期課程を修了した[6]。その後は名古屋大学の大学院に進学し[6]生命農学研究科にて学んだ[6]。在学中に「がん予防食品因子による細胞増殖抑制の分子機構に関する研究」[7]と題した博士論文を執筆した。2004年3月、名古屋大学の大学院における博士課程を修了した[6]。それに伴い、博士(農学)学位を取得した[7][8][9]

研究者として[編集]

大学院修了後はアメリカ合衆国に渡り、2004年5月より国立衛生研究所客員研究員となった[5]。その後、日本に帰国し、2005年10月より東京大学の医科学研究所にてリサーチフェローとなった[5]。2006年6月からは、母校である静岡県立大学にてグローバルCOEプログラムを担当する博士研究員となった[5]。2007年9月1日、静岡県立大学に正式に採用され[10]食品栄養科学部にて助教となった[10]。のちに、静岡県立大学の食品栄養科学部にて准教授に昇任した。食品栄養科学部においては、主として栄養生命科学科の講義を担当し[11][12]、生化学研究室を受け持った[11][12][13]。なお、静岡県立大学の大学院においては、食品栄養環境科学研究院の准教授も兼務した[12][14]。大学院においては、主として薬食生命科学総合学府食品栄養科学専攻薬食生命科学専攻の講義を担当し[13]、長寿生化学研究室を受け持った[13]

研究[編集]

専門は農芸化学生化学であり、食品機能学[1]、細胞生物学[1]、分子生物学[1]、質量分析[1]、などといった分野の研究に携わってきた[1]。具体的には、食品成分による生活習慣病の予防や促進について[15][16]、その分子の機構について研究していた[15][16]。また、生活習慣病を制御する内因性の分子について[16]、その探索と機能の解析に従事していた[16]。専門分野に関する学術書や専門書への執筆なども行っている[17][18][19][20][21]。これまでの業績に対しては、2013年に国際フリーラジカル学会の若手研究奨励賞が授与された[22]。また、「食品成分と内因性分子による生活習慣病の促進メカニズムと予防に関する生物化学分析」[23]の業績が評価され、2015年に日本農芸化学会より農芸化学奨励賞が授与された[23][24]

学術団体としては、日本農芸化学会[25]日本栄養・食糧学会[25]日本生化学会[25]日本癌学会[25]、日本酸化ストレス学会[25]、日本がん予防学会[25]、などに所属した[25]

人物[編集]

静岡県立大学にて伊勢村護の門下となったことから、伊勢村の同門会の出欠の取りまとめなどを担当している[26]

略歴[編集]

賞歴[編集]

著作[編集]

分担執筆、寄稿、等[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e f 「専門分野」『静岡県立大学教員データベース|静岡県公立大学法人 静岡県立大学静岡県立大学
  2. ^ 「機能性成分ジオスゲニンを高含有する自然薯新品種の創出」『JSTプロジェクトデータベース — 機能性成分ジオスゲニンを高含有する自然薯新品種の創出科学技術振興機構、2023年1月10日。
  3. ^ Keita Onoda, et al., "Biosynthetic Gene Expression and Tissue Distribution of Diosgenin in Dioscorea japonica", Journal of Agricultural and Food Chemistry, Vol.71, No.10, American Chemical Society, February 8, 2023, pp.4292-4297.
  4. ^ 「遺伝子解析により静岡産自然薯の生合成遺伝子配列を決定」『遺伝子解析により静岡産自然薯の生合成遺伝子配列を決定 | ニュース | 静岡県公立大学法人 静岡県立大学静岡県立大学、2023年3月16日。
  5. ^ a b c d e 「主な経歴」『静岡県立大学教員データベース|静岡県公立大学法人 静岡県立大学静岡県立大学
  6. ^ a b c d e f g h i 「学歴」『静岡県立大学教員データベース|静岡県公立大学法人 静岡県立大学静岡県立大学
  7. ^ a b 「書誌事項」『CiNii 博士論文 - がん予防食品因子による細胞増殖抑制の分子機構に関する研究国立情報学研究所
  8. ^ 学位授与番号甲第6174号。
  9. ^ 「学位」『静岡県立大学教員データベース|静岡県公立大学法人 静岡県立大学静岡県立大学
  10. ^ a b 「教員の人事」『はばたき』103巻、静岡県立大学広報委員会2007年10月、24頁。
  11. ^ a b 「学部受験生の方へ」『静岡県立大学 食品栄養科学部・食品栄養科学専攻・環境科学専攻 | 研究室と教員静岡県立大学食品栄養科学部・食品栄養科学専攻・環境科学専攻
  12. ^ a b c 「教員情報詳細」『静岡県立大学教員データベース|静岡県公立大学法人 静岡県立大学静岡県立大学
  13. ^ a b c 「メンバー」『メンバー | Miyoshi Lab.TEAM 344
  14. ^ 「大学院(入学希望・在学生)の方へ」『静岡県立大学 食品栄養科学部・食品栄養科学専攻・環境科学専攻 | 研究室と教員静岡県立大学食品栄養科学部・食品栄養科学専攻・環境科学専攻
  15. ^ a b 「研究内容」『研究内容 | Miyoshi Lab.TEAM 344
  16. ^ a b c d 「主要研究テーマ」『静岡県立大学教員データベース|静岡県公立大学法人 静岡県立大学静岡県立大学
  17. ^ 吉川敏一監修、内藤裕二・豊國伸哉編『酸化ストレスの医学』診断と治療社、2008年。
  18. ^ Chemoprevention of cancer and DNA damage by dietary factors, Siegfried Knasmüller, et al. (ed.), Wiley-VCH, 2009.
  19. ^ 横越英彦監修『抗ストレス食品の開発と展望』2巻、シーエムシー出版、2012年。
  20. ^ Cancer and Inflammation Mechanisms -- Chemical, Biological, and Clinical Aspects, Yusuke Hiraku, Shosuke Kawanishi and Hiroshi Ohshima (ed.), Wiley, 2014.
  21. ^ 「著書」『著書静岡県立大学食品栄養科学部生化学研究室
  22. ^ 「SFRR-I/FRR young investigator award受賞」『受賞など静岡県立大学食品栄養科学部生化学研究室、2013年9月23-25日。
  23. ^ a b 「授賞年度2010年〜」『農芸化学奨励賞 - JSBBA Award for Young Scientists - | 公益社団法人 日本農芸化学会日本農芸化学会
  24. ^ 「日本農芸化学会農芸化学奨励賞受賞」『受賞など静岡県立大学食品栄養科学部生化学研究室、2015年1月19日。
  25. ^ a b c d e f g 「所属学会」『静岡県立大学教員データベース|静岡県公立大学法人 静岡県立大学静岡県立大学
  26. ^ 三好規之「静岡県立大学・静岡女子大学伊勢村研究室同門生の皆様」『伊勢村研同門会 | Miyoshi Lab.TEAM 344、2017年2月10日。

関連人物[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]