「ベルヌーイ多項式」の版間の差分

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2015年9月6日 (日) 07:47時点における版

数学において、ベルヌーイ多項式(Bernoulli polynomials)とは多くの研究において出現する特殊関数であり、特に、リーマンゼータ関数や、フルヴィッツのゼータ函数などの研究において頻出する。これはアペル列英語版、すなわち普通の微分におけるシェファー列である。Unlike orthogonal polynomials, the Bernoulli polynomials are remarkable in that the number of crossings of the x-axis in the unit interval does not go up as the degree of the polynomials goes up. ベルヌーイ多項式の次数を大きくし適切に調整した極限では、正弦・余弦関数に近づく。

Bernoulli polynomials

また、この記事では、オイラー多項式、ベルヌーイ数オイラー数についても解説する。

表現

ベルヌーイ多項式Bnは多くの表現がある。そのどの定義を用いても、結果的には等しくなる。

明示的な式

ただしn ≥ 0、またここでbkベルヌーイ数である。

母関数

ベルヌーイ多項式の指数型母関数は、

である。 また、オイラー多項式の指数型母関数は

となる。

微分演算子による表現

ベルヌーイ多項式は、微分演算子によっても表わせる。

ここでD = d/dxxについて微分でありまた、小数部は形式的冪級数として拡張される。それは以下に続いて、

下記の積分も参照。

Representation by an integral operator

ベルヌーイ多項式は以下の積分により決定される唯一の多項式である。

積分変換で、

多項式fにおいて、以下に相当する。

これは、下の式を生み出すために使用できる。

他の明示的な式

ベルヌーイ多項式の明示的な式は、次式で与えられる。

フルヴィッツのゼータ函数のための全体的な収束級数表現の類似に注目すると、

が分かる。ここで、ζ(sq)はフルヴィッツゼータ函数である。つまりある意味では、フルヴィッツゼータ函数はベルヌーイ多項式のnの非整数への一般化である。

内側の和は、xmn差分である。すなわち、

ここで、Δは、前進差分作用素である。従って、以下のようにもかける。

この式は次のように上に現れる同一性に由来したものともできる。前進差分演算子Δは

に等しくなる。ただしここでDxに関する微分であり、メルカトル級数を使って、

ともかける。これがxmなどのm次多項式に作用する限り、それは可能で、0から上にmになる。 An integral representation for the Bernoulli polynomials is given by the Nörlund–Rice integral, which follows from the expression as a finite difference. オイラー多項式の明示的な式は、次式で与えられる。

これはまた、以下の様にオイラー数Ekについてもかける。

ファウルハーバーの公式

指数pの冪乗の和は、

の様にかける(ただし00=1)。ファウルハーバーの公式も参照。

ベルヌーイ数とオイラー数

ベルヌーイ数は、ベルヌーイ多項式を用いて、とかける。

この定義はに対し与える。

別の定義では、ベルヌーイ数はとされる。

二つの定義は、からの場合に対してのみ異なる。

また、オイラー数は、オイラー多項式を用いて、とかける。

展開

最初のいくつかのnに対するベルヌーイ多項式は以下のようになる。

また、最初のいくつかのnに対するオイラー多項式は以下のようになる。

最大値と最小値

高いnでは、Bn(x)はx = 0からx = 1の間に最大値をとる。

which shows that the value at x = 0 (and at x = 1) is −3617/510 ≈ −7.09, while at x = 1/2, the value is 118518239/3342336 ≈ +7.09. ダーリック・ヘンリー・リーマー英語版[1] showed that the maximum value of Bn(x) between 0 and 1 obeys

nが4を法とし、2と合同である場合を除き、最大値は、

(ここでリーマンゼータ関数)となる。次に最小値は、

nが4を法とし、0と合同である場合を除き、最小値は、

These limits are quite close to the actual maximum and minimum, and Lehmer gives more accurate limits as well.

微分と差分

ベルヌーイ多項式とオイラー多項式は、陰計算から多くの関係に従う。

(Δは前進差分作用素)。

これらの多項式列は、アペル列で、

である。

二項定理

これらの恒等式はさらに、これらの多項式列がアペル列(エルミート多項式は別の例である)と同等であると述べている。

対称性

孫智偉とハオ・パン[2]は以下の驚くべき対称関係を確立した。今、 r + s + t = nかつ x + y + z = 1とすると、

が成り立つ。ただし、

である。

フーリエ級数

ベルヌーイ多項式のフーリエ級数展開は、ディリクレ級数によって与えられ、

となる。Note the simple large n limit to suitably scaled trigonometric functions.

これはフルヴィッツのゼータ函数の相似形の特別な場合である。

この展開はn ≥ 2のとき0 ≤ x ≤ 1の場合のみ正しく、n = 1のとき0 < x < 1の場合正しい。

オイラー多項式のフーリエ級数も求められる。フーリエ余弦係数とフーリエ正弦係数を以下のように定義すると。

ただし、とする。また、

である。奇関数と偶関数であり、さらにそれぞれ、

である。これらはルジャンドルのカイ関数 を用いて、

ともかける。

反転

ベルヌーイ多項式とオイラー多項式は単項式を多項式の項で表現するため反転させてもよい。

具体的には、#Representation by an integral operatorで書いたことから、

と分かる。

下降階乗との関係

ベルヌーイ多項式は以下のように下降階乗冪について拡張できる。

ここで、の定義である。また、

第二種スターリング数をあらわす。上のように、ベルヌーイ多項式の項で下降階乗冪を表現するため、反転させることもできる。

ここで、

第一種スターリング数を表す。

乗算定理

乗算定理英語版Joseph Ludwig Raabe英語版が1851年に与えた。

1以上の自然数mに対して、

である。

積分

不定積分は、

である。定積分は、

のような式が知られている。

周期ベルヌーイ多項式

周期ベルヌーイ多項式Pn(x)は、xの小数部分で評価されたベルヌーイ多項式である。これらの関数は、オイラーの和公式の積分に関連した和の剰余項を提供するために用いられる。最初の多項式はのこぎり波関数である。

厳密には、これらの関数は多項式でないので、より適切に、周期ベルヌーイ関数と呼ばれるべきである。

The following properties are of interest, valid for all :

注釈

  1. ^ D.H. Lehmer, "On the Maxima and Minima of Bernoulli Polynomials", American Mathematical Monthly, volume 47, pages 533–538 (1940)
  2. ^ Zhi-Wei Sun; Hao Pan (2006). “Identities concerning Bernoulli and Euler polynomials”. Acta Arithmetica 125: 21–39. arXiv:math/0409035. doi:10.4064/aa125-1-3. 

参考文献

  • Apostol, Tom M. (1976), Introduction to analytic number theory, Undergraduate Texts in Mathematics, New York-Heidelberg: Springer-Verlag, ISBN 978-0-387-90163-3, MR0434929, Zbl 0335.10001  (See chapter 12.11)
  • Dilcher, K. (2010), “Bernoulli and Euler Polynomials”, in Olver, Frank W. J.; Lozier, Daniel M.; Boisvert, Ronald F. et al., NIST Handbook of Mathematical Functions, Cambridge University Press, ISBN 978-0521192255, http://dlmf.nist.gov/24 
  • Cvijović, Djurdje; Klinowski, Jacek (1995). “New formulae for the Bernoulli and Euler polynomials at rational arguments”. Proceedings of the American Mathematical Society 123: 1527–1535. doi:10.2307/2161144. 
  • Guillera, Jesus; Sondow, Jonathan (2008). “Double integrals and infinite products for some classical constants via analytic continuations of Lerch's transcendent”. The Ramanujan Journal 16 (3): 247–270. arXiv:math.NT/0506319. doi:10.1007/s11139-007-9102-0.  (Reviews relationship to the Hurwitz zeta function and Lerch transcendent.)

関連項目