「バカラ (ガラス)」の版間の差分
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2013年4月2日 (火) 14:19時点における版
バカラ (Baccarat)は、フランスのガラスメーカー、およびそのブランド名。30%の酸化鉛を含むフルレッドクリスタル(クリスタルガラスの一種)製品を製造するメーカーとして、世界的に有名で、製品は日本・アメリカをはじめ世界中で販売されている。
特徴
製造された商品のうち消費者の手に渡るのは6~7割。残りは品質基準の高さゆえに破棄されてしまう。フランスの「M.O.F」(「最優秀職人」の意)を50人以上輩出している。
ルイ18世を皮切りにフランス王室はもちろん、イギリス王室・ロシア皇室などのヨーロッパの王室はもちろん、モロッコ王室・タイ王室、さらに日本の皇室までも、バカラを注文している。特に1921年、当時皇太子であった昭和天皇は、旅行でパリのバカラショップを訪れている。
商品は、テーブルウェア(各種グラス・デキャンタ等)はもちろん、アクセサリー・花瓶・香水瓶・置物・シャンデリアなどに及ぶ(時に噴水を作ったこともあった)。
歴史
- 1764年、フランス王ルイ15世により、ロレーヌ地方のバカラ村にガラス工場設立が許可される。
- 1816年、初めてクリスタルガラスを製造
- 1841年、現在まで続く「アルクール」シリーズが誕生する。
- 1855年、第1回万国博覧会でグランプリを受賞
- 1896年、ロシア皇帝ニコライ2世から特別注文を受けて、ウォッカ用グラスを含む豪華なグラスセットを納入する。
- 1948年、米国支社をニューヨークに設立する。
- 1964年、創立200年を記念した展覧会が、ルーブルで開催される。
- 1979年、現在まで続く「マッセナ」シリーズが誕生する。
- 2003年、「メゾン・バカラ」が開館(後に詳述)。
主なシリーズ(五十音順)
アルクール
1825年、アルクール公爵の注文から誕生。どっしりとした台座を持ち、力強いフォルムが特徴。
コンコルド
2001年に誕生。金彩がゴージャス感を出している。
タリランド
1937年に誕生。大胆なフラットカットが特徴。
パーフェクション
1933年に誕生。フランス語で「完璧」の意。
パルメ
1939年に誕生。フランス大統領の別邸ランブイエ城で実際に使われている。想像上の鳥が描かれている。
ベガ
マッセナ
1980年に誕生。「勝利の申し子」と呼ばれたナポレオン時代のフランス軍人にちなんで命名。華やかなカットが特徴的。
ローハン
1855年に誕生。アシッドエッチングが施されている。
メゾン・バカラ
2003年秋にパリの合衆国広場付近にオープンした、バカラのギャラリー・ミュージアム、ブティック、レストランの複合施設。子爵夫人の私邸を改装して誕生した。157灯燈の巨大シャンデリアや13.5メートルのガラステーブルをはじめ、はじめバカラの作品が多数並び、バカラの歴史が表されている。レストランではグラスにバカラのアルクールが使用されている。
関連項目
参考文献
- 「Baccarat」ダニィ・ソト著、鈴木るみこ訳、光琳社出版、1998年
- 「欧州ガラス紀行」南川三治郎著、世界文化社、2006年
- ル・ノーブルHP
外部リンク
- バカラ パシフィック株式会社 - 日本での公式サイト。
- Cristal Baccarat - 公式サイト。