アスラウグ

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ヘイミル王とアスラウグ

アスラウグ(Aslaug、Aslög、Kraka、Kráka、Randalin)は、北欧神話に登場する王女。『スノッリエッダ』、『ヴォルスンガ・サガ』などに登場する。

概要[編集]

アスラウグはシグルズと「盾の乙女」のブリュンヒルデの娘。しかし、ブリュンヒルデの養父であるヘイミルによって育てられた。シグルズとブリュンヒルデが死去すると、ヘイミルはアスラウグのため、子どもを隠すのに充分な大きさの巨大な竪琴を作らせ、彼女をその中に隠して育てた。こうして、ヘルミルは貧しい竪琴弾きとして、アスラウグを竪琴に隠したまま各地を旅した。

そうして、2人がノルウェーにたどり着くと、竪琴の中に貴重品が隠してあると誤解した夫婦によって、ヘイミルが眠っている間に竪琴が破壊された。夫婦は竪琴の中から出てきた少女にクラカ(カラスの意味)と名づけて養育した。また、夫婦はアスラウグが高貴な生まれであることを隠すため、彼女に汚れた服を着せることにした。

クラカ、Mårten Eskil Winge画、1862

しかし、アスラウグが入浴中、偶然これを目にした男たちによって彼女の美しさがラグナル・ロズブローク(en)の耳に入ってしまった。ラグナルは少女の知恵を試そうと、「服を着るわけでも裸でいるわけでもなく、満腹でも空腹でもなく、1人でいるわけでも集団でいるわけでもない」状態で自分の元に来るように命じてみせた。すると、少女はを身につけ、玉ねぎを噛みながら、イヌだけをお供に連れてやってきた。こうして、少女に恋したラグナルは彼女と結婚し、何人もの子どもをもうけた。

しかし、ラグナルはスウェーデンの王から、スウェーデン王女との結婚を勧められると、クラカと離婚することを決意してしまう。3羽の鳥によってこの情報を得たクラカは、ラグナルが家に帰ってくると彼を激しく非難するとともに、自分の出自が高貴であることを説明した。そして、クラカは父がファフニール(龍)殺しのシグルズであることを証明するため、ヘビのような目をした子どもを産んでみせると宣言し、宣言通りヘビのような目をした子どもを産んでみせた。また、クラカは息子を強要し、スウェーデン王を殺させている。

ラグナルがイングランドに遠征したさい、彼はクラカの警告を守らなかったことで失敗している。ラグナルはヘビの穴に放り込まれたさい、クラカが作った魔法のシャツを着ている間は噛まれることはなかった。しかし、ラグナルがシャツを脱いでしまったため、ヘビに噛み殺されてしまうのだった。