「ヤシャル・ケマル」の版間の差分
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== 脚注 == |
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2024年4月5日 (金) 04:50時点における版
ヤシャル・ケマル Yaşar Kemal | |
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誕生 |
1923年10月6日 トルコ オスマニエ県 |
死没 |
2015年2月28日(91歳没) トルコ イスタンブール |
職業 | 作家 |
国籍 | トルコ |
主題 | 小説、詩、紀行、ルポルタージュ、翻訳 |
主な受賞歴 |
Prix du Meilleur Livre Étranger(1979) Prix mondial Cino Del Duca(1982) ドイツ書籍協会平和賞(1997) |
デビュー作 | Ağıtlar(1943年) |
ウィキポータル 文学 |
ヤシャル・ケマル(Yaşar Kemal, 1923年10月6日[1] - 2015年2月28日)はトルコの作家。
経歴
オスマニエ県のギョクチェダム村に生まれる。父親が犠牲祭のため羊を屠殺していた時、刃物による事故のため右目を失明した。加えて5歳の時、モスクでの礼拝中、養子のユスフに父が刺殺された事件が起こり、その証言をしなければならなかった。これらの経験から吃音を発症し12歳になる頃まで治らなかった。
後に代書人、ジャーナリストを経て、1943年に初の著作となる、民謡曲を編纂した(Ağıtlar)『バラード』を発表する。この本は多くの長い間忘れられた韻文や民謡に光を当てた。また、ケマルは16歳の時からそれらの収集を始めた。1950年に最初の小説となる『赤ん坊』(Bebek)、『店主』(Dükkancı)、『メメトとメメト』(Memet ile Memet)が出版された。ちなみに、彼の初の小説はトルコ軍に入隊しカイセリにいた1944年に書かれた『汚れた物語』(Pis Hikaye)である。
1955年に出版したİnce Memed(『痩せたメメッド』[2] / 英語訳本:Memed, My Hawk『メメド、我が鷹』[3])で国際的な名声を獲得した。この作品では、社会の構造を、領主アガ[4] に追われて山に逃げ込んだ主人公である伝説的な英雄を通じて批評した。これらの作品が評価され、現在までに19の賞を獲得し、1973年にはノーベル文学賞にノミネートされた[5]。
ケマルはケマル・アタチュルクのトルコの言語純化運動に従って、トルコ語を文学的な言語として再創造することを主張している。1984年にレジオンドヌール勲章コマンドール、2011年に同グランドフィシエ受章。
2015年イスタンブールの病院で死去。ジンジルリクユ墓地に埋葬される[6]。
主な著作
小説
- İnce Memed (Memed, My Hawk ) (1955)
- Ince Memed II (They Burn the Thistles) (1969)
- İnce Memed III (1984)
- İnce Memed IV (1987)
- Teneke (The Drumming-Out) (1955)
- Ortadirek (The Wind from the Plain) (1960)
- Yer Demir Gök Bakır (Iron Earth, Copper Sky) (1963)
- Ölmez Otu (The Undying Grass) (1968)
- Akçasazın Ağaları/Demirciler Çarşısı Cinayeti (The Agas of Akchasaz Trilogy/Murder in the Ironsmiths Market) (1974)
- Akçasazın Ağaları/Yusufcuk Yusuf (The Agas of Akchasaz Trilogy/Yusuf, Little Yusuf) (1975)
- Yılanı Öldürseler (To Crush the Serpent) (1976)[7]
- Al Gözüm Seyreyle Salih (The Saga of a Seagull) (1976)
- Allahın Askerleri (God’s Soldiers) (1978)
- Kuşlar da Gitti (The Birds Have Also Gone: Long Stories) (1978)
- Deniz Küstü (The Sea-Crossed Fisherman) (1978)
- Hüyükteki Nar Ağacı (The Pomegranate on the Knoll) (1982)
- Yağmurcuk Kuşu/Kimsecik I (Kimsecik I - Little Nobody I) (1980)
- Kale Kapısı/Kimsecik II (Kimsecik II - Little Nobody II)(1985)
- Kanın Sesi/Kimsecik III (Kimsecik III - Little Nobody III) (1991)
- Fırat Suyu Kan Akıyor Baksana (Look, the Euphrates is Flowing with Blood) (1997)
- Karıncanın Su İçtiği (Ant Drinking Water) (2002)
- Tanyeri Horozları (The Cocks of Dawn) (2002)
- Çıplak Deniz Çıplak Ada (2012)
- Tek Kanatlı Bir Kuş (2013)
長篇小説
- Üç Anadolu Efsanesi (Three Anatolian Legends) (1967)(『三つのアナトリアの伝説』)
- Köroğlunun Meydana Çıkışı[8] / Karacaoğlan / Alageyik
- Ağrıdağı Efsanesi (The Legend of Mount Ararat) (1970)
- Binboğalar Efsanesi (The Legend of the Thousand Bulls) (1971)
- Çakırcalı Efe (The Life Stories of the Famous Bandit Çakircali) (1972)
ルポルタージュ
- Yanan Ormanlarda 50 Gün (Fifty Days in the Burning Forests) (1955)
- Çukurova Yana Yana (While Çukurova Burns) (1955)[9]
- Peribacaları (The Fairy Chimneys) (1957)
- Bu Diyar Baştan Başa (Collected reportages) (1971)
- Bir Bulut Kaynıyor (Collected reportages) (1974)
参考文献・関連文献
- 勝田茂「<特集 現代トルコ文学の魅力 : その眺望と知られざる側面>現代トルコ文学概要」『イスラーム世界研究』第6巻、京都大学イスラーム地域研究センター、2013年3月、145-151頁、CRID 1390290699816214400、doi:10.14989/173285、hdl:2433/173285、ISSN 1881-8323。
- 勝田茂「現代トルコ文学概要」『イスラーム世界研究』第6巻、2013年3月、145-151頁、CRID 1390290699816214400、doi:10.14989/173285、hdl:2433/173285。
- 勝田茂「トルコ農村文学の系譜 : アナトリアの生活者からの叫び」『イスラーム世界研究』第6巻、2013年3月、152-159頁、CRID 1390853649769636224、doi:10.14989/173284、hdl:2433/173284。
- 石井啓一郎「ヤシャル・ケマル、土着的「チュクロワ人」作家に関する簡潔な考察」『イスラーム世界研究』第6巻、2013年3月、186-194頁、CRID 1390290699816212736、doi:10.14989/173281、hdl:2433/173281。
- 小山皓一郎 著「アナトリアの山賊(eşkiya):『インジェ・メメット(İnce Memed)』をめぐって」、護雅夫 編『内陸アジア・西アジアの社会と文化』山川出版社、1983年、717-734頁。doi:10.11501/12287528。NDLJP:12287528 。「国立国会図書館デジタルコレクション」
脚注
- ^ 1922年と記載の人名辞典:Edebiyatımızda İsimler Sözlüğü / Yaşar Kemal より。1926年と記載:ヤシャル・ケマル財団, Yaşar Kemal>Yaşamı(生涯)
- ^ (現代トルコ文学概要 2013, p. 148)・(トルコ農村文学の系譜 2013, p. 155-157)・(土着的「チュクロワ人」作家 2013, p. 192)
- ^ 1984年に映画化される。ピーター・ユスティノフ監督・出演 / Memed, My Hawk(film)
- ^ トルコ農村文学の系譜 2013, p. 156, トルコ語ではAğaアー。領主アブディ・アーの理不尽な支配に立ち向かう.
- ^ “Ölene kadar Nobel adayı olacağım” (Turkish). Hurriyet. (2007年7月2日) 2008年4月4日閲覧。
- ^ 翻訳者:堀谷加佳留. “ヤシャル・ケマル葬儀に、人々結集/2015年03月03日付 Milliyet紙”. 東京外国語大学. 2023年10月4日閲覧。
- ^ 『蛇を殺すなら』名誉殺人を題材としている:(土着的「チュクロワ人」作家 2013, p. 190-192)
- ^ 『キョロール見参』義賊化されたキョロール伝説を現代的文学的な英雄奇譚として描く:(土着的「チュクロワ人」作家 2013, pp. 189–191)。Köroğlu(キョロール、キョルオウル、アゼルバイジャン語ではコログルKoroğlu)、『キョルオウル伝説』 - コトバンク・『キョルオウル物語』 - コトバンク・『キョルオウル』 - コトバンク
- ^ 『灼熱のチュクロワ平原』中の一遍“Traktörcü”(トラクター運転手) /「トラクター」は農村の近代化の象徴:(トルコ農村文学の系譜 2013, p. 157-159)
外部リンク
- 『ヤシャル・ケマル(日本大百科全書 / 20世紀西洋人名事典)』 - コトバンク
- Yaşar Kemal Vakfı(ヤシャル・ケマル財団)”. 2023年10月3日閲覧。 “
- Yaşar Kemal Türk Edebiyatı İsimler Sözlüğü (トルコ文学人名辞典)