ロード・ゲームス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ロード・ゲームス
アラン・ホールズワースEP
リリース
録音 ミュージック・グラインダー
ジャンル フュージョン
時間
レーベル ワーナー・ブラザース・レコード
プロデュース アラン・ホールズワース
テッド・テンプルマンエグゼクティブ・プロデューサー
専門評論家によるレビュー
アラン・ホールズワース アルバム 年表
I.O.U.
(1982年)
ロード・ゲームス
(1983年)
メタル・ファティーグ
(1985年)
テンプレートを表示

ロード・ゲームス』(Road Games)は、アラン・ホールズワース1983年に発表したEP

背景[編集]

当時ホースズワースに心酔していたエドワード・ヴァン・ヘイレンの推薦により、大手ワーナー・ブラザース・レコードとの契約を得て本作の制作に至った[1]。しかし、ホールズワース自身は後年、本作に関して「私が作ってきたレコードの中でも最悪な物の一つ」「メジャー・レーベルとの契約をずっと待ってみたところで、いざ契約してみれば、レーベルの連中は自分がやりたいことをやらせてくれないものさ」と語っており、その後は自由を求めて、より小規模のレーベルから作品を発表するようになった[1]。一方、本作でサイドマンを務めたジェフ・バーリンチャド・ワッカーマンに関しては、後年にも「素晴らしい演奏をしてくれた」と称えている[2]

「ワズ・ゼア?」と「マテリアル・リアル」にはジャック・ブルースがボーカルでゲスト参加した[2]。ホールズワースによれば、レーベル側がホールズワースのオリジナル・バンドのシンガーであったポール・ウィリアムスを気に入らず、有名なボーカリストの起用を要求したため、「レーベルの連中が話題に挙げた有名なシンガーの中では唯一、私のお気に入りだった」ことからブルースの起用が決まったという[2]。なお、ホールズワースは本作の制作前の1979年から1980年にかけて、ブルースの率いるトリオで活動していたこともあった[1]

評価[編集]

第26回グラミー賞では、収録曲「ロード・ゲームス」のインストゥルメンタル・パートが最優秀ロック・インストゥルメンタル・パフォーマンス賞にノミネートされ、自身唯一のグラミー賞ノミネートとなった[3]。ジョン・W・パターソンはオールミュージックにおいて5点満点中4点を付け「多種多様の音色、核融合的な爆発力、霊妙なコード、輝かしい水晶の如き透明感、華やかな旋律、そして気が遠くなるほど美しく飾られた、驚異的なギターが味わえる」「クリームを想起させるジャック・ブルースのボーカル、それにI.O.U.バンドのポール・ウィリアムスによるクルーナー的なボーカルと、ジェフ・バーリンのとんでもないベース、チャド・ワッカーマンの味わい深く安定したドラムも相まって、至福のフュージョン・ロックである」と評している[4]

収録曲[編集]

全曲ともアラン・ホールズワース作。1. 3. 4.はインストゥルメンタル。

  1. スリー・シーツ・トゥ・ザ・ウィンド - "Three Sheets to the Wind" - 4:14
  2. ロード・ゲームス - "Road Games" - 4:14
  3. ウォーター・オン・ザ・ブレイン-パートII - "Water on the Brain-Pt. II" - 2:49
  4. 東京ドリーム - "Tokyo Dream" - 4:04
  5. ワズ・ゼア? - "Was There?" - 4:09
  6. マテリアル・リアル - "Material Real" - 4:41

参加ミュージシャン[編集]

アディショナル・ミュージシャン

脚注[編集]

  1. ^ a b c Arnold, Thomas K (1987年10月21日). “HOLDSWORTH PREFERS FREEDOM OVER MONEY”. Los Angeles Times. 2020年5月6日閲覧。
  2. ^ a b c Newton, Steve (2013年11月13日). “30 years ago today: Van Halen-praised guitar phenom Allan Holdsworth plays Vancouver's Soft Rock Cafe”. The Georgia Straight. Vancouver Free Press. 2020年5月6日閲覧。
  3. ^ Allan Holdsworth - Artist”. GRAMMY.com. Recording Academy. 2020年5月6日閲覧。
  4. ^ Patterson, John W. “Road Games - Allan Holdsworth”. AllMusic. 2020年5月6日閲覧。

外部リンク[編集]