シリアへ旅立ちながら
シリアへ旅立ちながら | |
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作詞 | アレクサンドル・ド・ラボルド |
作曲 | オルタンス・ド・ボアルネ |
言語 | フランス語 |
シリアに旅立ちながら(Partant pour la Syrie)とは1807年頃に作曲された、後のフランス第二帝国の非公式の準国歌である。
概要
[編集]フランス第二帝政時代に使用された非公式の国歌であるが、当時フランスではこの歌を国歌として事実上採用している。しかし、現在のフランスは共和制のため、使用されておらず、現在のフランス人にもあまり認知されていない国歌である[1]。
ナポレオン3世の母のオルタンス・ド・ボアルネが口ずさんだメロディーをもとに作られた曲(国歌)であり、第二帝政期には国歌の代わりとしてナポレオン三世の前で盛んに演奏されたものとされている[2]。
人気
[編集]この国歌は当時、ラ・マルセイエーズが疑惑を持って見なされていた時代であったため、第一帝国の残りの期間に人気があった。
また、ホルテンスはアレネンバーグに亡命し、フランス復古王政の間にボナパルティズムの層に人気があったとされる。
歌詞
[編集]Partant pour la Syrie, |
シリアへと出発する、 |
歴代フランス国歌・準国歌
[編集]- アンリ四世万歳(Vive Henri Ⅳ!)- フランス革命前、および復古王政期の国歌。
- 神は偉大な王を守る(Domine, salvum fac regem)- フランス王国の準国歌、王室歌。
- 門出の歌(Le chant du depart)- 第一帝政期の国歌。
- ラ・マルセイエーズ(La Marseillaise)- 現在のフランスの国歌。
- ジロンド派の歌(Le chant des girondins)- 第二共和政期の国歌。
- ラ・パリジェンヌ(La Parisinenne)- 七月王政(オルレアン朝)期の国歌。
- インターナショナル(L'Internationale)- パリ・コミューンの革命歌、後のソ連国歌。政治情勢次第ではフランスの国歌にもなった可能性がある。
- 元帥よ、我らここにあり!(Marechal, nous voila!)- ヴィシー政権の準国歌。ドイツ占領地域では三色旗とラ・マルセイエーズは禁止されていた。
- パルチザンの歌(Le chant des partisans)- 自由フランスの準国歌。第四共和政の国歌の座をラ・マルセイエーズと争った。
関連項目
[編集]- 動物の謝肉祭 - カミーユ・サン=サーンスの作曲した組曲。第12曲「化石」に、当該歌の旋律が引用されている。
外部リンク
[編集]出典
[編集]- ^ “動物の謝肉祭(2台ピアノ) 化石/Le carnaval des animaux "Fossiles" - サン=サーンス - ピティナ・ピアノ曲事典”. piano.or.jp. 2021年8月18日閲覧。
- ^ “ナポレオンは軍事の天才か、女性差別・奴隷制復活の独裁者か 死から200年”. www.afpbb.com. 2021年8月18日閲覧。