トラトラトラ

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トラトラトラは、太平洋戦争の始まりである日本軍の真珠湾攻撃が奇襲により開始されることを伝えた電信の暗号略号である。本来はモールス符号「・・―・・ ・・・」を繰り返すものでトラ連送とされた。意味はワレ奇襲ニ成功セリ。真珠湾攻撃時には攻撃隊長・淵田美津雄中佐の搭乗する九七式艦上攻撃機から第一航空艦隊司令部(旗艦空母赤城」)に宛てて発信された。

真珠湾攻撃は、奇襲の場合(敵の防御が効力を発揮する前に攻撃可能であると空中指揮官が判断した場合)には艦攻による対艦攻撃を先行させ、強襲の場合には艦爆による対空防御制圧が先行させる計画になっていたが、「ワレ奇襲ニ成功セリ」はこの前者を指す電文となる。

従って、これはあくまで攻撃が奇襲によって開始されることを示すものであり、攻撃そのものの成功を意味するものではない。

由来については、奇襲成功で雷撃機先行の場合には「突撃」+「雷撃」で「トラ」連送、強襲で急降下爆撃機先行の場合には「突撃」+「急降下爆撃」で「トキ」連送という区別であったという説が広く存在している。


また、「トラ」がたまたま「虎」「寅」と同音であったため、様々な縁起をかついだものであったという俗説が以下のようなものを含めて多々存在しているが、根拠ははっきりしない。

聖徳太子信貴山にて物部守屋討伐の戦勝祈願をした際に、の年、寅の日、寅の刻に毘沙門天が聖徳太子の前に現れ、その加護によって物部氏に勝利したという伝説にちなみ、日本の勝利を願って電文を「トラトラトラ」としたというもの[要出典]。 真珠湾攻撃を受けた側であるアメリカでは、「タイガー・タイガー・タイガー」と訳して「タイガーのように襲いかかる」と解釈されることもあった[1][要高次出典]一方、「トラ・トラ・トラ」という吶喊の打電を受けた日本軍の同胞は、江戸時代より端唄として親しまれてきた座敷遊び『和藤内』のサビの句として理解し、その唄の底本である人気の歌舞伎『国性爺合戦』を、大東亜共栄圏の成就に重ねたという[要出典]。その端唄『和藤内』の歌詞は「千里あるよな藪の中をどなたも覗いてごろうじませ、金の鉢巻たすきで、和藤内がえんやらやっと捕らえし獣は、とらとらとらとら、とらとらとらとら」。

のちに、この電文をタイトルとし、真珠湾攻撃を題材とした映画トラ・トラ・トラ!』が作られた。

脚注[編集]

  1. ^ 赤根祥道 『安岡正篤 泳ぎもせず、漕ぎもしないで一生を終わるな!』 三笠書房、1995年、P.104。ISBN 4-8379-1604-X