「サイレント・ランニング」の版間の差分

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== 内容 ==
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地球上から全ての植物が絶滅し、わずかな標本が星軌道の外にいる3隻のアメリカン航空の「宇宙貨物船(Space Freighters)」の船体に取り付けられた温室ドームに保存されていた。その3隻のうちの1隻「ヴァリー・フォージ」の4 人の乗組員のうち、フリーマン・ローウェル([[ブルース・ダーン]])だけは植物の価値を重視し、勤務に精励していたが、他の3人は人工的に管理された地球の方が便利で快適だと主張しており、勤務ぶりも杜撰だった。互いに相容れない価値観をぶつけ合いながらも、4人はドームの植物の管理を続けていた。
地球上から全ての植物が絶滅し、わずかな標本が星軌道の外にいる3隻のアメリカン航空の「宇宙貨物船(Space Freighters)」の船体に取り付けられた温室ドームに保存されていた。その3隻のうちの1隻「ヴァリー・フォージ」の4 人の乗組員のうち、フリーマン・ローウェル([[ブルース・ダーン]])だけは植物の価値を重視し、勤務に精励していたが、他の3人は人工的に管理された地球の方が便利で快適だと主張しており、勤務ぶりも杜撰だった。互いに相容れない価値観をぶつけ合いながらも、4人はドームの植物の管理を続けていた。


そんなある日、地球から、植物保存計画の断念が伝えられ、ドームを破棄し帰還せよとの命令が下る。退屈な任務から解放されてさっさと地球に帰りたいと思う3人の乗組員が破壊の準備を続ける一方、植物が絶滅することに耐えられないフリーマンは、地球からの帰還命令に背き、仲間を殺害して、2体のドローン([[ロボット]])と供に、バリー・フォージ号の唯一爆破を免れたドームとともに、宇宙に深く潜行し、逃亡する道を選んだ。
そんなある日、地球から、植物保存計画の断念が伝えられ、ドームを破棄し帰還せよとの命令が下る。退屈な任務から解放されてさっさと地球に帰りたいと思う3人の乗組員が破壊の準備を続ける一方、植物が絶滅することに耐えられないフリーマンは、地球からの帰還命令に背き、仲間を殺害して、2体のドローン([[ロボット]])と供に、バリー・フォージ号の唯一爆破を免れたドームとともに、宇宙に深く潜行し、逃亡する道を選んだ。

2008年12月2日 (火) 18:20時点における版

サイレント・ランニング
Silent Running
監督 ダグラス・トランブル
脚本 デリック・ウォシュバーン
マイケル・チミノ
スティーブン・ボッコ
製作 マイケル・グラスコフ
出演者 ブルース・ダーン
音楽 ピーター・シャイケル
ジョーン・バエズ(リジョイス・イン・ザ・サン)
撮影 チャールズ・F・ウェラー
編集 アーロン・ステル
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ
公開 アメリカ合衆国の旗1972年3月10日
上映時間 89分
製作国 アメリカ
言語 英語
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サイレント・ランニング(Silent Running)は、ダグラス・トランブル監督、ブルース・ダーン主演のアメリカ映画である。「サイレント・ランニング」とは、潜水艦が、攻撃されないようにその所在をつかまれぬよう音を出さないで行動する戦術の様式のこと。

概要

宇宙空間を舞台にしたSF映画。「2001年宇宙の旅」や「アンドロメダ…」の特撮を手がけたダグラス・トランブルが監督を務めた。

ユニバーサル映画が、1972年に企画した5本のローバジェット(いわゆる低予算)映画の一本だが、先に公開された他の4本の興行が不振だったため、ユニバーサル映画は本作の興行も早急に打ち切ってしまった(これによってダグラス・トランブルは財政的に損害を被ったと言われている)。その後、幻の名作としてSF映画ファンの間で次第に噂が広がり、カルト映画として多くの信奉者を獲得した。


注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。


内容

地球上から全ての植物が絶滅し、わずかな標本が土星軌道の外にいる3隻のアメリカン航空の「宇宙貨物船(Space Freighters)」の船体に取り付けられた温室ドームに保存されていた。その3隻のうちの1隻「ヴァリー・フォージ」の4 人の乗組員のうち、フリーマン・ローウェル(ブルース・ダーン)だけは植物の価値を重視し、勤務に精励していたが、他の3人は人工的に管理された地球の方が便利で快適だと主張しており、勤務ぶりも杜撰だった。互いに相容れない価値観をぶつけ合いながらも、4人はドームの植物の管理を続けていた。

そんなある日、地球から、植物保存計画の断念が伝えられ、ドームを破棄し帰還せよとの命令が下る。退屈な任務から解放されてさっさと地球に帰りたいと思う3人の乗組員が破壊の準備を続ける一方、植物が絶滅することに耐えられないフリーマンは、地球からの帰還命令に背き、仲間を殺害して、2体のドローン(ロボット)と供に、バリー・フォージ号の唯一爆破を免れたドームとともに、宇宙に深く潜行し、逃亡する道を選んだ。

しかしながら、ドーム内の植物が次第に衰えていく現象が発生しフリーマンは解決するために奔走する。原因は宇宙船が太陽から離れて行ったために日照が不足していたのであった。人工的に光を当てることで何とか植物を回復することができた。潜行は上手くいったかに見えたが地球からの救助船に発見されてしまう。フリーマンはドームだけを残し、宇宙船はドローンと自らと共に自爆する。残されたドームは一体のドローン、「ヒューイ」が孤独にじょうろで植物に水をやり世話をするのであった。

スタッフ

キャスト

トリビア

  • フリーマンとともに宇宙への放浪の旅をするドローン(ロボット)の名前はヒューイ、デューイ、ルーイ。この名前はディズニー・アニメのキャラクターであるドナルドダック3匹の甥っ子たちが元ネタ(ただしルーイは、名付けられる前に行方不明になっている)。また、このドローンは、ヴェトナム戦争で負傷して体のかなりの部分を失った、「その小さな機体にはいることができる俳優」によって演じられている。
  • 撮影の一部は、アメリカ海軍の退役空母であり当時係留されていたヴァリー・フォージ(USS Valley Forge, CVS-45)内で行われた。宇宙船の船名である「ヴァリー・フォージ」は、撮影のためにあちこちを切り取られ撮影後にスクラップとされたこの空母に敬意を表して名づけられたものである。詳細はこちらを参照。

参考文献