松崎和紙

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

松崎和紙(まつさきわし、まっさきわし[1])、松崎紙(まっさきがみ[2])は、長野県大町市で生産されている和紙

歴史[編集]

1042年長久3年)に、仁科神明宮祭礼時に作られ、を原料とし奉納されたのが始まりとされる[3][4][5]。冬期に一般家庭や農家の副業として発展した[6][7]

原料・用途[編集]

農具川を利用し、原料の楮にヒイラギ紅葉を漉き込んだ「木の葉ずき」の工法を特徴としている。1966年昭和41年)には伊勢神宮へ奉納されており[8]、近年では和紙として販売されている他、葉書封筒人形お盆などの紙工芸品として利用されている[9]。また大町市のふるさと納税の地場産品としての返礼品にもなっている[10]

1877年明治10年)には社村に「紙漉を業とする者」が150人いたといわれるが、1966年以降は「信州松崎和紙」[注 1]一軒を残すのみとなっている[12]。同社では予約制で和紙の手作り体験教室を開催している[13]

信州松﨑和紙工業有限会社
Matsusakiwashi[14]
地図
地図
種類 有限会社
本社所在地 398-0003
長野県大町市社6562[14]
法人番号 6100002026416
外部リンク www.shinshu-matsusakiwashi.com
テンプレートを表示

交通アクセス[編集]

公共交通機関
JR大糸線信濃大町駅から徒歩10[14]ないし15[13]
自家用自動車
長野自動車道安曇野インターチェンジから30キロメートル自動車で40分間。または上信越自動車道長野インターチェンジから48キロメートル、自動車で65分間[13]

出典[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 正式社名は「信州松﨑和紙工業有限会社」(しんしゅうまっさきわしこうぎょう)。「﨑」の字体を用いる[11]

出典[編集]

  1. ^ 『大町の未来をつくるⅡ』ぐるったネットワーク大町,2017,p20
  2. ^ 『大町市の文化財』大町市教育委員会,1997,p.54
  3. ^ 大町市の産業観光施設紹介”. 大町市役所 産業立地戦略室. 2019年2月19日閲覧。
  4. ^ 松崎和紙の施設紹介”. 長野県大町市観光公式サイト. 2019年2月19日閲覧。
  5. ^ 信州松崎和紙工業”. いーずら大町特産館. 2019年2月19日閲覧。
  6. ^ 大町市の産業観光施設紹介”. 大町市役所 産業立地戦略室. 2019年2月19日閲覧。
  7. ^ 松崎和紙の施設紹介”. 長野県大町市観光公式サイト. 2019年2月19日閲覧。
  8. ^ 『大糸タイムス』1967年12月24日1面
  9. ^ 『大糸タイムス』2015年1月1日25面
  10. ^ 松崎和紙の手漉き和紙”. サイネックス. 2019年2月19日閲覧。
  11. ^ 国税庁 法人番号公表サイト 信州松崎和紙工業有限会社の情報”. 国税庁. 2019年2月19日閲覧。
  12. ^ 『長野県町村史 南信篇』長野県,1973,p.2818
  13. ^ a b c さわやか信州旅.net 信州松崎和紙工業有限会社”. 長野県観光機構. 2019年2月19日閲覧。
  14. ^ a b c アクセス”. 信州松﨑和紙工業. 2019年2月19日閲覧。

外部リンク[編集]