「アラニンアミノ基転移酵素」の版間の差分
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施設間の差に関する指摘。正常値でも肝臓ガン |
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=== 基準値 === |
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単位は IU/l(国際単位/l)で示され、5-40程度が基準値となる。但し、基準値内であれば「正常である」という事は出来無い。 |
単位は IU/l(国際単位/l)で示され、5-40程度が基準値となる。但し、基準値内であれば「正常である」という事は出来無い。なお、基準値が検査機関や医療機関毎に事に異なっている事に関し、施設間の差を無くす必要があると指摘されている<ref>岡上武, 水野雅之, 「[https://doi.org/10.7143/jhep.42.307 肝機能検査、肝障害について─健診における問題点]」『総合健診』 2015年 42巻 2号 p.307-312, 日本総合健診医学会, {{doi|10.7143/jhep.42.307}}。</ref>。 |
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=== 異常値 === |
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正常ではALTの方が高めの数値を示していることが多い。[[肝炎]]、[[脂肪肝]]、[[肝硬変]]、[[肝腫瘍]]などの肝疾患ではAST、ALTの上昇が特徴的であり、100以上、ときに500以上を示す。なかでも、[[アルコール性肝炎]]や肝硬変、肝腫瘍ではASTの上昇が目立ち、[[ウイルス性肝炎]]や脂肪肝ではALTの上昇が目立つとされている。 |
正常ではALTの方が高めの数値を示していることが多い。[[肝炎]]、[[脂肪肝]]、[[肝硬変]]、[[肝腫瘍]]などの肝疾患ではAST、ALTの上昇が特徴的であり、100以上、ときに500以上を示す。なかでも、[[アルコール性肝炎]]や肝硬変、肝腫瘍ではASTの上昇が目立ち、[[ウイルス性肝炎]]や脂肪肝ではALTの上昇が目立つとされている。しかし、[[非アルコール性肝炎]](NAFLD/NASH)では、有意な上昇を経ずに肝臓ガンを発症していることもある<ref>[https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t352/202007/566543.html 医師なら必ずNAFLDに遭遇する…では見逃さないコツは?] 日経メディカル 2020年7月30日</ref> |
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== 関連項目 == |
== 関連項目 == |
2020年8月5日 (水) 00:43時点における版
アラニントランスアミナーゼ | |
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識別子 | |
略号 | GPT |
Entrez | 2875 |
HUGO | 4552 |
OMIM | 138200 |
RefSeq | NM_005309 |
UniProt | P24298 |
他のデータ | |
EC番号 (KEGG) | 2.6.1.2 |
遺伝子座 | Chr. 8 q24.2-qter |
アラニンアミノ基転移酵素(アラニンアミノきてんいこうそ、Alanine transaminase, ALT, EC 2.6.1.2)は、GPT(Glutamic Pyruvic Transaminase、グルタミン酸ピルビン酸転移酵素)とも呼ばれ、ピルビン酸とグルタミン酸をアラニンとα-ケトグルタル酸に相互変換する酵素である。
人体のほとんどの組織に含まれているが、なかでも肝細胞への分布が圧倒的に多い。そのため、肝細胞の破壊(あるいは細胞膜の透過性亢進)の際には血中濃度が上昇する(逸脱酵素)。
臨床検査におけるALT
逸脱酵素としての性質から、血清中のALT濃度は肝障害の程度の指標として利用される。肝細胞が破壊し尽くされるとむしろ流出量は低下する。肝臓の逸脱酵素としてALTとともに知られるAST(GOT)よりも特異性が高い(肝臓以外の障害では上がりにくい)が、ASTとの比率も臨床的に意義がある。
基準値
単位は IU/l(国際単位/l)で示され、5-40程度が基準値となる。但し、基準値内であれば「正常である」という事は出来無い。なお、基準値が検査機関や医療機関毎に事に異なっている事に関し、施設間の差を無くす必要があると指摘されている[1]。
異常値
正常ではALTの方が高めの数値を示していることが多い。肝炎、脂肪肝、肝硬変、肝腫瘍などの肝疾患ではAST、ALTの上昇が特徴的であり、100以上、ときに500以上を示す。なかでも、アルコール性肝炎や肝硬変、肝腫瘍ではASTの上昇が目立ち、ウイルス性肝炎や脂肪肝ではALTの上昇が目立つとされている。しかし、非アルコール性肝炎(NAFLD/NASH)では、有意な上昇を経ずに肝臓ガンを発症していることもある[2]
関連項目
外部リンク
- ^ 岡上武, 水野雅之, 「肝機能検査、肝障害について─健診における問題点」『総合健診』 2015年 42巻 2号 p.307-312, 日本総合健診医学会, doi:10.7143/jhep.42.307。
- ^ 医師なら必ずNAFLDに遭遇する…では見逃さないコツは? 日経メディカル 2020年7月30日