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2019年1月4日 (金) 06:03時点における版
吉川 虎雄(よしかわ とらお、1922年3月14日 - 2008年8月19日)は、日本の地球科学者(地形学)。東京大学名誉教授。理学博士(東京大学)。第6次南極地域観測隊隊長。
経歴
- 滋賀県甲賀市出身。
- 1944年 東京帝国大学理学部地理学科卒業。
- 1952年 東京大学理学部講師。
- 1953年 東京大学理学部助教授。
- 1956年 理学博士(東京大学)。
- 1961年 東京大学理学部教授。
- 1982年 東京大学理学部退官。
- 2008年8月19日 急性肺炎のため死去。
研究
海成段丘が、氷河性海面変動と隆起運動の結果で、形成されることをしめした論文[1]は、日本の第四紀研究、地形学を大きく前進させた。また、日本の山地地形の研究において、地殻変動と侵食との量的な検討を行い、日本の地形の特徴を「湿潤変動帯」と表現した[2]。これは、明治期以降日本の地形学の中心概念であったウィリアム・モーリス・ディヴィスの「侵食輪廻説」と大きく異なり、日本の山地の認識を大きく変えるものであった。
栄誉
著書
- 『湿潤変動帯の地形学』東京大学出版会、1985年
- 『大陸棚 その成立ちを考える』古今書院、1997年
共著
- 中野尊正共著『地形調査法』古今書院〈形成選書〉、1951年
- 飯塚浩二共著『わが国土12 日本のあらまし』国民図書刊行会、1956年
- 『新編日本地形論』東京大学出版会、1973年
- The Landforms of Japan, 東大出版会 1981
脚注
- ^ 吉川虎雄・貝塚爽平・太田陽子 (1964). “土佐湾北東岸の海成段丘と地殻変動” (PDF). 地理学評論 37 (12): 627-648. doi:10.4157/grj.37.627 .
- ^ 吉川虎雄(1985)「湿潤変動帯の地形学」東京大学出版会
外部リンク
- 国際地形学連盟による業績の紹介
- nkysdb: 吉川 虎雄(なかよし論文データベース)