赤文字系雑誌
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赤文字系雑誌(あかもじけいざっし)とは大学生の女性や働く若い女性などの20歳代前半ぐらいの女性を対象としたファッション雑誌。単に赤文字系と呼ぶこともある。2004年頃から使われた[1]。
解説
[編集]赤字系雑誌とは具体的には『JJ』『ViVi』『Ray』『CanCam』の4誌[2]、またはそれらに『PINKY』を加えた5誌を指す[3]。各誌とも題字が赤またはピンクなどの赤系色であることからこの名称がつけられた[4]。PINKYのみ創刊時(2004年)には題字を赤で表示していなかったものの、傾向や発売日が同じことから赤文字雑誌に含まれるようになった(実際に題字が赤かった号も存在する)[3]。
5誌ともに発売日は毎月23日(日祝日の際は21日または22日)で、対象年齢は20歳前後。いずれもコンサバファッションを扱っており、また各誌ともファッション・メイク・ヘア関連のみならず、芸能、グルメ、旅行、就職、恋愛など、この年代の女性の関心の高い情報の掲載も力を入れている。目次前に各社の最新商品を紹介するコラム、目次後しばらく編集記事、後半にさしかかるとメイク・ヘア関連特集やタイアップ(記事広告)、巻末にカルチャー・読者投稿などの連載という順序で誌面が編成されることが一般的である。
その他の共通点としては、登場モデルがテレビ番組に出演することが販促活動の一環となっている点が挙げられる。
もちろんファッション誌ゆえに上質紙の使用とカラー印刷の多さが特色であり、ページ数自体も平均250 - 300ページ前後と多めであるので、これが雑誌そのものの重さ(一般的な週刊誌3冊分程度の重量である)につながっているうえ、付録としてバッグ・小物類がつくことも多い。だが、そのボリュームの割に、価格は600 - 750円以内と安価な傾向にある。この背景には、読者モデルの多用で出演料を削減できたり、数ページにわたり同一会社・ブランドの商品が掲載される記事広告、付録グッズによる宣伝などのタイアップにより、メーカーから安く衣装の貸出しを受けられるなど、制作コストを削減できることがあげられる。[要出典]
脚注
[編集]- ^ 山本麻子 2007, 注釈3:によると繊研新聞 2004年9月22日.
- ^ ハーフブームももう終わり? 女子カルチャー衰退の要因を徹底分析! - サイゾーウーマン
南里敬三「ネットから見たファッション誌が売れない理由 : GFL誌はそれをどう克服したか」『大分大学国際教育推進センター紀要』第1巻、大分大学国際教育推進センター、2020年3月、194-219頁、CRID 1390290701672231424、doi:10.51073/16687、hdl:10559/16687。 - ^ a b 【第3弾は表紙モデルに女優が多い30代、40代向けを解説】新ジャンル“50才向け”も出現!オトコのための女性誌講座 日経トレンディネット(2008年1月11日)
- ^ 山本麻子 2007.
参考文献
[編集]- 「出版界の最新非常識」『日経エンタテインメント! 』 2006年9月号、30-33頁、日経BP社。
- 田中里尚「赤文字系雑誌の80年代とその変容 : 雑誌『CanCam』を中心に」『文化女子大学紀要. 服装学・造形学研究』第42号、文化女子大学、2011年1月、31-38頁、CRID 1050845762765052032、hdl:10457/1070、ISSN 13461869。
- 山本麻子「A09 女性ファッション誌における編集デザインについて : 『赤文字雑誌』がファッションに及ぼす影響(ファッション・デザインとメディア(ファッションデザイン研究部会)」『デザイン学研究. 研究発表大会概要集』日本デザイン学会 第54回研究発表大会、日本デザイン学会、2007年6月、18-19頁、CRID 1570291227352706944、ISSN 09108173。
- 山本麻子「女性ファッション誌における編集デザインについて」『日本デザイン学会研究発表大会概要集』第54巻、日本デザイン学会、2007年、A09、CRID 1390001205609358464、doi:10.11247/jssd.54.0.a09.0。