気をつけ
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気をつけ(きをつけ、英:attention)は直立不動の人体姿勢(および)直立不動を求める号令。
概要
[編集]「気をつけ」は各国の軍隊・準軍事組織・警察の基本教練科目に必ず取り入れられている姿勢・号令。さらに、マーチングバンド、応援団、ボーイスカウト、日本の学校教育などでは、一般市民の教育やしきたりとしても取り入れられている。そのため、近代以降は「気をつけ」は目上の人物への敬意や集団の規律を表す世界共通のボディーランゲージとなっている。
「気をつけ」の姿勢をとるには以下のように身体を動かす[1]。
- 両足の踵をつける
- つま先を少し開く
- 両膝をつけて伸ばす
- 腰を伸ばす
- 胸を張る
- あごを引く[2]
- 口を閉じる
- 真っ直ぐ前を見る
- 肘を伸ばす
- 手は真っ直ぐに伸ばし、中指がズボンの線に沿うようにする。
- なお、自衛官の場合は握りこぶしを作る。
軍人は自分より階級が上の将官・士官の前では基本的に気をつけの姿勢をとる[3]。 「気をつけ」の姿勢をとった場合、基本的には上官からの「休め」、「進め」など別の号令が出るまで、あるいは「楽にしたまえ」といった口頭での指示が出るまで姿勢を変えたり、ゆらゆらと動いてはならない[3]。また、私語してはならない。
種類
[編集]- フィンランド軍では踵をつけず、拳一個分の間隔を空ける。
- ポーランド軍とトルコ軍では両母指の間隔を足と同じ長さに開く。
- スイス軍では両踵をつけ、つま先を60度の角度で開く。
- イギリス軍、アメリカ軍、ニュージーランド軍、オーストラリア軍では両踵をつけ、つま先を45度の角度で開く。
- カナダ軍では両踵をつけ、つま先を30度の角度で開く。
- スウェーデン軍・自衛隊では手指は伸ばさずに握り拳を作る。
脚注
[編集]- ^ 古屋 (1990)p.28
- ^ あごを上げるのが正式とするものも存在する。
- ^ a b “Commissioned Corps Personnel Office :Military Customs and Courtesy” (英語). アメリカ疾病予防管理センター. 2011年1月19日閲覧。
参考文献
[編集]- 古屋三郎『2年の体育: 月別指導の重点と指導事例』国土社、1990年。ISBN 978-4337611023 。2011年1月19日閲覧。