ノドジロクイナ

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ノドジロクイナ
保全状況評価
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 鳥綱 Aves
: ツル目 Gruiformes
: クイナ科 Rallidae
: アフリカクイナ属
Canirallus
: ノドジロクイナ
C. cuvieri
学名
Canirallus cuvieri
和名
ノドジロクイナ
英名
White-throated Rail

ノドジロクイナ(喉白水鶏、学名:Canirallus cuvieri) は、ツル目クイナ科に分類される鳥類の一種である。本種を別属ノドジロクイナ属Dryolimnas)として扱うこともある。その場合、学名はDryolimnas cuvieriとなる。

分布[編集]

マダガスカルセーシェルアルダブラ諸島)に分布する。以前はモーリシャスにも生息していた。

形態[編集]

体長約30cm。体の上面は緑色がかったオリーブ色で、頭から胸、体の下面は濃い茶褐色である。喉の部分は白色でよく目立つ(これが英名、和名の由来である)。下腹から下尾筒にかけて黒色で、黄褐色の縞模様が入っている。虹彩は黄褐色、嘴は黒色である。

生態[編集]

森林や湿地、マングローブ林、乾いた珊瑚礁の上などに生息する。主に地上で生活しており、飛翔力はあまり強くない。他のクイナ類と比べると警戒心が薄い。

主に昆虫類を捕食する。

求愛ディスプレイの一つとして、雌が雄の目の周囲や頭の羽づくろいをする行動をとる。岩の窪みや草の茂みに作り、1腹3-4個の卵を産む。

亜種[編集]

以下の3亜種に分類される。

  • Canirallus cuvieri cuvieri

基亜種。マダガスカルに分布。モーリシャスでは絶滅した。

  • Canirallus cuvieri aldabranus

セーシェルに分布。

  • Canirallus cuvieri abbotti

アサンプション島に分布していたが、人間とともに移入したネコの食害により1900年代初めに絶滅した。

参考文献[編集]

  • 『世界の動物|分類と飼育 ツル目』、財団法人東京動物園協会、1989年、49頁