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このため『カレリア』は最終的に「序曲」[[作品番号|op.]]10と「組曲」op.11の2つの作品として1906年に[[ブライトコプフ・ウント・ヘルテル]]社から出版され、今に残ることになった。 |
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組曲と比較して演奏の機会は少ない。中間部に組曲の第1曲「間奏曲」の主題が現れる。 |
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2008年5月25日 (日) 06:44時点における版
クラシック音楽 |
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作曲家 |
ア-カ-サ-タ-ナ ハ-マ-ヤ-ラ-ワ |
音楽史 |
古代 - 中世 ルネサンス - バロック 古典派 - ロマン派 近代 - 現代 |
楽器 |
鍵盤楽器 - 弦楽器 木管楽器 - 金管楽器 打楽器 - 声楽 |
一覧 |
作曲家 - 曲名 交響曲 - ピアノ協奏曲 ピアノソナタ ヴァイオリン協奏曲 ヴァイオリンソナタ チェロ協奏曲 フルート協奏曲 弦楽四重奏曲 - オペラ 指揮者 - 演奏家 オーケストラ - 室内楽団 |
音楽理論/用語 |
音楽理論 - 演奏記号 |
演奏形態 |
器楽 - 声楽 宗教音楽 |
イベント |
音楽祭 |
メタ |
ポータル - プロジェクト カテゴリ |
『カレリア 』(Karelia, フィンランド語:Karjalia)はフィンランドの作曲家ジャン・シベリウスの管弦楽作品。当初は劇音楽として作曲されたが、劇音楽としては失敗したため、作曲者によって廃棄され、1曲は序曲、8曲を組曲とし、組曲はさらに3曲に絞られ、現在にいたる。
作曲の経緯
新婚旅行にカレリアへ
1892年にアイノ・ヤルネフェルトと結婚したシベリウスは新婚旅行にカレリア地方を訪れた。カレリアはフィン人の発祥の地であった。シベリウスはカレリア地方の民謡や伝説に作曲のインスピレーションを得た。翌1893年、シベリウスはヘルシンキ大学のヴィープリ出身の学生の団体から、その年の秋に行う野外歴史劇のための音楽を依頼された。この歴史劇は、カレリア地方の13世紀から19世紀までの歴史を7つの場面で描くものであった。
失敗と改編
野外劇は1893年11月13日にヘルシンキで上演され、音楽はシベリウス自身の指揮で演奏された。発表後の評判は悪く、シベリウスはこれを失敗作として廃棄した。しかし、このうち1曲を序曲として残し、8曲を選びそれを組曲とした。これらは劇の上演から6日後の演奏会で演奏された。組曲はさらに3曲に絞ることにした。
このため『カレリア』は最終的に「序曲」op.10と「組曲」op.11の2つの作品として1906年にブライトコプフ・ウント・ヘルテル社から出版され、今に残ることになった。
Media:Example.mp3==『カレリア』序曲op.10== 組曲と比較して演奏の機会は少ない。中間部に組曲の第1曲「間奏曲」の主題が現れる。
『カレリア』組曲op.11
3曲から構成される。シベリウスの管弦楽曲のうち比較的よく演奏される作品で、第3曲「行進曲風に」は単独で演奏されることも多い。
- 第1曲:間奏曲
- 劇の第3景、リトアニアの王女ナリモンドがカレリアの住民から税を取り立てていた時代の場面の音楽。ほぼ1つの主題の繰り返しからなる。
- 第2曲:バラード
- 劇の第4景、ヴィープリの場内で吟遊詩人が歌う場面の音楽。原曲ではバリトン独唱が入った。
- 第3曲:行進曲風に(アラ・マルチャ)
- 劇の第5景、16世紀の場面の音楽。2つの主題からなる行進曲。
編成
- 序曲 ― フルート2、ピッコロ1、オーボエ2、クラリネット2、ファゴット2、ホルン4、トランペット3、トロンボーン3、テューバ、ティンパニ、大太鼓、トライアングル、タンブリン、弦5部
- 組曲 ― 序曲の編成にコーラングレ(ホルンで代用してもよいとされているが、実際に代用されることはほとんどない)とシンバルが加わる。
※原曲の劇音楽版ではバリトン独唱が入る。
演奏時間
- 序曲 ― 約10分
- 組曲 ― 第1曲:約3分、第2曲:約7分、第3曲:約4分、計:約14~15分
参考文献
- 作曲家別解説ライブラリー18 北欧の巨匠(音楽之友社)