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日本の地質に関連する記事。東北日本と西南日本の境界で日本海の拡大にも関連する。スタブレベルですが作成したのでさらなる加筆を歓迎します。+画像提供依頼 |
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2019年5月3日 (金) 08:39時点における版
棚倉断層(たなぐらだんそう、英語: Tanagura Fault)は、茨城県常陸大宮市と福島県棚倉町の間を通る約60kmの横ずれ断層のことで、八溝帯と阿武隈帯の境界に位置している[1]。
概要
2000万年前から1500万年前ころに、日本海の拡大と関連して形成された断層であり[2]、日本列島の形成過程に大きく関連している[3]。
また、茨城県北ジオパーク構想でのジオサイトの1つ(棚倉断層ジオサイト)である[3]。
棚倉構造線
棚倉断層は棚倉西縁断層と棚倉東縁断層から構成されていて、その中間に破砕帯があり[1]、幅は約3キロメートルである[4]。これらを含めたときに棚倉構造線(たなぐらこうぞうせん、Tanagura Tectonic Line)、棚倉破砕帯(たなぐらはさいたい、Tanagura Shear Zone)とも言われる[5]。棚倉構造線は日本の地質において重要な構造線の1つであり、大森ほか (1953)にて定義された[6]。
棚倉構造線は東北日本と西南日本の境界線と考えられてきた[7]。しかし、高橋 (2006)のように、東北日本と西南日本の境界線は利根川構造線であるという見解もある[7]。
脚注
参考文献
- 大森昌衛・堀越和衛・鈴木康司・藤田至則「阿武隈山地西南縁の棚倉破碎帶について : 阿武隈山地西南縁の新生界の地史學的研究(その3)」『地質学雑誌』第59巻第693号、1953年、217-223頁。
- 太田陽子・小池一之・鎮西清高・野上道男・町田洋・松田時彦『日本列島の地形学』東京大学出版会、2010年。ISBN 978-4-13-062717-7。
- 柳井修一・青木一勝・赤堀良光「日本海の拡大と構造線」『地学雑誌』第119巻第6号、2010年、1079-1124頁。
- 天野一男・松原典孝・及川敦美・滝本春南・細井淳「棚倉断層の新第三紀テクトニクスと火山活動・堆積作用」『地質学雑誌』第117巻Supplement、2011年、S69-S87。
- 日本地質学会構造地質部会 編『日本の地質構造100選』朝倉書店、2012年。ISBN 978-4-254-16273-8。