椰野巌
椰野 巌（なぎの いつき、1891年〈明治24年〉1月1日[1]〉- 没年不詳）は、明治期から昭和期にかけての大日本帝国陸軍の軍医。
経歴
[編集]長岡藩医・椰野直（なぎの ただし）の子として生まれる[要出典]。旧制新潟県立長岡中学校（1908年（明治41年）卒業）[2]、旧制第四高等学校を経て[3]、1916年（大正5年）に東京帝国大学医学部を卒業する[要出典]。1917年（大正6年）に陸軍二等軍医に任官[1]。その後大学院で内科学を学び、ドイツ・アメリカ駐在軍医官となりスイスに渡航し、チューリッヒではauditory pathway における内側膝状体や変性線維をトレースしてauditory systemの機能解剖を研究した[要出典]。1939年（昭和14年）に軍医少将として北京陸軍病院長に任官する[4]。北京原人の発掘研究にも携わった[要出典]。
1940年（昭和15年）に東部軍軍医部長、1941年（昭和16年）に北支那方面軍軍医部長をそれぞれ歴任する。1941年（昭和17年）、陸軍軍医中将に昇進した。[要出典]
親族
[編集]父、椰野直は天保13年に長谷川泰と同じ長岡藩領の同じ年に生まれ、長岡藩藩医・梛野恕秀の養子となり、後に江戸・長崎に遊学し、大坂では緒方洪庵の適塾に入塾している。 維新後は、伯父の小林虎三郎や三島億二郎の知遇を得て、長岡病院（現在の長岡赤十字病院）の院長などを歴任した[5]。
母親は元・東京帝国大学医学部長であり解剖学者の小金井良精の妹の保子[要出典]。
脚注、参考資料
[編集]- ^ a b 陸軍省 編『陸軍現役将校同相当官実役停年名簿 昭和10年9月1日調』偕行社、1935年。（リンク先は国立国会図書館デジタルコレクション）[要ページ番号]
- ^ 『新潟県立長岡高等学校同窓会』株式会社旭出版、2018年、80頁。
- ^ “日本脳神経血管内治療学会”. 日本脳神経血管内治療学会. 2024年7月23日閲覧。
- ^ 『官報』1939年3月10日。（リンク先は国立国会図書館デジタルコレクション）[要ページ番号]
- ^ 唐沢信安「8) 長岡市出身の医学者・梛野直(なぎのたゞし)の筆記ノートについて」『日本歯科医史学会第30回(平成14年度)学術大会一般演題抄録』、日本歯科医史学会、2002年9月20日、251頁。