「宇宙機の推進方法」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
105行目: 105行目:
{| border="0" cellspacing="1" cellpadding="2"
{| border="0" cellspacing="1" cellpadding="2"
!方式名 !![[比推力]]<br>(m/s)!![[推力]]<br>(N)!! 燃焼時間<br>([[オーダー (物理学)|オーダー]]<ref>本表のオーダーは原文([http://en.wikipedia.org/w/index.php?title=Spacecraft_propulsion&oldid=172638451 英語版 "Spacecraft propulsion" 04:25, 20 November 2007 (UTC)])を以下の範囲で置換しているため、誤差がある可能性があります。
!方式名 !![[比推力]]<br>(m/s)!![[推力]]<br>(N)!! 燃焼時間<br>([[オーダー (物理学)|オーダー]]<ref>本表のオーダーは原文([http://en.wikipedia.org/w/index.php?title=Spacecraft_propulsion&oldid=172638451 英語版 "Spacecraft propulsion" 04:25, 20 November 2007 (UTC)])を以下の範囲で置換しているため、誤差がある可能性があります。
{| border="0"
{| border="1"
|-
|-
|ミリ秒(milliseconds) || [[1 E-3 s]] - [[1 E-1 s]]
|ミリ秒(milliseconds) || [[1 E-3 s]] - [[1 E-1 s]]

2010年5月29日 (土) 13:45時点における版

宇宙機の推進方法(うちゅうきのすいしんほうほう)は宇宙機人工衛星を加速する方法である。多数の異なる手段がある。それぞれの方法に長所と短所がある。エンジンに関してはロケットエンジンを参照。

最近の宇宙機はすべて化学ロケットで打ち上げられる。大半の人工衛星は単純な化学ロケットによる反動で軌道に投入される。試験的にイオンエンジンも使用される。


エネルギーの使用

反動で加速する為に、推進剤に運動量を与えるエネルギーが必要である。化学ロケットでは燃焼の過程で熱、圧力、分子の再結合、解離などにエネルギーが分散され、推進剤を加速させる有効分は小さくなる。高効率を誇る電気推進においても、推進剤全てがプラズマとなるわけではないため、やはりエネルギーのロスが存在する。故に効率が100%というエンジンはありえない。


Due to energy carried away in the exhaust the energy efficiency of a reaction

推進方法

Template:Cleanup 推進方法は反動質量によって決まる。

ロケットエンジン

Space X、ケストレルエンジンの試験(ファルコン1二段目)

大半のロケットエンジンは内燃式である。ノズルによって推進効率が変化する。

イオン推進ロケットはプラズマ或いは帯電した気体を電磁気作用によって加速する事により、反動で推進力を得る。比推力は高いが、大推力を得る事が出来ないので軌道上で使用される。

ロケットエンジンを参照すれば多種類のロケットエンジンとそれらの特徴がわかる。

電磁気による加速

静電場によるキセノンイオンの加速実験(ジェット推進研究所

電磁気による推進方法:

反動質量を持たない宇宙機のシステム

NASAが研究する太陽帆、500m幅の帆をもつ。

従来の方法では反動を得る為の何らかの質量を機内に蓄えていたが太陽光放射圧により推進する太陽帆などもある。

打ち上げの原理

月面基地のマスドライバー(NASAの想像図)

空気取り入れ型エンジンによる軌道投入

[1]

物理法則

ワープ航法のコンセプトデザイン

各推進方法の仕様一覧

以下に一般的に使用される推進方法の比較の為に示す。

方式名 比推力
(m/s)
推力
(N)
燃焼時間
(オーダー[3])
最大速度・⊿V
(km/s)
現在使用されている推進方法
固体ロケット 1,000 - 4,000 103 - 107 1 E0 s - 1 E2 s ~ 7
ハイブリッドロケット 1,500 - 4,200 <0.1 - 107 1 E0 s - 1 E2 s > 3
一液式ロケット 1,000 - 3,000 0.1 - 100 1 E-3 s - 1 E2 s ~ 3
二液式ロケット 1,000 - 4,700 0.1 - 107 1 E0 s - 1 E2 s ~ 9
三液式ロケット 2,500 - 4,500 1 E0 s - 1 E2 s ~ 9
レジストジェット 2,000 - 6,000 10-2 - 10 1 E0 s - 1 E2 s
DCアークジェット 4,000 - 12,000 10-2 - 10 1 E0 s - 1 E2 s
ホールスラスタ (HET) 8,000 - 50,000 10-3 - 10 1 E6 s - 1 E7 s > 100
イオンエンジン 15,000 - 80,000 10-3 - 10 1 E6 s - 1 E7 s > 100
電界放射式電気推進 (FEEP) 100,000 - 130,000 10-6 - 10-3 1 E5 s
MPDアークジェット (MPD) 20,000 - 100,000 100 1 E5 s
パルスプラズマスラスタ (PPT) ~ 20,000 - 0.1 1 E6 s - 1 E7 s
Lua エラー モジュール:仮リンク 内、22 行目: attempt to index local 'title' (a nil value) (PIT) 50,000 20 1 E6 s
原子力電気推進 発電機として原子力を使用した電気推進
実証可能な推進方法
太陽帆 N/A 9 per km²
(at 1 AU)
不定 > 40
テザー推進 N/A 1 - 1012 1 E0 s - 1 E2 s ~ 7
マスドライバー (推進装置としてのもの) 30,000 - ? 104 - 108 1 E6 s
オリオン計画 (長期核パルス推進) 20,000 - 100,000 109 - 1012 1 E5 s ~30-60
比推力可変型プラズマ推進機 (VASIMR) 10,000 - 300,000 40 - 1,200 1 E6 s - 1 E7 s > 100
熱核ロケット 9,000 105 1 E0 s - 1 E2 s > ~ 20
太陽熱ロケット英語版 7,000 - 12,000 1 - 100 1 E5 s > ~ 20
放射性同位体推進英語版 7,000-8,000 1 E6 s
空気増強ロケット英語版 5,000 - 6,000 0.1 - 107 1 E-1 s - 1 E2 s > 7?
空気液化サイクルエンジン (LACE) 4,500 1000 - 107 1 E-1 s - 1 E2 s ?
SABREエンジン英語版 30,000/4,500 0.1 - 107 1 E0 s - 1 E2 s 9.4
デュアルモード推進システム英語版 > 2,000?
研究が進められている推進方式
マグネティックセイル N/A Indefinite 不定
ミニ磁気圏プラズマ推進 (M2P2) 200,000 ~1 N/kW 1 E6 s
核パルス推進 (ダイダロス計画のもの) 20,000 - 1,000,000 109 - 1012 1 E6 s - 1 E7 s ~15,000
気化炉心ロケット 10,000 - 20,000 10³ - 106
NSWR英語版 100,000 10³ - 107 1 E3 s
ビーム推進 外部からの荷電粒子等のビームを用いる
核分裂帆英語版 核分裂断片ロケットを利用した推進帆
核分裂断片ロケット英語版 1,000,000
核光子ロケット英語版 300,000,000 10-5 - 1 1 E6 s 1 E8 s
核融合ロケット 100,000 - 1,000,000
軌道エレベータ N/A N/A 不定 > 12
反物質核パルスロケット 200,000 - 4,000,000 1 E4 s - 1 E5 s
反物質ロケット英語版 10,000,000 - 100,000,000
バサードラムジェット 2,240,623 - 20,000,000 不定 ~30,000
重力電磁気トロイダルランチャー英語版 <300,000

参考

脚注

  1. ^ Anonymous (2006年). “The Sabre Engine”. Reaction Engines Ltd.. 2007年7月26日閲覧。
  2. ^ Harada, K.; Tanatsugu, N.; Sato, T. (1997). “Development Study on ATREX Engine”. Acta Astronautica 41 (12): 851-862. http://dx.doi.org/10.1016/S0094-5765(97)00176-8 2007年7月26日閲覧。. 
  3. ^ 本表のオーダーは原文(英語版 "Spacecraft propulsion" 04:25, 20 November 2007 (UTC))を以下の範囲で置換しているため、誤差がある可能性があります。
    ミリ秒(milliseconds) 1 E-3 s - 1 E-1 s
    秒(seconds) 1 E-1 s - 1 E1 s
    分(seconds) 1 E0 s - 1 E2 s
    30分(half hour) 1 E3 s
    時間(hours) 1 E3 s - 1 E4 s
    日(days) 1 E4 s - 1 E5 s
    週(seconds) 1 E5 s
    数日(several days) 1 E5 s
    月(months) 1 E6 s
    年(years) 1 E6 s - 1 E7 s
    数年(decades) 1 E8 s

外部リンク