「大陸間弾道ミサイル」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
内部リンク追加
1行目: 1行目:
[[画像:Minuteman3launch.jpg|thumb|[[ヴァンデンバーグ空軍基地]]からテスト発射されたミニットマンIII型ICBM]]'''大陸間弾道ミサイル'''(たいりくかんだんどうみさいる '''I'''nter'''c'''ontinental '''b'''allistic '''m'''issile, 略称'''ICBM''')とは[[有効射程距離]]が約6,400[[キロメートル|km]]以上の[[弾道ミサイル]]のこと。[[アメリカ合衆国|米]][[ソビエト連邦|ソ]]間ではSALT([[戦略兵器制限条約|戦略兵器制限交渉]])により[[有効射程距離]]が5500km以上の[[弾道ミサイル]]と定義された。
[[画像:Minuteman3launch.jpg|thumb|[[ヴァンデンバーグ空軍基地]]からテスト発射されたミニットマンIII型ICBM]]'''大陸間弾道ミサイル'''(たいりくかんだんどうみさいる '''I'''nter'''c'''ontinental '''b'''allistic '''m'''issile, 略称'''ICBM''')とは[[有効射程距離]]が約6,400[[キロメートル|km]]以上の[[弾道ミサイル]]のこと。[[アメリカ合衆国|米]][[ソビエト連邦|ソ]]間ではSALT([[戦略兵器制限条約|戦略兵器制限交渉]])により[[有効射程距離]]が5500km以上の[[弾道ミサイル]]と定義された。
高度1000キロメートル以上の最高点にまで火薬式(あるいは液体燃料式)ロケット推進で上昇し、以降は惰性と引力により目的地に落下することから、弾道(放物線)弾という名がある。通常は弾頭に核爆弾を搭載する。弾頭は最高点付近で複数の爆弾に分かれて標的地まで落下する。標的地上空で[[時限信管]]により核爆発を起こし、高熱と爆風で都市などを広範囲に破壊するミサイル兵器。
高度1000キロメートル以上の最高点にまで火薬式(あるいは液体燃料式)ロケット推進で上昇し、以降は惰性と引力により目的地に落下することから、弾道(放物線)弾という名がある。通常は弾頭に[[核爆弾]]を搭載する。弾頭は最高点付近で複数の爆弾に分かれて標的地まで落下する。標的地上空で[[時限信管]]により核爆発を起こし、高熱と爆風で都市などを広範囲に破壊する[[ミサイル|ミサイル兵器]]


[[第二次戦略兵器削減条約]](START2)では米露が使用するICBMでの[[MIRV]](Multiple Independently-targetable Reentry Vehicle, 複数個別誘導再突入体または多弾頭独立目標再突入ミサイル)の使用を禁止したが結局ロシア側が批准せず、その後米露間で結ばれた[[モスクワ条約_(2002年)|モスクワ条約]]ではMIRVを禁止していないためMIRVの搭載も可能となった。
[[第二次戦略兵器削減条約]](START2)では米露が使用するICBMでの[[MIRV]](Multiple Independently-targetable Reentry Vehicle, 複数個別誘導再突入体または多弾頭独立目標再突入ミサイル)の使用を禁止したが結局ロシア側が批准せず、その後米露間で結ばれた[[モスクワ条約_(2002年)|モスクワ条約]]ではMIRVを禁止していないためMIRVの搭載も可能となった。

2009年3月23日 (月) 14:07時点における版

ヴァンデンバーグ空軍基地からテスト発射されたミニットマンIII型ICBM

大陸間弾道ミサイル(たいりくかんだんどうみさいる Intercontinental ballistic missile, 略称ICBM)とは有効射程距離が約6,400km以上の弾道ミサイルのこと。間ではSALT(戦略兵器制限交渉)により有効射程距離が5500km以上の弾道ミサイルと定義された。

高度1000キロメートル以上の最高点にまで火薬式(あるいは液体燃料式)ロケット推進で上昇し、以降は惰性と引力により目的地に落下することから、弾道(放物線)弾という名がある。通常は弾頭に核爆弾を搭載する。弾頭は最高点付近で複数の爆弾に分かれて標的地まで落下する。標的地上空で時限信管により核爆発を起こし、高熱と爆風で都市などを広範囲に破壊するミサイル兵器

第二次戦略兵器削減条約(START2)では米露が使用するICBMでのMIRV(Multiple Independently-targetable Reentry Vehicle, 複数個別誘導再突入体または多弾頭独立目標再突入ミサイル)の使用を禁止したが結局ロシア側が批准せず、その後米露間で結ばれたモスクワ条約ではMIRVを禁止していないためMIRVの搭載も可能となった。

現在ICBMを配備している国はアメリカロシア中国の3国で、この3国に並ぶ核大国であるイギリスはICBMを配備せず核戦略を潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)に頼っている。またフランスは冷戦期間中に中距離弾道ミサイル(IRBM)を固定配備していたが、冷戦終了後に廃棄し、現在はイギリスと同様にSLBMのみとなっている。

大陸間弾道ミサイルの一覧

アメリカ合衆国

項目名 (制式番号、名称)

ロシア連邦(ソヴィエト連邦)

項目名 (ロシア制式番号、DOD識別番号、NATOコード名)

中華人民共和国

項目名 (制式番号、DOD番号)

関連項目