島内剛一
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島内 剛一(しまうち たかかず、1930年(昭和5年)8月10日 - 1989年(平成元年)12月19日)は日本の数学者。立教大学教授。専門は基礎論だが、揺籃期から成長期にあった日本のコンピュータ及びコンピュータ科学の発展にも広く関与し、パズル等への造詣も深かった。理学博士。コンピュータ科学に貢献しながらも、コンピュータ科学なんてものは無くて有るのはコンピュータだけ、という持論だったという[要出典]。
略歴
[編集]- 1930年(昭和5年)8月10日 - 東京に生まれる。
- 1954年(昭和29年)東京大学理学部数学科を卒業。
- 東京教育大学理学部助手。
- 学位論文は、ALGOL 60の後継を目指して島内自身が数人の仲間と共に開発した算法言語「ALGOL N」[1]の設計について述べたもの[2]。
- 立教大学教授。
- 1989年(平成元年)12月19日 - 心不全のため死去。
著書等
[編集]単著
[編集]- 『数学の基礎』日本評論社〈日評数学選書〉、1971年。ISBN 978-4-535-60106-2 。
- 『システムプログラムの実際』サイエンス社〈サイエンスライブラリ 情報電算機 11〉、1972年。
- 『プログラム言語論 ALGOL 60からALGOL Nへ』共立出版〈電子計算機基礎講座5〉、1972年。
- 『ルービック・キューブ免許皆伝』日本評論社、1981年3月。
- 『ルービック・キューブと数学パズル』日本評論社〈数学ひろば〉、2008年5月。ISBN 978-4-535-78537-3 。 - 『ルービック・キューブ免許皆伝』の復刊。
共著・編著・共編著
[編集]- 電子通信学会東京支部編 編『プログラム技術』電子通信学会、1968年。
- 筧捷彦、辻尚史共著『FORTRANの実際 文法からコンパイラまで』サイエンス社〈サイエンスライブラリ 情報電算機 12〉、1973年。
- 島内剛一ほか共著『コンパイラのうちとそと』共立出版、1979年3月。
- 浅本紀子『SPE 数学用ワープロ』岩波書店〈岩波ソフトウェアライブラリ〉、1990年1月。ISBN 4-00-140017-0。
- 浅本紀子『SPE ver.2 数学用ワープロ』岩波書店〈岩波ソフトウェアライブラリ〉、1991年9月。ISBN 4-00-140031-6 。
- 島内剛一ほか編 編『アルゴリズム辞典』共立出版、1994年9月。ISBN 4-320-02709-4。(序文より引用「辞典の構成と項目リスト,執筆候補者がほぼ固まった1989年12月に,委員長の島内先生が急逝された」)
論文・報告等
[編集]- 「LKの証明プログラミング」第1回プログラミングシンポジウム(1960) - TACを使い、LKの証明をコンピュータプログラムで行ったというもので、自動定理証明の世界的に見てもごく初期の実験である。59年秋頃からとりかかり、12月22日に初めて機械に掛けたがマニュアル不備が原因の1命令の修正を別として完璧だったという。翌1月に実験を完了した。『日本のコンピュータの歴史』(オーム社、1985)§6.1も参照のこと。
参考文献
[編集]- 廣瀬健「追悼 島内剛一先生」『数学セミナー』、日本評論社、1990年5月。 - 『ルービック・キューブと数学パズル』に「島内剛一先生の思い出」として収録。
脚注
[編集]- ^ 島内 剛一, ALGOL N の開発, コンピュータ ソフトウェア, 1984, 1 巻, 2 号, p. 2_183-2_188, 公開日 2018/11/05, Print ISSN 0289-6540, https://doi.org/10.11309/jssst.1.2_183, https://www.jstage.jst.go.jp/article/jssst/1/2/1_2_183/_article/-char/ja.
- ^ 島内:2008、151
外部リンク
[編集]- 島内剛一 とは - コトバンク
- 島内 剛一|日本評論社 Archived 2016-04-06 at the Wayback Machine.
- 島内 剛一|日本評論社
- Rubic キューブと置換の乗算
- 島内の万年七曜表
- 島内の万年七曜表 Archived 2016-06-07 at the Wayback Machine.
- 島内剛一先生 Archived 2020-02-21 at the Wayback Machine.