阿漕浦駅

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阿漕浦駅(あこぎうらえき)は、かつて三重県津市伊勢電気鉄道本線→近畿日本鉄道(近鉄)伊勢線に設けられていた廃駅)である。

駅概要[編集]

熊沢一衛率いる伊勢電気鉄道が、拡大政策の一環で津新地駅(津市中心部)から新松阪駅松阪市南方)に至る路線を開業させた際、設置された駅のひとつである。伊勢電の路線は津新地駅を出た後、S字状にカーブを切って市街地を沿うように線路が敷かれていたが、市の中心部を貫通している岩田川を渡ってまもなくのところ、街を東方向に外れた場所に設けられたのがこの駅であった。この駅をはさむ区間は開業時から廃線時まで終始複線で、駅は相対式ホーム2面2線であったといわれている。

駅名は、岩田川河口以南にある清渚の名称に因み、伝説の海として名前を残すものであった。また駅東方100mのところにある木立の中には、松尾芭蕉が阿漕(阿古木)を詠んだ句碑が存在した。

現在、付近に同名のバス停が設置されている。

沿革[編集]

隣の駅[編集]

伊勢電気鉄道
本線
津海岸駅 - 阿漕浦駅 - 結城神社前駅

脚注[編集]