ロバート・パーカー
ロバート・M・パーカー(Robert M. Parker, Jr. , 1947年7月23日 - )は世界で最も影響力のあるワイン評論家。アメリカ合衆国メリーランド州ボルチモア生まれ。
パーカーポイント(PP)と呼ばれるワインの100点満点の採点で知られ、ワインの価格に囚われない評価姿勢で支持を集める(後述)。しかしあくまで嗜好品であるワインが、PPの採点によりあたかも絶対的評価が存在するかのような誤解を世間に広めてしまったことに付いては批判も多い。PPもまた、あくまでパーカーの個人的好みを表現しているに過ぎないが、彼の採点によりワインの価格が大きく変動するのも事実である。
メリーランド大学で歴史と美術史を学び、1973年に卒業。その後メリーランド法科大学院に進み、1973年には司法試験に合格する。1973年の秋からはボルティモアの農業信用金庫に就職し、11年間弁護士としての活動を続ける。1975年からワインに関する記事を書き始め、1978年にワイン小売業者向けのニュースレター"The Baltimore-Washington Wine Advocate"(後に"The Wine Advocate"と改名)の発行を開始。
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[編集] ワイン業界に対するパーカーの影響
パーカーはその影響力はワイン業界の独裁者とも揶揄されが、それはワイン・アドヴォケイト誌が他の著名なワイン雑誌とは違い、一切の広告を掲載せずに消費者の視点からワインの評価をするからである。パーカーが市場の支持を得たのは、1982年のボルドー赤のプリムール・テイスティングで他のワイン批評家が長期熟成は望めないとするなか、一人「世紀のヴィンテージ宣言」をしたことである。結果米国市場、後にフランスでもパーカーポイントは最も重要な指標となった。
[編集] パーカーポイント
パーカーポイントは、Wind Advocateでパーカーが各ワインに付ける点数のことである。基礎点50点から積み上げて、味わいを20点満点、香りに15点満点、熟成の見込みなど全体的な質に10点満点、色などの外観に5点満点と振り分けて最大100点満点になるようなっている[1][2]。完全ではないもののブラインドで[3]点数が付けられている点が革新的であり、ブランド名に左右されていた従来のワイン評論と一線を画したとされる。しばしば十数ドルのデイリーワインに、ボルドーやブルゴーニュの著名ワイナリーのワインの点数よりも高い点数が付けられたこともあり、そのようなワインの値段が急騰することも珍しくない。
堀賢一によれば、ワイン評論中で格段に強い影響力を持つこととなり、パーカーポイントを高くすることがマーケティング上有利になるため、ワインの味わいがパーカー好みに均一化される傾向があり、ワインの画一化を懸念している。パーカーは一般的にフレッシュな果実香があり、濃い味わいなどを重視して高い点数をつけ、長期熟成に向いた強いタンニンのあるワインや、繊細なワインが過小評価する傾向があるという。[4]。
日本の国産ワインで初めてパーカーポイントを得たのは山梨県甲州市にある中央葡萄酒の「グレイス甲州キュヴェ・ドゥニ・ドュブルデュー2004年」で、87~88点の評価を得ている。これはアジアで見ても初であった。その後北海道三笠市の山崎ワイナリーなどいくつかのワイナリーからもパーカーポイントを得たワインが出ている。
[編集] 参考文献
- エリン・マッコイ - 著、立花峰夫・立花洋太 - 訳 『ワインの帝王 ロバート・パーカー』 白水社、ISBN 4-560-02760-9
[編集] 外部リンク
[編集] 脚注
- ^ パーカー・ポイントについて
- ^ 後にワインスペクテイター誌も100点満点を採用
- ^ 堀賢一 『ワインの自由』 集英社、1994年。
- ^ 堀賢一 『ワインの個性』 ソフトバンク クリエイティブ、2007年。