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2009年6月11日 (木) 10:45時点における版
文学 |
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『よだかの星』(よだかのほし)は、宮沢賢治の短編小説(童話)。 大正10年ごろ執筆されたと推測されているが、賢治の死後発表されている。
あらすじ
はちすずめやかわせみの兄でありながら、醜さゆえに鳥の仲間から嫌われ、鷹からも改名を強要されてしまったよだか。彼はついに生きることに絶望し、太陽や星にその願いを叶えてもらおうとするが、相手にされない。居場所を失い、ただ夜空を飛び続けた彼は、最期に悲鳴をあげて、青白く燃え上がり「よだかの星」となる。
評価
かつて国語の教科書にも採用されていたこともある、有名な作品である。 よだかの星がどの星か特定されていないが、今からおよそ440年前の夜、カシオペア座の横で突然シリウスよりも青く輝きだし、しばらくして見えなくなったが、今でも電波を出し続けている、チコ星を連想させる話である。
自らの「存在」への罪悪感から体を燃やして星へと転生するよだかの姿は、賢治が終生抱き続けた「自らの出自に対する罪悪感」を色濃く反映したものとして、賢治を論じる際にしばしば引き合いに出される。また、賢治の「自己犠牲」の物語の系譜に位置づけられている。
参考文献
渡部芳紀編『宮沢賢治事典』勉誠出版2007年。