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結婚愛

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
結婚愛
Married Love
著者 マリー・ストープス
訳者 平井潔矢口達
発行日 1918年
発行元 Fifield & Co
ジャンル 結婚性愛
イギリス、アメリカ合衆国
言語 英語
形態 文学作品
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結婚愛』(けっこんあい、Married Love)は、1918年マリー・ストープスによって書かれた、結婚性愛に関する書籍。

歴史

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1918年にイギリスで出版された。本作は1年間で7刷され、第二次世界大戦までに100万部が売れ、13か国語に翻訳されるベストセラーとなった[1]

本作は平井潔矢口達によって日本語訳されている。1924年に発禁処分を受けたが、3月に多くの伏字が施された改訂版が出版され、日本でも40版が発行されるベストセラーとなった[1]

内容

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結婚における性教育の重要さと[1]、夫婦における性の重要性を説いている[2]

評価

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本作は一部の人にとってはわいせつな性の指南書と受け取られ、アメリカ合衆国では裁判沙汰にもなり、1931年まで禁書となっていた[3][4]。一方、表現の哲学性、芸術性、科学に対する真摯な態度、掲げられたヒューマニズムが高く評価されており、専門家の間で定評を得ている[5]。20世紀の名著ランキングでは、カール・マルクス資本論』のやや下、アルベルト・アインシュタイン『相対論の意味』のやや上に位置付けられている[4]。1935年にアメリカの研究者が行った調査によると、『結婚愛』は、ジークムント・フロイトの『夢判断』、アドルフ・ヒトラーの『我が闘争』、ジョン・メイナード・ケインズの『平和の経済的帰結』を抑えて、過去50年間で最も影響力のある25冊の本のうちの1冊となった[6]

日本語に訳した平井潔は、婚約中の人や新婚の夫婦を筆頭に、結婚生活を送る全ての男女に本作を読むことを薦めている[7]

影響

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テオドール・ヘンドリック・ファン・デ・フェルデは、『結婚愛』を上回る結婚指南書を書くことを目的に『完全なる結婚』を書いた[8]

大衆文化

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脚注

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  1. ^ a b c 小田光雄『近代出版史探索』論創社、2019年10月、[要ページ番号]頁。ISBN 978-4846018795 
  2. ^ David Miller、John Green 著、川野雅資 訳『性の心理』日本放射線技師会出版会、2007年10月、120頁。ISBN 978-4861570346 
  3. ^ ナディーン・ストロッセン 著、岸田美貴 訳『ポルノグラフィ防衛論 アメリカのセクハラ攻撃・ポルノ規制の危険性』松沢呉一 監修、ポット出版、2007年10月、340頁。ISBN 978-4780801057 
  4. ^ a b ピーター・クレイン 著、矢野真千子 訳『イチョウ 奇跡の2億年史』河出書房新社〈河出文庫 ; ク16-1〉、2021年10月、[要ページ番号]頁。ISBN 978-4309467412 
  5. ^ ストープス 1956, pp. 6–7.
  6. ^ Short, R.V. (August 23, 2005). “New ways of preventing HIV infection: thinking simply, simply thinking”. Philosophical Transactions of the Royal Society B: Biological Sciences (The Royal Society via PubMed (U.S. National Institutes of Health)) 361 (1469): 811–20. doi:10.1098/rstb.2005.1781. PMC 1609406. PMID 16627296. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC1609406/. 
  7. ^ ストープス 1956, pp. 7–8.
  8. ^ テオドール・ヘンドリック・ファン・デ・フェルデ 著、安田一郎 訳『完全なる結婚』河出書房新社〈河出文庫〉、1982年6月、395-396頁。国立国会図書館書誌ID:000001562154 

参考文献

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外部リンク

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