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2016年10月6日 (木) 13:33時点における版

薔薇王の葬列
ジャンル 歴史ファンタジー少女漫画
漫画
作者 菅野文
出版社 秋田書店
掲載誌 月刊プリンセス
レーベル プリンセスコミックス
発表号 2013年11月号 -
巻数 既刊6巻(2016年6月現在)
その他 原案:ウィリアム・シェイクスピア
ヘンリー六世
リチャード三世
テンプレート - ノート
ポータル 漫画

薔薇王の葬列』(ばらおうのそうれつ)は、菅野文による日本歴史ファンタジー漫画ウィリアム・シェイクスピアの史劇『ヘンリー六世』及び『リチャード三世』を原案とした作品[1]で、『月刊プリンセス』(秋田書店)にて2013年11月号から連載中[1]。単行本は2016年6月現在既刊6巻。

あらすじ

白薔薇のヨーク家と赤薔薇のランカスター家の王位を巡る戦い「薔薇戦争」を描いた作品。主人公リチャード三世両性具有の人物として描く。

リチャードは父ヨーク公リチャードが王となることを望み、父は現王のヘンリー六世と約束を取り交わす。ヘンリーの息子エドワードは廃嫡され、息子の次期王の座を奪われた王妃マーガレットは夫の不甲斐なさに悔しさを滲ませる。

リチャードは強い男でありたいと望むが、羊飼いの振りをしていた宿敵であるはずのヘンリー六世にそうとは知らずに惹かれていき、自分の中の「女」を実感する。ヘンリーの息子エドワードはリチャードを女だと思い執着していくが、父とリチャードの抱擁を見てしまい、父への怨みを募らせていく。

父リチャードはランカスター家との戦いに敗れ、王妃マーガレットに侮辱を受けながら処刑される。父の跡を継いだヨーク家の長男エドワードは、ランカスター家を打倒し、ヘンリー六世に代わって王位につく。フランスの姫君との婚約話が持ち上がる中、エドワードは小貴族の未亡人エリザベスの美貌に魅了され、王妃にする。しかしエリザベスの本当の目的は、亡き夫の復讐のために王位継承権を持つ王子を産むことだった。

エドワードの身勝手に怒りを抱いたウォリック伯は、ヨーク家の次男ジョージを誘い込んでランカスター派と手を結び、エドワードを追い落としてヘンリー六世を再び王座につける。エドワードは囚われの身となるが、リチャードによって助け出される。リチャードは策を使ってジョージを再び味方につけ、3兄弟はランカスター派を討ち破り、ウォリックはバッキンガムに殺される。

登場人物

ヨーク家

リチャード
声 - 斎賀みつき[2]
主人公。ヨーク家の三男[注 1]両性具有で、母セシリーから疎まれている。苺が好き。
エドワード
声 - 佐藤拓也
リチャードの兄。ヨーク家の長男[注 1]。ヘンリー六世に代わって王位につく。女の扱いが上手い。女が好き。
ジョージ
リチャードの兄。ヨーク家の次男[注 1]。物事を深く考えない性格。酒が好き。
ヨーク公リチャード
3兄弟の父。優しく、威厳がある。ランカスター家との戦いに敗れて処刑される。
セシリー
ヨーク公の妻、3兄弟の母。実の子のリチャードを悪魔の子と忌み嫌う。

ヨーク家側の人物

ケイツビー
声 - 細谷佳正
リチャードが生まれた頃から仕える世話係。
バッキンガム
公爵。若年ながら、リチャードのキングメーカーになると宣言する。
エリザベス
戦死した[注 2]夫の復讐のためにエドワード王に近付き、その寵愛を得て、密かに結婚、王子を産んで王位に就けようと企む。娘ベス、次いで息子を産む。

ネヴィル家

ウォリック伯
声 - 子安武人
ヨーク公の右腕的存在。キングメーカーと名をはせるが、王位に就いたエドワードの勝手な行いで、整いつつあったフランスとの和睦が破談になって面目を失う。ジョージを誘い込んでランカスター派に寝返り、エドワードに反旗を翻す。
アン
ウォリック伯の長女[注 3]。リチャードを慕うが、ランカスター家の王子エドワードと結婚させられる。
イザベル
ウォリック伯の次女[注 3]。ジョージと結婚する。

ランカスター家

ヘンリー六世
声 - 浪川大輔[2]
ランカスター家の王。敬虔なクリスチャンで、戦や殺戮を嫌う。羊飼いに憧れ、森の中でリチャードと出会い、互いの素性を知らないまま惹かれあう。
マーガレット
ヘンリー六世の王妃。不甲斐ない夫に代わって軍を指揮し、王位を巡ってヨーク家と抗争する。夫との関係は冷めている。
エドワード
声 - 松岡禎丞[2]
ヘンリー六世の息子。驕慢な性格。幽閉中のリチャードを訪ねた際に、はだけた胸元を見てしまい、リチャードを女だと思い込んで懸想する。

その他

ジャンヌダルク
「男装の罪」で処刑されたフランスの魔女。亡霊となってリチャードを惑わす。
白猪
怪我をしていたところをリチャードに助けられて以後、彼に懐く。

書誌情報

脚注

  1. ^ a b c エドマンド(エドワードとジョージの間の兄弟)や早世した兄弟たちは省かれている。
  2. ^ 実はリチャードに殺害されたが、このことはリチャード本人以外には知られず、一方でリチャードは殺害した相手の妻がエリザベスだとは知らない。
  3. ^ a b 史実とは姉妹の順が逆になっている。

出典

  1. ^ a b 菅野文がプリンセスで新連載、BJ企画には市川春子ら登場”. コミックナタリー (2013年10月4日). 2015年12月7日閲覧。
  2. ^ a b c 菅野文「薔薇王の葬列」ドラマCD化!斎賀みつきと浪川大輔が出演”. コミックナタリー (2015年12月6日). 2015年12月7日閲覧。
  3. ^ 菅野文「薔薇王の葬列」1巻にペーパー19種、複製原画展も”. コミックナタリー (2014年3月14日). 2015年12月7日閲覧。
  4. ^ 菅野文のリチャード三世「薔薇王の葬列」2巻”. コミックナタリー (2014年9月18日). 2015年12月7日閲覧。
  5. ^ 菅野文「薔薇王の葬列」3巻帯に萩尾望都の推薦文、書店特典も”. コミックナタリー (2015年1月16日). 2015年12月7日閲覧。
  6. ^ 両性具有に生まれたリチャードの数奇な運命描く「薔薇王の葬列」4巻”. コミックナタリー (2015年7月16日). 2015年12月7日閲覧。
  7. ^ 薔薇王の葬列 第5巻”. 秋田書店. 2015年12月16日閲覧。
  8. ^ 薔薇王の葬列 第6巻”. 秋田書店. 2016年6月16日閲覧。