セルゲイ・タラソフ (ピアニスト)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

セルゲイ・タラソフ (Sergei Tarasov1971年 - )はロシアクラシック音楽ピアニスト

略歴[編集]

1989年、第4回日本国際音楽コンクールピアノ部門にて2位に入賞。なおこの時の舞台裏は中村紘子の「コンクールでお会いしましょう」によれば、タラソフはモスクワ音楽院の有力な学生ではなかったため、審査員がモスクワ音楽院の教授で占められていた選抜オーディションで年齢の幼さを理由のみにはねられてしまった。その結果に怒った父親が自費で息子を東京まで送り出して、4人の正規のソ連代表達を抑え見事2位に入賞した。これがモスクワ音楽院の教授達の反感を買い1990年のチャイコフスキーコンクールの本選には残れたが入賞どまりであった。

その後、正規にモスクワ音楽院の「主要な」学生となってレフ・ナウモフの元で研鑽を積み、優秀な成績で卒業。以後、国際主要コンクールの常連として世界中で有名になった。国際音楽コンクール世界連盟に登録したコンクールに、9回も本選へ出場した。運悪く飲酒に伴う人身事故で、2年ほど謹慎を余儀なくされた。謹慎後、再び質の高い演奏活動を展開してモンテカルロマスターズでは1970年代生まれの他国のピアニストを寄せ付けず完勝。

現在も、ソロ・リサイタルほかを繰り広げている。ディスコグラフィーには積極的ではなく、コンクール時の演奏が時折みられる程度である。

受賞歴[編集]

ディスコグラフィー[編集]

  • Sergei Tarasov - Piano (CD, Album) Melodiya GCD 00006 1990
  • The Young Tarasov (CD, Album) Art & Electronics AED-68018 1990[1]
  • CDK Music CDK0050 2016

参考文献[編集]

  • 中村紘子 -「コンクールでお会いしましょう」

脚注[編集]

  1. ^ Sergei Tarasov”. www.discogs.com. discogs. 2020年2月3日閲覧。

外部リンク[編集]