アンチピリン

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アンチピリン
IUPAC命名法による物質名
識別
CAS番号
60-80-0
ATCコード N02BB01 (WHO) S02DA03 (WHO)
PubChem CID: 2206
DrugBank DB01435
ChemSpider 2121 チェック
UNII T3CHA1B51H チェック
KEGG D01776  チェック
ChEMBL CHEMBL277474 チェック
別名 analgesine, antipyrine
化学的データ
化学式C11H12N2O
分子量188.226 g/mol
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アンチピリン(国際一般名・英国一般名:Phenazone、米国一般名:Antipyrine)とはピラゾロン誘導体であるサリチル酸様鎮痛解熱薬の一つである。頭痛、リウマチ、月経痛などに用いられる。体温調節中枢に作用し、皮膚血管を拡張することにより熱の放散を活発にする[1]副作用としてピリン疹の発生、血液障害がある。ルートヴィヒ・クノールが1887年に初めて合成した[2][3]:26-27

日本薬局方「ミグレニン」の主成分である。鎮痛、解熱に用いられる。疾患や他の薬剤が肝臓の代謝酵素に及ぼす影響を調べる際にも使われる[4]

副作用[編集]

重大な副作用として、ショック無顆粒球症が知られている[5]。よって、他の解熱鎮痛剤がすべて無効のときのみ処方される。

関連項目[編集]

出典[編集]

  1. ^ 獣医学大辞典編集委員会『明解獣医学辞典』チクサン出版社、1991年。ISBN 4885006104 
  2. ^ Brune, K (1997). “The early history of non-opioid analgesics”. Acute Pain 1: 33. doi:10.1016/S1366-0071(97)80033-2. 
  3. ^ Enrique Ravina. The Evolution of Drug Discovery: From Traditional Medicines to Modern Drugs. John Wiley & Sons, 2011 ISBN 9783527326693
  4. ^ https://pubchem.ncbi.nlm.nih.gov/compound/Antipyrine#section=Pharmacology
  5. ^ ミグレニン 添付文書” (2009年10月). 2016年11月4日閲覧。