虹色の童話
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虹色の童話 | ||
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著者 | 宇佐美まこと | |
発行日 |
MF文庫版:2008年6月 角川文庫版:2017年8月 | |
発行元 |
MF文庫版:メディアファクトリー 角川文庫版:KADOKAWA | |
ジャンル |
ホラー小説 推理小説 | |
国 | 日本 | |
言語 | 日本語 | |
ページ数 |
MF文庫版:197 角川文庫版:241 | |
公式サイト |
MF文庫版:虹色の童話 宇佐美まこと MF文庫ダ・ヴィンチ 角川文庫版:虹色の童話 宇佐美まこと KADOKAWA | |
コード |
MF文庫版:ISBN 978-4-8401-2348-8 角川文庫版:ISBN 978-4-04-102633-5 | |
ウィキポータル 文学 | ||
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『虹色の童話』(にじいろのどうわ)は、宇佐美まことによる日本のホラー小説、ミステリ小説。
2008年6月25日にMF文庫ダ・ヴィンチより書き下ろしで刊行された[1]。2017年8月25日に角川文庫より刊行された[2]。フリーライターの門賀美央子は、「出たばかりの時に読んで怖いなぁと思っていたが、それから10年ほど経った今のほうが余計に怖い。宇佐美怪談は読み手の人生経験が深まれば深まるほど怖くなる、真の意味での〈大人の怪談〉である」と評している[3]。ミステリ評論家の千街晶之は、「人間の悪意や絶望がいくつも押し寄せてくる」「決してセンセーショナルさを強調した筆致ではないが、その分、時至って噴き出す狂気の描写は圧倒的に凄まじい」と評している[4]。
あらすじ
[編集]民生委員の高須賀千加子は、〈レインボーハイツ〉という名の3階建ての賃貸しマンションに足しげく通っている。〈レインボーハイツ〉は、かなり古びており、外壁は雨風にさらされて、ひびが縦横に走り、ベランダの手すりは、ペンキが見事に剥げ落ちてしまっていた。そこに住む人々は、様々な問題を抱えていた。102号室の悦二郎は、たいてい飲んだくれており、孫の瑠衣を保育園へ通わせようとしない。303号室の昌代は、自分の赤ん坊を外へ連れ出そうとしない。201号室の真弓は、夫の晋二からドメスティック・バイオレンスを受けていた。やがて、〈レインボーハイツ〉の一室で、猟奇的な殺人事件が発生する。さらに、同じマンションの住人が殺される事件が起きる。
登場人物
[編集]- 高須賀千加子
- 民生委員。54歳。〈レインボーハイツ〉の近くに住んでいる。
- 武則
- 千加子の一人息子。
- 太一郎
- 千加子の夫。
- タマキ
- 千加子の姑。
- 好永悦二郎
- 〈レインボーハイツ〉102号室の住人。
- 好永瑠衣
- 悦二郎の孫。少年。5歳。
- 三原真弓
- 〈レインボーハイツ〉201号室の住人。
- 晋二
- 真弓の夫。29歳。
- 岡田豊
- 〈レインボーハイツ〉203号室の住人。55歳。無職。
- 苑子
- 豊の妻。52歳。パート従業員。
- 絹絵
- 苑子の親友。小料理屋〈ゆうがお〉を経営している。
- 河野昌代
- 〈レインボーハイツ〉303号室の住人。
- 明日香
- 昌代の娘。
- 楠田貴子
- 〈レインボーハイツ〉304号室の住人。44歳。
- 恵理
- 貴子の娘。高校2年。
- 徹
- 貴子の夫。楠田夫妻の長男。
- 楠田宗一
- 〈レインボーハイツ〉の大家。当マンションの近くに住む。
- 楠田鶴江
- 宗一の妻。恵理の祖母。
- 森実直美
- ケースワーカー。40歳代。
- 森田
- 主婦。
- 池内
- 町内会長。
- 美和
- 池内の妻。
- 佐竹由紀
- 民生委員。
- 和田
- なつめ保育園の園長。
- 渡部
- 保健師。
- 近藤裕也
- ライター。
- 高橋由梨
- ライター。
- 乗本
- 〈ゆうがお〉の常連客。
脚注
[編集]- ^ “虹色の童話 著者 宇佐美まこと”. KADOKAWA. 2017年10月21日閲覧。
- ^ “虹色の童話 推理作家協会賞受賞作家が贈る、イヤミス×本当は怖い童話”. KADOKAWA. 2017年10月21日閲覧。
- ^ “宇佐美まこと『虹色の童話』”. 門賀美央子. 2017年10月21日閲覧。
- ^ 『虹色の童話』角川文庫版 解説