ブルー・オーシャン戦略

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ブルー・オーシャン戦略(ブルー・オーシャンせんりゃく、: blue ocean strategy)とは、INSEAD(欧州経営大学院)教授のW・チャン・キムとレネ・モボルニュが著したビジネス書、およびその中で述べられている経営戦略論。日本語版はランダムハウス講談社から2005年に刊行されている。

概念[編集]

競争の激しい既存市場を「レッド・オーシャン(赤い海、血で血を洗う競争の激しい領域)」とし、競争のない未開拓市場である「ブルー・オーシャン(青い海、競合相手のいない領域)」を切り開くべきだと説く。そのためには、顧客にとってあまり重要ではない機能を「減らす」「取り除く」ことによって、企業と顧客の両方に対する価値を向上させる「バリューイノベーション」が必要だとしている。そのための具体的な分析ツールとして、「戦略キャンバス」などを提示している。

従来からよく知られているマイケル・ポーター競争戦略が、「事業が成功するためには低価格戦略か差別化(高付加価値)戦略のいずれかを選択する必要がある」としているのに対し、ブルー・オーシャン戦略では、低コストと顧客にとっての高付加価値は両立し得ると主張している。

適用[編集]

書籍では日本の10分1000円のカット店の事例などが紹介されている。韓国サムスングループが組織的にブルー・オーシャン戦略を実践していることが知られている。ゲーム業界において、ソニープレイステーション3)やマイクロソフトXbox 360)が仕掛けた高性能化競争に埋没しかけていた任天堂が、Wiiの開発にブルー・オーシャン戦略を応用したといわれている[1]。比較的ロースペックのハードウエアながら、「Wiiリモコン」などの新機軸で、ゲーム慣れしていない層にとって付加価値を提供することに成功した。

脚注[編集]

  1. ^ 井上理「任天堂 “驚き”を生む方程式」(日本経済新聞社)

関連項目[編集]

  • 隙間産業
  • アップルコンピュータ - 創業(1976年)からIBM市場参入(1981年)までの期間。
  • 韓信 - 楚漢戦争における漢軍の総司令官。彭城の戦いで敗走後、項羽軍との激戦や名目上の主君である劉邦との直接対決を巧妙に避けながら勢力を増強させる戦略に転換。やがて、漢(劉邦)・楚(項羽)にも匹敵する第3勢力を築きあげ、覇権を伺う一角にのし上がる(後に恩義絡みの懐柔策に乗り、劉邦(漢)に再帰順。漢が中国全土を統一し覇権を握った数年後に粛清される)。

外部リンク[編集]