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日本音楽著作家連合

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

日本音楽著作家連合(にほんおんがくちょさくかれんごう、The Song Writers Union of Japan)は、作詩家作曲家編曲家の団体。略称「SUJA」。

初代会長に作詩家・藤田まさとが就任。第2代会長は、星野哲郎、第3代会長は、松井由利夫[1]。2023年5月から役員新体制(詳細は下記参照)となり、第6代会長として幸耕平が就任。

歴代会長

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沿革

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  • 1973年5月、設立。会長:藤田まさと、副会長:宮田東峰、理事長:藤間哲郎、事務局長:野本高平
  • 1973年7月、赤坂に事務所開設、会報創刊
  • 1975年7月、藤田まさと会長講師に音楽出版社協会ビジネスセミナーを開催
  • 1977年6月、第6回「東京音楽祭世界大会」開催に協力
  • 1979年1月、役員改選。副会長:古関裕而、理事長兼事務局長:松井由利夫
  • 1981年1月、「なかまの歌」創刊
  • 1981年8月、役員改選。理事長:松井由利夫、事務局長:志賀大介
  • 1982年8月、役員新体制。会長:星野哲郎、副会長:松井由利夫、理事長:村沢良介、事務局長:志賀大介
  • 1982年9月、事務所を新宿神谷ビルに移転
  • 1983年11月、「商用レコードの公衆への貸与に関する著作者等の権利に関する法律案」が衆議院を通過、参議院で承認された
  • 1983年10月、事務所を新宿四谷フランセビルに移転
  • 1984年12月、藤田まさと賞制定(記念パーティー開催)
  • 1985年5月、第1回藤田まさと賞決定(※以降、受賞作品欄にて掲載参照)
  • 1986年4月、日本音楽作家団体協議会設立に参加
  • 1986年5月、藤田まさと記念新作歌謡詩コンクール制定第1回新人作詩賞発表
  • 1987年6月、会報・No40号発行
  • 1988年2月、分科委員会合同会議開催
  • 1994年1月、創立20周年記念・新年懇親会開催
  • 1998年11月、「なかまの歌」No50号発行
  • 2000年6月、日本音楽著作家団体協議会(FCA)に役員として村沢良介、星野哲郎、志賀大介、松井由利夫就任
  • 2001年4月、第14回新作歌謡詩コンクール受賞作品を原盤制作第1号として決定し、日本クラウンより発売
  • 2001年12月、星野哲郎JASRAC会長就任に伴ない勇退、松井由利夫を第3代会長に就任
  • 2003年5月、松井由利夫会長・日本音楽作家団体協議会(FCA)会長に就任
  • 2004年11月、会報No90号発行
  • 2005年7月、「なかまの歌」No70号発行
  • 2006年4月、日本音楽作家団体協議会常任理事に志賀大介、理事に四方章人 就任
  • 2007年4月、役員新体制。会長:志賀大介、副会長:弦哲也、理事長兼事務局長:野本高平、副理事長:四方章人
  • 2007年10月、野本高平急死に伴ない、理事長:四方章人、副理事長:聖川湧、事務局長:雅木しげる 就任
  • 2008年2月、会報100号発行
  • 2008年6月、FCA(日本音楽作家団体協議会)副会長:志賀大介 就任
  • 2008年10月、日本音楽著作家連合創立35周年記念・藤田まさと生誕100年記念誌「みちのり」発行
  • 2009年8月、第23回藤田まさと記念・新作歌謡詩コンクールグランプリ作品がオリコン演歌チャート及びUSEN3位にランクイン!
  • 2010年6月、顧問・相談役会開催
  • 2010年9月、ホームページ委員会発足
  • 2010年12月、日本音楽著作家連合公式ホームページ公開
  • 2011年8月、「東日本大震災」の被災者に日本赤十字社を通じて義援金を送る
  • 2012年5月、FCA(日本音楽作家団体協議会)会長に志賀大介 就任
  • 2013年5月、日本音楽著作家連合創立40周年・記念随筆集「百華百文」発行
  • 2016年1月、事務局次長 筑紫みなも氏が退任。小川ゆき氏 就任
  • 2016年5月、役員新体制 会長:四方章人、副会長:聖川湧、理事長:幸耕平、副理事長:坂口照幸、鈴木紀代氏ら四役五名が就任。新たに名誉会長:志賀大介氏、筆頭相談役:弦哲也氏就任
  • 2016年10月、新役員体制に伴い、ホームページリニューアル更新。雅木しげる事務局長が勇退し、高橋直人理事が新事務局長に就任
  • 2018年6月、創立45周年記念に会章(バッジ)の制作
  • 2022年5月、事務所をサントピア四谷に移転(メトロ:四谷三丁目)
  • 2023年1月、創立50周年記念新年懇親会開催(記念品:電波時計)
  • 2023年5月、役員新体制。会長:幸 耕平、理事長:大谷明裕、副理事長:さいとう大三、かず翼、筆頭顧問:四方章人、筆頭相談役:弦 哲也

藤田まさと賞

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<目的>

藤田まさと賞は、昭和の半世紀、日本人の「心」をうたい続け、わが国歌謡史上に不滅の金字塔をうちたてた作詩家、藤田まさと先生の偉大な業績を称え、その名称を永く後世に伝え、大衆歌謡の発展と日本の歌謡界の繁栄に寄与することを目的とするものである。

<選考要領>

藤田まさと賞は優れた「詩」であることが最大のポイントであり、詩の心を体した作曲、歌の心を掴んだ歌唱、作品の心を巧みに表現した編曲等、これら総合の成果が日本人の心を捉え、大衆歌謡として、藤田まさと賞に相応しいとの評価を得た作品とする。


藤田まさと賞・歴代受賞作品

受賞年度 曲名 歌唱者 作詩 作曲 編曲 制作
昭和59年 祝い船 門脇陸男 千葉幸雄 中村典正 植原路雄 クラウンレコード
昭和60年 演歌みち 松原のぶえ 吉岡治 岡千秋 佐伯亮 日本コロムビア
昭和61年 命くれない 瀬川瑛子 吉岡治 北原じゅん 馬場良 クラウンレコード
昭和62年 雪椿 小林幸子 星野哲郎 遠藤実 斉藤恒夫 ワーナーパイオニア
昭和63年 紅とんぼ ちあきなおみ 吉田旺 船村徹 南郷達也 テイチク
平成元年 友禅流し 牧村三枝子 水木かおる 乙田修三 斉藤恒夫 トーラスレコード
平成2年 しぐれ川 山川豊 吉田旺 徳久広司 馬場良 東芝EMI
平成3年 火の国の女 坂本冬美 たかたかし 猪俣公章 京建輔 東芝EMI
平成4年 雪の舟 島津悦子 松井由利夫 伊藤雪彦 南郷達也 キングレコード
平成5年 恋ものがたり 大月みやこ 池田充男 大沢浄二 丸山雅仁 キングレコード
平成10年 人生しみじみ… 天童よしみ 仁井谷俊也 曽根幸明 若草恵 テイチク
平成11年 梅川 島津亜矢 さとの深花 村沢良介 池多孝春 テイチク
平成12年 箱根八里の半次郎 氷川きよし 松井由利夫 水森英夫 伊戸のりお 日本コロムビア
平成13年 赤いエプロン 中村美律子 星野哲郎 船村徹 蔦将包 東芝EMI
平成14年 はぐれコキリコ 成世昌平 もず唱平 聖川湧 前田俊明 日本クラウン
平成15年 春蝉 小林幸子 星野哲郎 遠藤実 前田俊明 コロムビアミュージック
平成17年 手毬花 かつき奈々 志賀大介 弦哲也 前田俊明 テイチク
平成18年 最北航路 香西かおり 池田充男 あらい玉英 佐伯亮 セントラルミュージック
特別賞 流れて津軽 島津亜矢 松井由利夫 チコ早苗 南郷達也 テイチク
平成19年 ふたりの旅栞 神野美伽 荒木とよひさ 岡千秋 南郷達也 キングレコード
平成20年 望郷ひとり泣き 長山洋子 鈴木紀代 西つよし 伊戸のりお ビクター
平成21年 黄昏Love again 秋元順子 花岡優平 花岡優平 若草恵 キングレコード
平成22年 はぐれ舟 大川栄策 志賀大介 伊藤雪彦 石倉重信 日本コロムビア
平成23年 白川郷 香田晋 たかたかし 四方章人 南郷達也 キングレコード
平成24年 松山しぐれ 城之内早苗 喜多條忠 弦哲也 前田俊明 テイチク
平成25年 秋月の女 原田悠里 仁井谷俊也 伊藤雪彦 前田俊明 キングレコード
特別賞 南部蝉しぐれ 福田こうへい 久仁京介 四方章人 前田俊明 キングレコード
平成26年 人生一勝二敗 三門忠司 志賀大介 岡千秋 南郷達也 テイチク
特別賞 あやめ雨情 三山ひろし 仁井谷俊也 中村典正 前田俊明 日本クラウン
平成27年 命咲かせて 市川由紀乃 石原信一 幸耕平 丸山雅仁 キングレコード
平成28年 越後水原 水森かおり 伊藤薫 弦哲也 前田俊明 徳間ジャパン
平成29年 心化粧 田川寿美 さいとう大三 幸耕平 前田俊明 日本コロムビア
平成30年 さらせ冬の嵐 山内惠介 松井五郎 水森英夫 馬飼野俊一 ビクター
令和元年 望郷山河 三山ひろし 喜多條忠 中村典正 石倉重信 日本クラウン
令和4年 残雪 石川さゆり 加藤登紀子 加藤登紀子 斎藤ネコ テイチク
令和5年 こころ万華鏡 山内惠介 松井五郎 村松崇継 村松崇継 ビクター

藤田まさと記念・新作歌謡作品コンクール

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〈目的〉
日本音楽著作家連合の初代会長・藤田まさと先生の業績を称えて、新しい作品の開発と著作家の育成を目的として設けられたコンクール。
〈選考要領〉
まず「作詩」を会員及び一般に広く公募します。応募作品は選考委員会により一次審査を経て最終選考され、入賞作品を「課題詩」とし、作曲会員による作曲募集を行います。応募された楽曲は一次選考後、制作レコード会社の担当者により最終選考となります。選ばれた楽曲は作品化として採用決定されます。
発売された受賞作品

《※本欄には、授賞後、発売になった作品のみを掲載しました。》

 回   年度 作品名 作詩 作曲 補作 歌唱 制作
第1回 1985 花板 淡路しのぶ 猪俣公章   岬 英二 クラウン 東芝EMI
大船わたる
津軽さ来やれ さとの深花 四方章人 里村龍一 門脇陸男 クラウン
嘉穂劇場 田村和男 四方章人   門脇陸男 クラウン
琥珀の技 安藤睦夫 安藤睦夫   木原たけし クラウン
第2回 1986 夫婦劇場 小川比登美 宮野晃一 松井由利夫 芝一則 キング
松平康子
第3回 1987 炭焼仙造 橋本まさる チコ早苗   立木さおり リバスター音産
第4回 1988 能登はいらんかいね 岸元克己 猪俣公章   坂本冬美 東芝EMI
第5回 1989 女人高野 浅沼久美子 チコ早苗   河内りえ ビクター
第6回 1990 お梶 吉田博司 村沢良介 村沢良介 島津亜矢 テイチク
第7回 1991 湯島の女坂 森田青村 木村いさお   斉藤みずき コロムビア
第9回 1993 吐息川 土田有紀 鈴木英明   会田久美子 キング
第12回 1997 隅田川筋・橋めぐり つるぎまさる 村沢良介   天童よしみ テイチク
第14回 1999 黒髪 小原 啓 沢しげと 志賀大介 松永ひとみ クラウン
第16回 2001 別れて大和路 紺野あずさ 嶋 六助   美貴じゅん子 テイチク
姫折鶴 有 美子 村沢良介   美貴じゅん子 テイチク
第17回 2002 おわら風ごころ 藤岡和子 四方章人 野本高平 三笠優子 キング
どっこい演歌は生きている 高塚和美 四方章人 志賀大介 三笠優子 キング
第18回 2003 母さんの秋 篠原代昭 富田梓仁 志賀大介 尾鷲義仁 クラウン
貝殻情話 塚口けんじ 富田梓仁 野本高平 尾鷲義仁 クラウン
第19回 2004 叩き三味線 冬堂六花 岡 千秋 志賀大介 加納ひろし 徳間ジャパン
越冬海峡 長山たかのり 岡 千秋 志賀大介 加納ひろし 徳間ジャパン
第20回 2005 わすれ傘 有 美子 藤田たかし   佳山明生 徳間ジャパン
それが女というものよ 永田恵秋 岩上峰山   佳山明生 徳間ジャパン
第21回 2006 裸の月 大谷富雄 山田ゆうすけ   竜小太郎 徳間ジャパン
酒ごよみ 永田悦雄 サトウ進一   竜小太郎 徳間ジャパン
第22回 2007 残月はぐれ節 麻木夢子 榊 薫人   水沢明美 クラウン
ひきしお橋 安田福美 大山高輝   水沢明美 クラウン
第23回 2008 小夜しぐれ みやび恵 神島万瑳緒   千葉一夫 キング
まさと節 今枝のりお 榊 薫人   千葉一夫 キング
第24回 2009 月よあんたも淋しいの 氏原一郎 白川雄三   小沢亜貴子 コロムビア
素顔 保岡直樹 福井康彦   小沢亜貴子 コロムビア
特別企画 ふるさと赤とんぼ 佐野源左衛門一文 京極あきら   キム・ヨンジャ クラウン
第25回 2010 名瀬の恋風 せとさだし 井上たけし   野中彩央里 徳間ジャパン
瀬戸の夕凪 垣見幸伸 武野 良   野中彩央里 徳間ジャパン
第26回 2011 おばちゃん暖簾 岡 りょう 石田光輝   京山幸枝若 テイチク
あたりめ人生 夜美まこと 段  匠   京山幸枝若 テイチク
第27回 2012 名も無い道 小宮正人 三好和幸   井上由美子 キング
恋日和 山城さくら 神島万瑳緒   井上由美子 キング
第28回 2013 忍野八海わかれ旅 まんだあつこ 藤田たかし   西方裕之 キング
高瀬川 たちばなじろう みちあゆむ   西方裕之 キング
第29回 2014 まっとう人生 城山正志 村田耕一   祭 小春 コロムビア
居酒屋「あやめ」 おおた 良 藤田たかし   祭 小春 コロムビア
第30回 2015 冬酒場 泊 大輝 山本 陣   秋岡秀治 クラウン
よさ恋夫婦ぶし 宮代よしはる 大坂貞峯   秋岡秀治 クラウン
第31回 2016 港の雨は女の涙 古川悦子 村田耕一   みずき舞 テイチク
ほろ酔いホタル 岬坊真明 山口正光   みずき舞 テイチク
第32回 2017 ぼたん雪 一葉よう子 村田耕一   西方裕之 キング
なさけ雨 佐倉 咲 みちあゆむ   西方裕之 キング
第33回 2018 悲しい女になりきって 髙久茂男 松宮有里   大石まどか コロムビア
酔舟ひとり 田中由美子 小橋浩司   大石まどか コロムビア
第34回 2019 二人羽織 遙 北斗 山口正光   瀬川瑛子 クラウン
父娘酒 落合博章 藤田たかし   瀬川瑛子 クラウン
第35回 2020 花○あげる 長山たかのり 藤田たかし   松原のぶえ 徳間ジャパン
つゆのあとさき 有賀とおる 辻 宏樹   松原のぶえ 徳間ジャパン
第36回 2021 夫婦してます たにはら伸 石田光輝   冠 二郎 コロムビア
雪の宿 愛田たかし 佐田みさき   冠 二郎 コロムビア
第37回 2022 春蝉 助田ひさお 八角さとし   岩本 公水 キング
朱鷺色の夢 結城れい子 堀部光彦   岩本 公水 キング
第38回 2023 海を渡る蝶 結木 瞳 大村友希 キム・ヨンジャ クラウン
流氷えとらんぜ 藍川由那 愛田幾也 キム・ヨンジャ クラウン

脚注

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外部リンク

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