矢野健太郎 (漫画家)

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矢野 健太郎(やの けんたろう、1957年昭和32年〉10月3日 - )は、日本漫画家。主な作品に『ネコじゃないモン!』などがある。大阪芸術大学の漫画アニメーション研究会グループ「CAS」の創設者。

略歴[編集]

東京都生まれ。大阪府立島上高等学校卒業。大阪芸術大学芸術学部デザイン学科を4年次に中退[1]

人物[編集]

小学校3年生の頃から友人の影響でマンガを描き始め、「マンガ家入門」(石森章太郎:著)を買い、6年生で初めてペンとインクを使う[1]

府立島上高校では漫画研究部創設に係わり、大阪芸大では漫画アニメーション研究会グループ「CAS(かす)」を設立し初代会長となる[1]

「矢野」姓は本名であるが、ペンネームの全体は学生時代、恩師があだ名として付けた、同姓同名の数学者に由来する[2]。しかし、元々のペンネームの表記はニンベンを取った「矢野太郎」のはずであったが、1981年昭和56年)に『強化戦士アームピット』(『週刊ヤングジャンプ』)でデビューしたときに名前を誤植され、数学者と全く同じ漢字で誤って掲載された際に、これを訂正せず、以後現在に至るまでそのままのペンネームを使い続けている[2]。『ネコじゃないモン!』のようなドタバタラブコメから、まったく救いのないダークホラーまで、幅広い作風を持つ。

パソコンゲーム雑誌テクノポリス』(徳間書店)にゲーム紹介漫画『ゲームジョッキー』を連載するなど、8ビットパソコン当時からゲームに着目しており、特に1986年から1988年にかけて『ホビーズジャンプ』で掲載された『ネットワーク戦士(ウォリアー)』では、インターネット普及前で300bpsの音響カプラによるパソコン通信が主流の時代に、「オンラインゲームの世界にプレイヤーが取り込まれる物語」を描いていた。

大学時代のエピソードが島本和彦の『アオイホノオ』に僅かながら紹介されており、ドラマ化された際は浦井健治が演じている。

大学時代同様、現在も自転車を愛好している[3]

作品リスト[編集]

アシスタント[編集]

  • 毛野楊太郎(けの・やんたろう)
    成人向け漫画家。自称「矢野のアシスタント」。絵柄は極めて矢野に酷似しているが、あくまで別人と主張している。
  • みやさかたかし

脚注[編集]

  1. ^ a b c PROFILE”. ARMPIT CARE(矢野 健太郎 本人HP). 2020年11月12日閲覧。
  2. ^ a b 矢野健太郎「1+1=「健」!?」『数学セミナー』、日本評論社、1986年11月、3頁。 
  3. ^ ただし、『アオイホノオ』に掲載されたように赤いフレームの自転車ではなく、緑色のフレームで、弓月光の紹介により宮尾岳によって、修理が施された[要出典]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]